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<bgsound src="ich.mid" loop=-1> 飯豊連峰  石転び沢、北股岳
2008年6月2日(月)


”石転び沢の最上部から見た北股岳”


[概要]
今シーズンの山スキーは先週の富士山で終了の筈であったが、梅雨入り前の最後の好天を狙って、 気になっていた石転び沢ー北股岳へ出掛けた。
今年の石転び沢は近年にない積雪量で、今の時期でも、つぶて石(580m)から、梅花皮小屋まで、完全に雪でつながっていた。
今まで歩きでしか登ったことがなかった石転び沢の急斜面をスキーで滑り降りて、シーズンを無事終了した。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:飯豊連峰(山形、新潟)、石転び沢、北股岳(2025m)(登山口からの標高差1625m)(歩行、滑降距離、約17km)
[天候 ]      :曇りのち晴れ
[行程]
天狗平登山口(430m)6:00 - 7:50石転び沢出合 - 10:50梅花皮小屋11:40 - 12:20北股岳 - 13:00梅花皮小屋 - 13:30石転び沢出合 - 15:10天狗平


6:00   天狗平登山口(430m)を出発。

駐車場には既に数台の車が駐車してあり。テントが一張設営されていた。
雪渓まで一時間ほどあるので、先週と同様にスニーカーで歩き始める。

小鳥のさえずりを聞きながら、朝のウオーミングアップといったところ。

砂防ダムを越えて梅花皮沢の左岸を歩く。つぶて石(580m)付近から雪渓がつながったので、スニーカーを脇の木に くくり付けて、兼用靴に履き替え、雪の上に降りるが、ゴミと折れた枝などで汚れているので、暫くはツボ足で。

地元の方の話では、こんなに雪が多いのは近年無かったことだそうである。
石転び沢出合の手前辺りから雪がきれいになってきたので、シール登高に切り替える。





    ”石転び沢出合の手前から見た、左、石転び沢、右、門内沢”

門内沢も魅力的な斜面が覗いている。次回は是非行ってみたいものだ。





    ”石転び沢出合から、石転び沢を見上げる”ここから梅花皮小屋まで1000mの標高差がある。


標高1000mを越えた辺りから傾斜が段々急になる。 今回は新しい武器を持ってきた。
先週富士山でいっしょになった方が履いていた スキーに直接取り付けるユニバーサルクランポンを早速購入して持参した。

なるほど、クライミングサポートに関係なく雪面をとらえるので、斜面でも安定した登りが出来る。


北股沢の出合を過ぎると勾配は益々急になる。 新兵器は雪面に食い込むが、ザラメのずれ易い雪質に変わってちょっと難しく なってきたので、1500m付近から、スキーを担ぎ、アイゼン登高に切り替える。







”1500m付近から下方を覗く” 登山者が3名見える。




後続の登山者はかなり早いペースで登り、あっと云う間に追い抜かれた。 地元の人達らしい。







”1700m付近から上方を見上げる” 右上に雪庇が残っているので、落下に注意を払いながら登る。










”急斜面から右の北股岳方向を見る”




最後の胸突き八丁、なかなか小屋が見えてこない。 それにしても急な斜面である。







”急斜面から最上部”








    ”北股岳の頭が少し見えてきた。”

勾配が少し緩やかになり、小屋は近い。





    ”斜面の最上部付近から石転び沢を見下ろす。”凄い傾斜だ。







”梅花皮小屋が見えてきた”






10:50   梅花皮小屋。

小屋に入って休憩。 先に到着した方が食事をしていた。この方はやはり地元のベテラン氏で、スパイク長靴で登り、下りはスキー靴 に履き替えて、ショートスキーで降りるらしい。今シーズン2度目とのこと。

 



    ”小屋前から見た北股岳”

ゆっくり休憩の後、北股岳を往復する。 頂上直下の100mは雪で覆われている。ここもかなりの急斜面でキックステップで 一歩一歩登る。



12:20   北股岳。





    ”北方稜線” 門内岳、梶川尾根





    ”飯豊山方面” 中央奥、飯豊本山、右、大日岳


ゆっくり、眺望を楽しんで、小屋へ戻る。





        ”梅花皮小屋と石転び沢を上から見る” 石転び沢の上部の傾斜は凄い。あそこを滑るのである。








”石転び沢を上から覗く” 






小屋に戻り、スキーの準備をして、いよいよ滑降。 緊張するが、至福の瞬間である。
最初の滑り出しは少しだけ緩やかで、その後が凄い急傾斜である。







”上部の急斜面” 40度くらいあるだろうか。 




かなりの急斜面だが、ザラメの滑り易い雪で、恐怖感はない。大きなターンであっと云う間に高度が下がる。
クラックや岩を避けながらルートを選び滑る。







”上部を滑る” 










”1500m付近まで降りたあと見上げる” 





北股沢の出合から下は傾斜は緩やかになる。そして、凹凸が出てくる。スプーンカットの一歩手前の状態で、 余り滑り易くない。
きれいな雪面を捜しながらどんどん降りる。


13:30   石転び沢出合。

3時間掛かって登ったところを滑りでは30分弱で降りた。 これから下は雪が汚れ、小石が一杯あるので、 ゆっくり、良い斜面をさがしながらの滑りとなる。
つぶて石の100mほど上でスキーを外し、担いだ。

デポしてあったスニーカーに履き替えて、最後の一時間は夏道歩き。

雪解けの終わった登山道脇には、様々な花が咲き始めていた。






”登山道脇に咲く、さんかよう” 






15:10   天狗平登山口。

今シーズン最後の山スキーは無事終了した。
そして、今年も駐車場でブヨの大歓迎のおまけ付きであった。早くも虫で悩む季節である。


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