5:50 大日杉登山口出発
駐車スペースに数台の車があり、その中には渓流釣りの人達もいた。
登山届用のハウスはまだ設置されていないので、大日杉の小屋の入口ポストへ
登山届を提出して出発。
登山口からいきなりの急登である。 オマケにスキーを担いでいるので、なかなか安定した歩きが出来ない。
尾根に出て少しなだらかになるが、兼用靴での夏道歩きは疲れる。 ペースが上がらない。
”左手に三国岳とその稜線が見え始める。”
御田を過ぎると、登山道に残雪が断続して現われる。
1250m付近から、やっと雪がつながって、重いスキーを下ろして、シール登高開始。やれやれ。
ダマシ地蔵までくると、景色が一変し周りの山々がグルリと見渡せるようになる。
”ダマシ地蔵から見た地蔵岳。”
最後の急登をひと頑張りすると地蔵岳である。
9:10 地蔵岳(1539m)
ここから飯豊山方面の斜面の雪の状態を観察。 どのルートを取るか、頭を悩ます。
”飯豊本山(右)から草履塚の稜線” 山の斜面の雪はまだまだあるが、下の沢の状態が不明。
正面の、おむろノ沢は大変魅力的だが、下の方の雪がつながっているかわからない。
無理をせず、御秘所沢を登ることにして
進行方向を90°左に変えて稜線を進む。

”ちょっと先の雪原から見た飯豊本山”
途中2回ほど、スキーを担ぎ、1500mのピークの先から大又沢への下降点を見つけた。

”大又沢へ降りる小沢。” 正面は切合せから草履塚の稜線。その手前の沢を登る。
標高差250mを一滑りで降りて沢床に立つ。
デブリはあるが、それ程荒れていない。
さて、ここから900mの登り。 ノンビリとハイクアップと行きたいところだが、
両側の斜面には割れが無数にあり、崩落ブロック
がいたるところに転がっているので、周りに目を配りながらの歩きである。

”このコース唯一の難所の滝。” 左手を高巻きしてクリア。
ここからは同じような勾配の斜面をアンダーシャツになって黙々と登る。それにしても暑い。
御秘所沢に入り、沢から御秘所の岩場の下を通っていく。

”御秘所沢から御秘所を眺める。”
1900m付近からは沢の形は消えて、広い急斜面になる。最後の胸突き八丁といったところ。
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”急斜面をクトーを使って直登。”

”斜面の上部から草履塚方面を見下ろす。”

”地蔵尾根を振り返る。 右側の白い小沢を下って大又沢へ降りた。”
やがてなだらかになり、本山小屋へ到着。 累積標高差約1900mのきつい登りだった。
14:30 飯豊本山小屋
入口は除雪され小屋の中へ入ることが出来た。 またトイレも利用可能で、ひと安心。
小屋には誰も見当たらず、今晩は私が占有することになる。
荷物を降ろしたら、動くのがいやになってしまった。
本山は明日朝に行こう。 ラーメンを作り、遅い昼食とし、暫くシュラフに潜って昼寝。
風が段々強くなってきた。
陽が少し西に傾き始め、山肌の陰影がはっきりしてきた。
夕方になり、晩飯の準備。 今晩はちょっとデラックスにウナギ丼である。
定番の焼酎の雪割りを飲みながら静かな小屋泊を楽しむ。