| 出会いは人を成長させる | |||||
| 藤枝 利教 私は指でパソコンなどを押すことも、口で話をすることもできません。できることは、ヘッドギアーに着いている棒でパソコン を打つことだけです。詩を書くことが一番の楽しみです。トーキングエイド(話せる機械)も使用しています。 出会いは不思議なもので、人間を変える力があると思うのです。現に私も出会いでたくさんの仲間ができました。 その仲間によって心も行動力も大きく成長しています。こんなに友達ができたのは、十九年間詩を書き続けていたからだと 思います。
詩を書き始めたきっかけは、高校生のとき、ある同級生に『お前は何もできない!』と言われたからです。私はその言葉に すごい怒りを覚えて『よし、絶対負けない!見返してやろう!』と決心しました。けれどもその当時は、パソコンもなかったし、 絵も書けないし、ワープロも使えなかったし、なにより漢字が読めませんでした。 できるのはタイプライターで簡単な単語『わ・た・し』と打つことが精一杯でした。十年以上かかって漢字を読めるようになり、 やっと詩らしくなってきました。今もまだまだ文章力が足りないと思っています。作詞をすると世界が広がってくるようです。 大阪の人で私の詩に曲をつけてくれる人ができたり、はるか遠くにも親友ができました。あと、仙台にも友人ができました。 もしも詩を書く楽しさに出会っていなかったら、多くの友達を作れなかったし、生きる希望も持てなかったでしょう。
私のHPの取材が縁で、ある記者・Cさんとも仲良くなりました。いつの間かにそのCさんと本を制作しています。 Cさんとは、2年のお付き合い。Cさんは、障害がある人と接したのは、私が初めてだったようです。初対面の時は、 どうやって話したらいいのか?目もあわせらない様子でした。でもその後も、メールしたり、また何度かの取材を受けたり、 時には、私の介助をやってもらった時もあります。介助方法も一つずつ私に聞いてからやってくれるのです。 こうしている間に、Cさんの偏見は少しずつうすれていったそうです。今まで3年間ぐらい記者をやってきたそうですが、 1度も障害者に会ったこともなく、最近まで車椅子で電車に乗るための手配も分からなかったそうです。 私は「もう3年間も記者をやっているのに、全く福祉のことも解らなかったなんて〜!」と残念でした。 おまけに最重度の私です、Cさんはとてもビックリしたことでしょう!?だって、34年間も付き合ってきた親戚の人も、 いまだに私との会話やトーキングエイド自体に慣れていないようです。 だが、Cさんから必死に私のことを解ろうとしていることが伝わります。いや、Cさんも私との会話を楽しみにしているかも 知れません。この世の中は、障害があるわたしたちをのけ者にしたり、邪魔者にする人が多いでしょう?! Cさんは私と出会い、この差別や矛盾を解ってくれたと思っています。これから記事などでこの矛盾などを書いてくれるで しょう。本の制作が終わった後も、Cさんには福祉関係の記者になり、障害者の人権問題など記事にしていってほしいです。
文書や詩を書くことで、日本中に友達ができる気がします。いや世界中にも。そして、出会いを重ねるたびに、より幸せに 近づいていく気がします。しかし中には、心が痛くなることを平気で言ってくる人もいます。私は、やるせない気持ちになり、 生きる気力を失います。障害があってもごく普通の人間です。はやく障害をもつ私たちも気楽に一人で出かけられる社会が きてほしいです。そのためには、周りの人の意識・気持ちを変えていかないと良い結果は生まれないと思います。 これから私も自分自身、いろいろな人に出会うたびに成長し、根気よく理解してもらう努力をしていくつもりです。 |
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