スバル レガシィツーリングワゴン(BH5D5CDCM)GT-B
E-tuneII(MT) トラブルシューティング
現象について
高速道路を5速100km/hで走行車線を巡航していたとします。
ちょっとした上り勾配路で速度が下がりそうだったのでギアはそのままでアクセルを全開で加速しようとします。
すると、ジワリジワリとゆっくりと速度がノッてきます。さらにブースト圧もグングン上がります。
速度は110km/h程度になろうかというあたりで我が家のレガシィはブースト圧が1.3kg/cm2になってしまいます。
過給圧制御の仕組みにより、オーバーシュートもするでしょう。
しかし、我が家のレガシィのブースト圧は、そのまま上がったままです。
当然、ブースト圧の異常高騰を察知したECUはフューエルカット機能を発動しブースト圧を落とそうとします。
その時に車内にもかなりのショックを感じます。
速度の出るサーキットなどでスピードリミッター機能が働いた時のような衝撃。
そのままアクセルを踏み続けると、やはりブースト圧が高騰しフューエルカットします。
速度はやはり100km/h〜120km/h(標準メーターの目測による)の間くらいです。
原因は?
ブースト圧制御用ソレノイドバルブユニットの故障によりブースト圧を適切にリリースできずにブースト圧が高騰してしまいました。
何故故障したのか?
ソレノイドバルブユニットにブローバイガス(オイルミスト)が流出しバルブの動きが鈍化したようです。
部品交換の経緯
修理は車両購入のディーラーに依頼しました。
原因究明のため各種部品を交換してもらいました。
1度目:ソレノイドバルブユニットの初期故障ということでユニット交換。(2002.4.12)
2度目:スロットルセンサー交換。吸気系配管の洗浄。ソレノイドバルブユニット交換。(2002.6.5)
3度目:エンジンアッセンブリ交換。ソレノイドバルブユニット交換。(2002.11.29)
4度目:吸気系配管交換。ソレノイドバルブユニット交換。(2003.1.17)
5度目:2機目エンジンアッセンブリ交換。ソレノイドバルブユニット交換。(2003.09.13)・・・2004.01.18追記
結果
4度目の修理で交換した吸気系配管が原因ということで一連の修理を完了したものと思います。
(画像はクリックすると大きな画像が表示されます)
配管の全景は下記の画像です。
こちらを向いている開口部はインタークーラーに接続されます。
恐らく右側ゴムホースはターボチャージャーで過給された圧縮空気が流れてくるものだと思います。
下の画像の部品は修理前まで装着されていた部品です。
左はもともと付いていた部品です。右が対策(?)部品です。
(画像の説明)
この配管から出ている3本の細い配管はブースト圧制御ソレノイドバルブユニットへ接続されます。
2枚の画像の赤丸で囲んだ所に注意して下さい。
3本の配管のためのニップル(接管)の取り付けが明らかに違います。
もともと付いていた部品には指差しマーク部が凹んでいます。
この配管はブローバイガスを含んだ空気が流れますので配管内はオイルミストが付着します。
これは異常ではないですよね。
特にインタークーラーから垂れてくるオイルもあるでしょうから。
その配管内に付着したオイルが指差しマーク部に辿り着くとどうなるでしょう?
穴に入ってブースト圧で過給圧制御ソレノイドバルブユニットへ押しやられます。
それが対策部品のようなニップルになっているとどうでしょう?
配管内に付着したオイルは突出したニップルに垂れてきたオイルは入りづらくなります。
ミスト化したオイルだけが送りこまれることになりますが、それは微量なものだと思われ問題ないと思います。
今回交換した部品。ディーラーでは我が家のレガシィ用の特別対策部品と言われましたが、販売会社の本社サービス部の人の話では、レガシィ発売途中で対策された部品ということでした。
どちらが本当の話なのかは私の知るところではありません。
そして、もともと装着されていた部品が不良なのかどうかが分からないという話を聞き、非常に驚きました。
つまり、どういうことかと言うと、このニップルの出っ張り(うちの場合、出っ張りが無くて凹んでいた訳ですが)の長さが品質管理されていないということです。
ニップルの内側への出っ張りが出ているものも長さがマチマチ、時にはうちの車両装着部品のように凹んでいる部品も存在していたらしいです。
対策されたということは、この長さが管理されるよになったのかもしれません。
こういう話を聞くと、もしかして噂になりつつある「スバル車の個体差」というのは、こういう管理されていない部品の影響があるのかもしれないと思ってしまいます。
この配管のニップルは一例ですが、他にも管理されずに製造・取り付けされている部品があるのかもしれません。
交換前と同様の部品が装着されていても、MT車で高速道路を多用したりしないと発生しない現象だったのかもしれません。
以上は私個人の体験談であり間違った認識も含まれるかもしれません、識者の方のご意見お待ちしております。
画像はディーラーで撮影して頂いたものであり、赤丸や指差しマーク以外は加工していません。
オリジナルを希望の方にはお送りします。メールにてご連絡下さい。
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