トピックス
 No.2 平成23年度 日立市文化財愛護協会主催
 足利学校、鑁阿寺、足利市立美術館 視察研修
 平成23年11月22日) 
 日立市郷土博物館田口会長他計42名(豊浦郷土史探訪クラブより小林会長他11名参加)は、
午前7時に郷土博物館を出発し、一路足利市へと向かった。
バス中、当探訪クラブの坂本先生より足利学校等について講話があり事前知識を身につけた。
 9時半頃よりお昼まで足利学校,鑁阿寺を、午後は足利市立美術館を視察研修して帰日立、
午後5時前に郷土博物館にて解散した。

1.足利学校 :現地の専任案内人より詳しく解説を頂いた。
  ・・・生涯学習の時代・・・「自主学習」の精神を今に伝える教育の原点(日本最古の学校)
   足利学校の創建については、奈良時代の国学の遺制説、平安時代の小野篁
(たかむら)説、
  鎌倉時代の足利義兼説などあり。歴史が明らかになるのは、上杉憲実
(のりざね)が、現在国宝
  に指定されている書籍を寄進し、庠主(
しょうしゅ:学長)制度を設けるなどして学校を再建した
  頃とされる。

2.鑁阿寺(ばんなじ) :住職より寺の歴史などについて解説を頂いた。
   800年前の建久7年(1196)鎌倉時代に足利義兼公により開創された真言宗の古刹。
  山号を金剛山、院号を仁王院、寺号を鑁阿寺と称する。現在真言宗大日派本山として、
  一貫して真言密教を歩む信徒寺である。

3.足利市立美術館
  
 1994年4月に開館した美術館。市街地のほぼ中央に位置し、市の管理運営する集合
  住宅と併設されている。日常生活の中で美術と身近にふれあい、何かを感じ、考え、豊
  かな感性を育んでゆく―そんな文化の向上と人づくりのコミュニティをめざす美術館。

     11月22日は偶々郷土の画家 原田平治郎、高木勇次展の期間中であった。

  足利学校、鑁阿寺、足利市立美術館と
研修風景
 足利市町並みと足利学校全景   現在の建物は大正4年
(1903)に建てられたもので、市重要文化財
 入徳門  入徳の額は、天保11年(1840)に掲げられたもの
 方丈と庫裡  方丈とは学生の講義や学習、学校行事や接客
のための座敷。 庫裡とは学校の台所、日常生活の場所
 方丈からの眺め。銀杏が紅葉していて庭が美しい。
足利尊氏像鑁阿寺の近く)  鑁阿寺は足利氏の居館跡で
あるが、尊氏は一度も足利に来たことがないという。
 鑁阿寺入り口からの眺め鴨と鯉が泳いでいた。
大御堂(本堂) 本尊は大日如来。建久7年(1196)足利義兼が
建立。
 
一切経堂 本尊は釈迦如来。現在の経堂は応永14年(1407)
関東管領足利満兼により再建された。 
内部に回転する八角形
の輪蔵があり(皆で回した)、一切経二千余巻を蔵す由。
近代的な足利市立美術館  右及び下の4枚の写真は
いずれもパンフレットから取り込んだもの。
(展示場での写真撮影ではありません。)
原田平治郎の作品:「かんな」  原田のスケッチブックより ・・・・・
 絵画は描写ではなく表現である。写実とは物ごとの追求では
なく バランスである。一枚の画面はまったく独立したひとつの
自然であり うちゅうである。
 高木勇次の作品:「海の見える窓」  高木勇次: 「花」  原田平治郎:「卓上静物」
足利学校の「學校」門の前で 集合写真 当時 學校といえば足利学校しかなく、固有名詞として使われていた由。