タイヤに窒素ガス充填

経 緯
タイヤの内圧上昇・・・サーキットを走る際に頭の痛い問題だ。
特にSWの場合、リアタイヤのキャパシティ不足からか、リアタイヤの熱ダレってとても気になる。
ただでさえ、アクセルワークが下手くそでリアタイヤが滑り出すとタコ踊りしちゃうから、少しでも熱ダレに強いタイヤが欲しい。
そのためには、タイヤのサイズアップが相応の対処だと思うが、先立つものがない。そこで、巷で流行の窒素ガスをタイヤに充填するというやつを試してみた。
この窒素ガス充填には、諸説諸々で良いという話と意味が無いという話と分かれているみたい。なのであまり期待せずにタイヤ屋さんへ行くことにした。

当日、お店に向かう前に現状の冷間時の内圧をチェックした。

朝のフロント内圧
(1.0kg/cm2)
朝のリア内圧
(1.0kg/cm2)

さらにお店に到着してから、街乗り後の温間時の内圧をチェックした。

お店到着時のフロント内圧
(1.2kg/cm2)
お店到着時のフロント内圧
(1.2kg/cm2)

0.2kg/cm2くらいしか上昇しない。
今の季節、路面温度も下がり、街乗りだけでは、これくらいしか上昇しないのだろう。サーキットなどでの高ミュー路を高負荷で走るとそれなりに上昇するのではないかと思う。
うちのSWの場合、それを前提に日頃から上の画像の通り、内圧を低めに設定している。
サーキット走行する時だけ内圧を調整すれば良い話ではあるが・・・。



充填作業

充填作業は、会社の先輩の紹介で、「ミスタータイヤマン大宮店」で行った。

 
「ミスタータイヤマン」とはご存知の方もいると思うが、BS系のタイヤ販売チャンネルだ。BSが開発した窒素充填マシンは、「ちっそマン」というらしい。「ミスタータイヤマン」に「ちっそマン」と「〜マン」が好きな会社なのだろうか?


作業は車両をリフトアップし、タイヤのエアバアルブむしを抜いて大気圧まで内圧を低下させ、その状態から窒素を充填するのだ。
この時点で「んん〜???」って感じになった。
だってタイヤの中に残っている大気は、どうなる?
そのまま高純度の窒素を充填してもタイヤの中の大気中に含まれていた酸素や二酸化炭素が残っているじゃん。
そもそも、大気っつったって窒素が約80%くらいあるんでしょ。残りの20%が不要だって言ってるのに、それを取り除かないでどうするの?
もともと期待してなかったから、それなりに作業してもらって無事作業終了。
親切な店員さんが、「空気圧はどれくらいにしておきます?」と聞いてくるので、「前後とも2.0kg/cm2にしておいて下さい」とお願いした。
タイヤ4本に窒素入れてもらって¥2,000−だった。相場らしい。

作業終了後、手持ちのエアゲージで測定してみると1.7kg/cm2だった。お店のエアゲージと手持ちのIRSのエアゲージの個体差なのだろうか?IRSのエアゲージのブルドン管がSWの振動で壊れてしまったのか?
取りあえず、1.7kg/cm2も入っていれば十分なので、そのままお店を後にした。

インプレッション
今までが、異常に低い内圧で走っていたので、当たり前だが、乗り心地は変わった。
「乗り心地が良くなった」という感想は、車両が車両なだけにウソの発言になるから控えよう。
今までよりも冷間で内圧が高いのだから、走り出したらちょっと跳ねる感じがした。
帰りに峠道を軽く流してみた。
久々に峠などに行ったので自分の感覚さえも疑ってしまうが、微妙にアンダーステア傾向が強くなったような気がした。
もともと弱アンダーのセッティングなので普通に走ったり上り道だとアンダー傾向なのだが、フロントがポンポン跳ねて切れ込まない感じがした。
ま、そんな適当な感想は良いとして、一往復して内圧を計測した。

走行後フロント内圧 走行後リア内圧

フロントが1.9kg/cm2、リアが2.0kg/cm2だった。
ということは、軽く流した程度でフロントが0.2kg/cm2、リアが0.3kg/cm2の上昇ということになる。
これって・・・普通の大気と一緒なんじゃないのかなぁ。
同じようなペースで走った以前のデータが無いので比較出来ない。間抜けなことをした。
今度は窒素を抜いて大気を入れて走ってみたい。

補足(もしも間違っていたらご指摘願います)
今回の件で、窒素充填について、ちょっとした疑問が沸いたので、タイヤに窒素を入れる理由をネット上で検索してみた。
そもそも窒素充填とは、建設用機械のタイヤに充填する目的でだいぶ前から使用されていたようだ。
窒素のゴム透過率が酸素の1/3という性質を利用することにより、内圧の低下を防げるらしい。長期保管でも自然パンクが無い。
つまり、熱膨張率が低い訳ではなく、内圧上昇を防げるというものではないらしい。
レースカーなどでも、窒素ガスを充填するのが流行らしいが、これは何のためか?
それは、タイヤ内の要素を単一とすることで、内圧上昇率を計算で求められるかららしい。
それに、これは本当に窒素充填でしょ。
今回のは、窒素をちょっとだけ多く入れましたって感じだもんね。
ということで、うちのSWはタイヤの空気が抜けにくくなったってことになる。(^^ゞ

最後に
今回の作業について、お店側に説明も求めなかったし、お店側に薦められた訳でもありません。私個人の依頼によって、正確に適切な作業していただいただけですので、その点、誤解の無いように願いしますね。