【イベント報告】
2023年2月 12日(日)、水戸のあむねすみと会場に、滑川友理さん(LGBT当事者)を講師にお招きして、講演会「LGBT差別をなくすために!!」を開催しました。参加者は約20名。
滑川友理(なめかわゆり)さんのプロフィール
性的少数者(LGBTなど)による特定非営利活動法人「RAINBOW茨城」初代会長。
愛称は、「なめっち」。
はじめに
講演に先立って、アムネスティは、性的指向や性自認に関わらず、全ての人びとが人権を享受すべきであると主張していることや、性的指向と性自認に基づく人権侵害をなくすため、政府や、国際機関などへ要請文を送るなどの働きかけを行っていることを司会より話しました。また、アムネスティ日本はLGBTへの差別禁止の法整備を政府へ要請していることもアピールしました。
講演
滑川友理さんから概略、以下のお話がありました。
[1]学生時代、差別を受けた。現在は特別養護老人ホームで介護士をしている。さらにレズビアンであると公言し、水戸市の市議会議員に当選した。
[2]社会の理解・対応はどうすべきか?SOGIハラスメントに、気をつけよう。性的指向や性自認についての嫌がらせや差別的言動をやめよう。性別役割や価値観を押しつけることも良くありません。異性愛者と決めつけて、彼氏/彼女いるの?と聞くことも無意識に相手を嫌な思いにさせているかもしれません。→好きな人はいるの?と聞こう
差別用語(ホモ、おかま、レズ)を使わない
[3]絶対にやってはいけないことはアウティング。→本人の了承を得ずに、公開・暴露すること→自殺者が出たことも。
本人からカミングアウトされた場合は、否定をしない。なぜ私に言ってくれたのかを考える。
など。
参加者から以下の感想が寄せられました
@
私自身も性的マイノリティでして、自分の見知った世界の中に仲間やシンパシーを感じられる存在や知識を増やしたいという気持ちが増しており、そのために今回は伺いました。滑川さんのお話の中で、性的マイノリティに関する知識についてはほとんど見知ったものでしたが、滑川さんという1人のカミングアウトなさっている方を実際に目の当たりにすることや、ご自身についての非常にプライベートな事も含んだお話を拝聴できることは(もちろん許せる範囲で、でしょうが)、私にとって大変大きく、大切なことでした。
後半にマスクの下で結構泣いてしまい、少しそそくさと離席してしまいましたが、伺って良かったです。自身の性自認や性的指向について知識が伴い、自分が性的マイノリティであると近年自覚してから、私であることの大切さを感じると共に、社会的にはとても生きづらく感じることの多い日々を過ごし、自室で涙することもあります。
この機会にアムネスティやアムネスティ水戸グループのような方々、滑川さんのような方のことも知りまして、私には皆さんのような方々がいてくださることも、とても励みになります。
A
LGBT講演会、私は殆ど予備知識無しに参加させて頂きましたが、滑川さんのLGBTとしての自らの実存というか、苦悩の有り様をさらけ出しての思いに、正直圧倒されました。滑川さんを政治家にスカウトした議員さんが、講演の様子をFacebookにアップし「友人の死、そしてお母さんへのカムアウトの話は、何度聴いても涙が出ます。一人ひとりが大切にされる世の中をみんなでつくりたいというなめっちは、本当に貴重な政治家です」とコメントしていて、本当に同感です。
B
LGBT当事者ご本人から体験談を聞けたことは、本当に良かったです。特に滑川さんがお母さんに告白した時のお二人のやりとり、親としての驚愕など真に迫るものがありました。それと滑川さんの演説はかなりのものではないかと思いました。
今後とも、例えばフェスティバルなどあればレインボーの旗など掲げて参加したいです。
C
私の司会は、何年か振りだったせいか、酷く上がってしまい最悪でした!
その他
・日本では唯一、2004年に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行された。LGBTに関する課題を考える国会議員連盟の発足や男女共同参画基本計画における性的指向や性自認への対応が盛り込まれるなどの対策が行われている。
・水戸市の啓発冊子「びよんど」では性的マイノリティを特集し、相談窓口なども紹介している。
https://www.city.mito.lg.jp/uploaded/attachment/9688.pdf
以上