[概要]
梅雨が明けた途端に連日猛暑が続く。 早速、涼を求めて北アルプスへ出掛けた。
今回は今まで歩いていない山域の船窪岳、不動岳、南沢岳 を通り、烏帽子岳から高瀬ダムへ降りるコースである。
メインルートから外れたこのコースは歩く人も少なく、雄大な景色を眺めながら静かな稜線歩きを楽しむことができた。
[メンバー] :単独
[山域&山名]:北アルプス(長野、富山)、船窪岳(2459m)、不動岳(2595m)、南沢岳(2625m)、烏帽子岳(2628m)
(登山口からの累積標高差約2550m)(延べ距離、GPS計測25km)
[天候 ] :晴れのち曇り
[行程]
(7/21):七倉登山口(1060m)7:20 - 12:00鼻突八丁- 13:30船窪テント場(テント泊)
(7/22):船窪テント場 5:00 - 7:00船窪岳7:15 - 10:15不動岳10:30 - 12:10南沢岳 - 13:10烏帽子岳 - 13:50烏帽子小屋(テント泊)
(7/23): 烏帽子小屋 7:10 - 10:10高瀬ダム
一日目:七倉登山口〜船窪テント場
7:20 七倉登山口
七倉の駐車場に車を置き、登山指導所で登山届を提出して出発。
ゲートを通り、トンネルの入口を右折し暫く行くと登山口の標識がある。
登山口から七倉尾根の稜線に出るまで約400mの急登が続く。 久し振りに担ぐテント泊装備は肩にズッシリと食い込み、
ゆっくり歩いても汗が噴き出してくる。
唐沢ノゾキと呼ばれるピークから七倉尾根の稜線となり、少し勾配が緩やかになってやっと一息つく。
尾根を忠実にトレースするように付けられた登山道は樹林で覆われて比較的涼しい。 時折見える七倉ダムを見下ろしながら
高度を上げていく。
2000mからは再びかなりの急登になり、木製のハシゴが連続する。 鼻突八丁と称される場所だ。
”鼻突八丁の急登。”
植生がハイマツに変わる2300m辺りから勾配は緩やかになり回りの景色が視界に入ってくるが、残念ながら上の方はガスで覆われている。

”2300m付近から七倉ダムを見下ろす。”

”チングルマの群落。”
2453mのピークを過ぎてハイマツ帯を暫く行くと船窪小屋へ出た。
テントの申し込みをしてビールを購入する。 本日の小屋の宿泊者は余りいないように見受けられた。
周りがガスで覆われて視界が余り良くないので、七倉岳はパスしてテント場へ向かう。 テント場は小屋から少し下って20分程歩
いた先にあった。
13:30 船窪小屋テント場
テントが5張程度張れる小さなテント場に今日は他の宿泊者は無く、静かな宿泊が出来そうだ。
水場は5分ほど降りたところに良質の伏流水が出ているが、ここは足場が悪く、ロープを頼りにして水を汲む。 水場への入口に「危険につき夜間の水場利用は禁止」 と書かれている。
ガスで眺望は得られないし、することがないので、早めの昼、夕兼用の食事を準備。 初日の食材は保冷ケースに入れて担いできた上級品だ。
土用の丑の日も近いので、鰻丼である。
ビールと持参したアルコールを飲みながら食事をゆっくり楽しんだ後は、早目にテントに潜ってラジオを聞いていたらいつのまにか寝てしまった。
二日目:船窪テント場〜船窪岳〜不動岳〜南沢岳〜烏帽子岳〜烏帽子小屋
三日目:烏帽子小屋〜高瀬ダム
7:10 烏帽子小屋テント場出発
裏銀座ルート三ツ岳方面への縦走者たちは、まだ薄暗い4時ごろから続々と出発して行った。
私は今日は下るだけなので、ノンビリと準備して出発。
北アルプス三大急登と云われるこのブナ立て尾根の登りは何度か経験しているが、下りは初めて。 ヒザを痛めないようにゆっくりと下る。
朝のうちはガスで見通しはあまり良くなかったが、涼しいのが嬉しい。
暫く下ると、南沢岳と不動岳の間の濁沢へ落ち込む崩壊沢が目に入ってきた。 手の付けようがないような崩落である。
涼しかった尾根も高度を下げるに従って気温の上昇を体感するようになる。
今日も下界は猛暑なのだろう。
やがて濁沢と不動沢の合流する砂礫の堆積地に降りて急な下りは終了。
”不動沢の堆積地と高瀬ダム。”
不動沢に架かる長い吊り橋を渡り、それに続く長いトンネルを抜けるとそこはダムの堰堤であった。
10:10 高瀬ダム
ちょうど大町まで下る3人乗りのタクシーがいたので、七倉まで相乗りさせて貰って駐車場に戻った。
咲いていた主な花々。
2010年山行一覧表
北アルプス-山行記録
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