FJエンジン考察  5月  5日 http://www7.ocn.ne.jp/~yandm/

日産の商品で「最強のスカイライン」と宣伝され、これに搭載されたエンジン2000cc・DOHC で「FJ」と称されておりました。このエンジンが短命で終ってしまった故に希少価値も生まれておりますが、専門的見地から意見を述べさせて頂きます。ボア・ストロークは、φ86×86とスクエアであり理想的と思われます。

クランクシャフト・カムシャフトの動弁系は古典的過ぎであり、お世辞にも良いとは思えないものです。机上の理論に基づいた設計の様であり、熟練の技を感じません。それは低回転の回転変動からも言えることです。フライホイールを含めた動アンバランス設計が間違っているとしか思えません。そして、その弊害対策とも思える沢山の「突っ張り棒」が各所に設けられております。この様な部品は、本来は不要な物です。

圧縮比も低く、ターボチャージャーの過給圧も低く設定しており、本来の性能追求がされていないのではと考えてしまいます。未熟な設計者に良くある安全率にさらに安全率を取る手法ではないかと思われます。

電装品が弱い。本来は他に部品設計担当部署があり明確な要求特性があれば、汎用性・耐久性等を満足した部品が設定されたと思われます。自己完結の設定の様に感じられてなりません。

始動時間が長い。これにはいくつかの要因があると考えられます。吸気管の長さ・制御ユニットの形式の古さ・適合の不充分さが出ていると思われます。

まだまだ指摘したい箇所はありますが、設計者が「先進性」を求めないと「古典的」になり、「冒険」をしなければ何も生まれてはきません。他人の忠告の言葉にも耳を傾け、選択肢を広げていく設計手法を取らないと良い物は生み出されません。空気は・水はどう流れるのか・部品製作の基本を知っているか否かで自ずと出来上がる部品・エンジンは違ってきます。機能設計とはそう言うものです。

私は個人的にこのエンジンの自然吸気でレースカーを2台製作しました。プロダクションカー 1台と耐久レースカーです。耐久レースカーは、クランクシャフトも図面を書き製作しました。ウェーバーキャブ仕様で300馬力を超えました。酷評しましたが、私に取っても思い出に残るエンジンであることは間違いありません。

 

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