エンジンの潤滑方式 12月 27日 http://www7.ocn.ne.jp/~yandm/
4ストロークエンジンの潤滑方式には、大別して2種類になる。
ウェットサンプ方式とドライサンプ方式である。
ウェットサンプ方式は、オイルパンをオイル溜めとして使用し、ここからオイルポンプで各部にオイルを圧送するものである。
一般の量産車の殆どのエンジンに採用されているものである。
特徴として構造がシンプルであり、性能は一般走行においては、過不足を感じるものではない。
一方のドライサンプ方式は、レース専用エンジンに多く使用される方式である。
その理由は、強烈な加速度Gが前後左右に掛かる為、ウェットサンプ方式ではオイルが片寄ってしまいオイルポンプが上手くオイルを吸わなくなってしまうのである。
その点、ドライサンプ方式は「確実にオイルだけを吸い込んで各部へ圧送できる構造」なのである。その為にオイルタンク・スキャベンジングポンプ等が必要となる。
採用のメリットとして、オイルパンを浅くでき、エンジン搭載位置(重心位置)を低くすることができる。他の利点はクランクシャフトがオイルを攪拌することが少なくなり、攪拌抵抗による出力ロス・油温上昇も抑えられるのである。
上記に「確実にオイルだけを吸い込んで各部へ圧送できる構造」と記載したが、実際はオイルの他・空気・ブローバイガスが混在しており、「気液分離機」により分離されるのである。
私が、レース専用エンジン「グループC」カーのエンジンを担当し、最初に設計したのがこの「スキャベンジングポンプ」と「オイルポンプ」だったのである。
構造は然程複雑ではないが、機能部品であり、ノウハウの結晶ではないでしょうか。
ここでもエンジンオイルの重要性を認識するものである。
ドライサンプ方式の性能が良いからと言って、ウェットサンプ方式からの変更は相当な労力・ノウハウ・費用を負わなければならないであろう。