創立48周年記念日に寄せて        平成15年2月吉日

                         日立精錬株式会社

                         代表取締役 煙山 弘

従業員の皆様へ

 梅もほころびかけた二月の良き日に、皆様のお陰をもちまして日立精錬株式会社

として創立以来48回目の春を迎える事が出来ました。

 永年勤続表彰にあたる社員さんには、心より感謝いたします。

25年を勤め上げて下さいました、木村正治さま、上遠野光男さま、豊田正弘さま

15年間、会社を支えて頑張ってくれました、鈴木義仁さま

10年間、ご苦労をかけました、鈴木みち子さま、鈴木幸男さま

石の上にも3年、良くぞ働いていただきました田原学さま、入井健太郎さま

 

 そして、現在在籍の皆様一人一人にも、心より感謝いたします。

重ねて、弊社の歴史を作ってくださいました先輩の方々にも感謝の意を表します。

社業の発祥から数えると55年の長きにわたり、どなたかのお世話になりながら

発展して来たのが事実なのですから、ただただ感謝の気持ちを持たざるを得ません。

 

 私が社長についてからの二年間で、社内社外を問わず色々な変化がありました。

親会社の組織の変革も進んでおりまして、気がつけば呼び名の違う新会社が生まれ

出でて、それに慣れないうちにまた変革がおきるという激動の昨年でもありました。

 しかし、弊社は皆さんのご協力のお陰で、何とか適応しているのが実情です。

お客様である親会社の為に、全てをなげうって奉仕をしている、皆さんの日々の

ご努力を誇りにしています。

 皆さんが持てる力と知恵を十二分に発揮してくださる事で、我社はお客様から

信頼を受けることが出来ています。

 どうか、皆さん一人一人の力を更に発揮してください。

 

以下は、私の名刺に刷り込まれている普遍の言葉です。

 

私たち、日立精錬株式会社の社員は
   子供たちの未来と地球環境のために
   製造からスクラップのリサイクルまで
   永続可能な流れを作り出せるように
   真心をこめて、仕事をしています

 

 

サラリーマンとしてノーベル賞を受賞した田中耕一さんの手記が、小泉首相の

メールマガジンに掲載されていましたので、抜粋を記載します。

 

● これからも一技術者として地道に(島津製作所 田中耕一)

 

 田中耕一です。

 私は、受賞決定の知らせのあと、「本当に受賞していいのだろうか?」とか、

「本当に評価に耐える講演ができるのだろうか?」とか、「今は世間からちやほや

されているけれど、そのうちに風向きが変わるに違いない。

その時どうしようか?」とか、

色々な不安が心をよぎりました。

しかし、心配事を数え上げるときりがありませんし、心配だけで日が暮れて

しまって、それこそ一歩も前に進むことができなくなります。

この世に最初からパーフェクトはないし、また民間企業からの受賞という前例が

あるわけでもないので、自分なりに誠実にその日のことを確実にこなしていく

ようにしました。

 本年より、私は島津製作所社内の質量分析研究所で研究開発活動を再開すること

になりました。

所長とは言っても、私も現役の技術者として開発を続けようと思っています。

今まで社内で自分なりに自由に仕事をすることができました。

今度は研究所というチームで仕事をしていくことになります。

チームは、そこに所属する人がそれぞれのオリジナリティーを発揮し、お互いの

欠点を矯正するよりも長所を伸ばしあって進めて行く方が良いと思っています。

そして失敗はあるかもしれないけれども、まずやってみるという中で成果を求め

ていきたいと思います。

失敗は自分が今まで無知であったことを知ったという意味では、一番大きな勉強

だと思います。

自分が社会や企業のために貢献できる能力を磨き続けること、そして、たゆまず

挑戦し続けることは必要です。

既成の枠をはずした中で夢を描く。

その実現のためには愚直にできることを一歩ずつということになるのでしょう。

                                 以上

 立場や環境は違えども、心意気や心構えは見習うものがあるのだなと、心から

思いました。



              今日も明日もご安全に!


                 
                
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