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<bgsound src="s_song.mid" loop=-1> 飯豊前衛峰  鉢伏山
2009年2月26日(木)


”1462mピーク付近から見た鉢伏山”

[概要]
鉢伏山は山形と福島の県境近くにあり、飯豊前衛峰で主峰飯森山への稜線に、 鉢を伏せたような形からその名がついている。
標高は1600mに満たないが、豪雪地帯で積雪量は多い。 無雪期に登る場合は日中ダム脇から往復14km、 約7時間を要する侮れない山である。
一方、積雪時期、条件が揃うと、大峠トンネル付近から、かなりショートカットで登ることが出来る報告がいくつかある。
時期は限られるので、天候が安定したこの時期を選んで出掛けて見た。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:飯豊前衛(福島)、鉢伏山(1576m) (標高差900m)

[天候 ]      :曇りのち晴れ
[行程 ]      :大峠トンネル脇(670m)7:20 - 10:20ヤセ尾根 - 11:00 1462mピーク - 12:00鉢伏山12:20 -13:50登山口


大峠トンネル喜多方側坑口の除雪された駐車スペースがありそこに駐車。


7:20   大峠トンネル脇


積雪が多い時期は道路脇の雪壁が高くて取り付きが難しそうだが、今年は積雪量が少なく、すんなりと尾根に取り付く。

尾根といっても、最初からかなりの急斜面でいきなり汗をかきながらの登りである。
このところ暖かいせいか、雪質は悪い。グサグサに緩んで表面だけ堅い、いわゆる滑りに苦労するモナカ状。

右手に飯森沢が見える。







”急登から飯森沢を覗く”





100mほどの急登を過ぎると、勾配は少し緩やかになりやれやれ。
ここで落ち着いて周りを見ると、ブナの樹林が素晴らしい。 樹木の間隔もほどほどにあり、山スキー向きの尾根である。


高度1300mまでに、急登が3回現われる。それぞれ標高差は100〜150mで、勾配はきつい。

1200mから始まる急登にくると、雪質はガリガリのアイスバーンの上に薄っすら新雪が積もったもので、登りにかなり手こずる。 スキーアイゼンをつけて、大きなジグを切りながら踏ん張って登る。








”1200mからの急斜面” 視界が悪くガリガリの急登は神経を使う。






それを過ぎるとヤセ尾根になる。東側に雪庇が張り出したガリガリのナイフリッジであり、ここの通過も苦労する。


ヤセ尾根の最後は少し東寄りに廻りこんで1462mピークの急斜面に取り付く。




11:00   1462mのピーク

3時間半かかってやっと稜線にたどり着いた。 ここまできたら少しづつ雲が切れてきた。







”1462mのピークから、登ってきたヤセ尾根を見下ろす” 




ここからはやっと楽な稜線歩きになる。右に大きく雪庇が張り出しているので、エッジに近寄らないように注意して進む。







”段々晴れてきた” 








     ”雪庇の向こうに鉢伏山が顔を出した”





     ”右下を見ると台地のブナ林が美しい”
      ここにテントを張り、飯森山へのベースにするようだ。





     ”稜線から、1462mのピークと、ヤセ尾根を振り返る”


やがて、鉢伏山の麓に到着。このあたりは滑りに適した斜面がいたるところにある。









”鉢伏山の麓から山頂を見上げる” 




鉢伏山は斜度の比較的緩やかな、左から回り込むようにして登り、山頂に到着。



12:00   鉢伏山

ここは、飯豊山の展望台のようなところだが、残念ながら雲が切れない。




     ”南側の尾根を見下ろす” 夏の登山道はこの尾根筋を登ってくる。






     ”今日登ってきた尾根と1462mピークを振り返る。” 









”一瞬、雲が切れて、飯森山が顔を出す。” 





飯森山まで行く予定で来たが、登りで時間が掛かりすぎた。今日はここまでで引き返すことにする。

下りは来たルートをそのまま戻る。
1462mからの急斜面は北東側を回りこんで滑る。 ここが本日唯一の滑りを楽しめる雪質だった。







”1400m付近の素晴らしい斜面と霧氷が美しいブナ林” 






ガリガリのヤセ尾根を慎重に降りて、1350mからは急斜面。雪質がよければ素晴らしい滑りが期待できるのだが、 このガリガリ斜面は手に負えない。 慎重に下る。

1000mを下がると、雪質はグザグサとなる、ガリガリよりはましであるが、無理すると足をとられるので、 ユックリと降り、国道121号線脇に戻った。



13:50   大峠トンネル脇。

雄大な自然いっぱいの素晴らしい山である。次回はもう少し雪質が良い時に来たいものだ。



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