チベットのドキュメンタリー監督に対する不公正な裁判。
「恐怖を乗り越えて」が語る真実
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チベットのドキュメンタリー映画監督のドンドゥプ・ワンチェン(当知項欠:Dhongdup Wangchen)は、中国西部の青海省の省都西寧市で、「分離独立扇動罪」で裁判を受けることになっている。しかし、政府当局は強制的にワンチェンの弁護団を排除し、公正な裁判とは言い難い状況にしている。
ドンドゥプ・ワンチェンは、表現の自由の権利を平和的に行使したことで拘禁されている良心の囚人である。
ドンドゥプ・ワンチェンは、2008年3月26日に逮捕された。3カ月拘禁された後、逃走したが、再び逮捕された。今は西寧市拘置所に収容されている。尋問中に拷問や虐待を受けた。ワンチェンはB型肝炎を患っているが、治療を受けていない。
弁護士の接見は制限されており、2009年8月2日7月、北京の司法当局は、弁護士に申し立てを取り下げるよう求めた。
拘禁される前に、ワンチェンは、中国政府を批判するチベット人のドキュメンタリーを作った。
背景情報
ドンドゥプ・ワンチェンは、2008年、チベット自治区やチベット人の多く住むその他の地域で拡がった政府に対する一連の抗議行動の際に、逮捕された。ワンチェンは、当初は「非合法ジャーナリズム」という容疑で逮捕されたと言う。 「恐怖を乗り越えて(LEAVING FEAR BEHIND)」というワンチェンのドキュメンタリーは、北京オリンピック開会式の二日前に、北京のホテルで外国人記者団に、初めて公開された。その内容は、北京オリンピックの準備段階で、中国政府当局が、チベット人に対してより広範な自由を約束したことに懐疑的な意見を持つチベット人たちにインタビューしたものだった。インタビューにこたえた人びとは、ダライラマを崇拝する気持ちを表明しており、中国政府当局を厳しく批判したものだった。警察は、その上映を妨害し、中止させた。
<以下、参考資料=チベット人女性作家ツェリン・オ−セルさんのブログ(2009年7月16日) 仮抄訳>
彼の家族は北京の李敦勇弁護士に依頼した。李敦勇は、チベット騒乱後に拘束されたチベット人の弁護を行うという声明に署名した20人の弁護士の一人だ。李弁護士は調査のため西寧に出向いたが、拘置所でワンチェンとは1回しか面会ができなかった。その地域の事件はその地域の弁護士しか扱うことができないと、青海省と北京の司法当局が圧力をかけてきたためだ。
李弁護士によれば、ワンチェンは自身が違法行為を行ったとは認めていない。彼の撮影行為は刑罰に値しないと李弁護士は言う。当局がワンチェンの弁護士を選任すれば、当局の有利に裁くことができる。
チベット人、ウイグル人は普通の市民であり、中国の国民なのだ。当事者が自分で弁護士を依頼する権利が損なわれ、そして弁護士の独立も守られないとなれば、これは中国の司法の危機である。世界中の関心を呼び、非難を受けることになるだろう。
http://woeser.middle-way.net/2009/07/blog-post_16.html
<手紙書き例文>
請願書[?愿?] 年 月 日
表現の自由の権利を平和的に行使したに過ぎないチベット人映画監督
(西藏人電影導演)ドンドゥプ・ワンチェン(当知項欠:Dhongdup Wangchen)
さんを、直ちに無条件で釋放するよう、当局に要求します。
ワンチェンさんが拷問や虐待を受けない(不受到拷問和虐待)こと保証し、
家族と面会できるよう、またワンチェンさん自身が選任した弁護士と接見し
(自己選任了的律師接見)、医療ケアを受けられるよう要求します。
ワンチェンさんの裁判が、国際基準に則った公正な審判になるよう要求しま
す。
敬白
署名
[葉書:中国70円 国内50円]
<宛先>
(中国総理)
中国100017
北京市 西城区 府右街2
国務院
温家宝 総理 收
(司法部)
中国 100020
北京市
朝陽区朝陽南大街10
司法部
呉愛英 部長 収
(西蔵自治区司法局局長)
中国 850000
西蔵自治区
拉薩市
奪底路 10
西蔵自治区司法局
局長 收
<コピーの宛先>
(駐日中国大使)
106-0046
東京都港区元麻布3-4-33
中国大使館 特命全権大使
崔天凱 閣下
関連アムネスティ文書:
(アムネスティ緊急行動文書、
UA 189/09 ASA17/033/2009
(2009年7月17日)
<チベットのドキュメンタリ−監督に対する不公正な裁判>
手紙書きの期限:ドンドゥプ・ワンチェンさんの釈放が実施されるまで
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アネスティ日本『情報定期便』2009
[平成21]年 9月號「中国」