社員の皆様へ 2007年 9月 9日
日立精錬株式会社
煙山 弘
咎を身に帰す (とがを みに きす)
会社や家庭で、社員や家人が何かの失敗をしたときには、経営者や親が、その責任を
感じて、厳しく反省をするということです。
庭に植えたキュウリの苗。 スイカの苗。
いずれは芽が出て実が生って、食べごろを迎えるようになるものです。
しかし、それを見ているカラスや小鳥、通行人でさえそれを食したいと思うのは当然です。
それが美味しければ美味しい分だけ、喉から手が出るほど欲しくなる気持ちも判ります。
朝の暗いうちにカラスがそれを食べてしまったからといって、カラスを恨むのは間違いで
「良くぞ食べてくださいました」と、感謝をしても良いくらいなのかもしれません。
庭の垣根にブドウのつるを這わせたことを想像してみると、よく判りますね。
通行人がこっそり、毎日、ひとつふたつとつまみ食いをしても、それを責めるのではなく
そこに美味しいものをぶら下げていた自分の行いを反省することで、心穏やかに、以後は
不安や苛立ちなく生活ができるのだという教えでありましょう。
姿勢が悪いと顔の落ち着きも悪い、自信と集中力に欠けている証拠だ
これは、すべての人に言える、戒めのことばでしょう。
なりたい自分になれるようにと、努力している人であれば、自然に集中して生きられます。
他人と自分とを分けへだてなく思いやれる人なら、自分の生き方に自信が持てるでしょう。
そこにいるのが親しい社員仲間だったら、大切な家族だったら・・・
そう思うと、自分の行いがいつもより愛情に満ちて、穏やかで優しいものに変わるはず。
どんな人間でも、もとをただせば同じ「人間という種」のひとり。
今生きている自分と、隣にいるその人が「真っ赤な他人」であるはずがありませんよね。
自分が「して欲しいと思うこと」を、その人にしてあげてみてはいかがでしょうか?
みんながそうすることで、地球上のすべての資源や食料は、分かち合えるのだと思います。
さらには温かい心や思いやりも、みんなの心に広がっていくと思えるのです。
今月からまた新しい人員の配置となったうちの会社ですから、今まで以上に仲良く、手を
取り合って仕事が出来るようになりますよう、心から祈っています。
今日も明日もご安全に!
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