猿喰のケヤキ
2015.10.10 TOPへ
◇写真は、常陸太田市徳田にある県指定天然記念物の「猿喰のケヤキ」である。ケヤキはゆるい斜面の途中にあり、一番低いところを里川が流れている。ケヤキとは川を挟んで反対側に県道が走るが、以前はこのケヤキの下が道路であった。猿食はこの地の小字名だが、この樹をスケッチしていた地元の人の話では、このケヤキが猿を抱き込みその猿が石になって今、根元に抱き込んでいる石がそれだと伝説を話してくれた。
◇この地へは国道349号から常陸太田市里川町方面への県道に入るが、国道はすぐに明神峠を越え福島県矢祭町となる。峠は昔、常陸国と陸奥国との境であり、現在境神社が国境であったことを示している。境神社は猿田彦を祀っているが、小松徳年日立市郷土博物館長の書によれば、奈良時代から平安時代の初期にかけて境界には内を守る女の神、他国を抑える男の神が祀られていたので、今に残る二つの小祠がそれではないかと記述している。
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