山歩きのページ

<bgsound src="scar.mid" loop=-1> 男鹿山塊  日留賀岳
2006年11月8日(水)



”日留賀岳山頂付近の霧氷”


[概要]
日留賀岳は塩原の奥に位置し、男鹿山塊の南端にある。冬の日にハンターマウンテンスキー場から北方を見ると、 白く輝くその端整な姿は大変美しい。
登山口からの標高差が1200m近くあり、ガイドブックによれば往復8時間近くかかるという手ごわい山のようである。
立冬を迎え、山には雪の便りもきかれるようになったが、今日は高気圧に覆われ、絶好の山歩き日和。
余り人が入ることのない男鹿山塊の秘峰をジックリ味わった一日であった。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:男鹿山塊(栃木)、日留賀岳(1849m)(登山口からの標高差1180m)

[天候 ]    :晴れ
[行程 ]     :小山氏宅登山口(670m)6:40 - 8:40 1514m地点 8:50 - 10:00日留賀岳10:40 - 12:50小山氏宅登山口


小山氏宅の脇の駐車場に車を置かせて頂き、登山者ノートに記帳する。小山氏は日留賀岳山頂神社の主守をされており、登山者のために 無料で駐車場を提供してくれている。大変有り難いことである。

6:40   小山氏宅登山口を出発する。

目の前に高原山が朝の光を浴びて光っている。朝から雲ひとつない快晴である。

小山氏宅の庭を通って裏手の登山道に入る。鳥居があってここが日留賀岳の登山口である。






”日留賀岳の登山口の鳥居”




”クマに注意”という看板が掛かっている。家の方に聞いたらこの山塊に出没しているという。 ちょっとモチベーションが下がったが、ベルを鳴らしながら行くことにする。
杉林、竹林、檜林と順次過ぎていくと、やがて回りが明るくなり、潅木帯へ出た。

急斜面を登ると鉄塔が目の前に現れ、ここから林道と合流する。地形図では、記述されていないが、この林道 はこの先2.5kmくらい続いている。
少し開けたところから日留賀岳の頂上付近が顔を出す。雪でちょっと白くなっている。融けないうちに頂上へ と気が逸る。






”林道の途中から日留賀岳を仰ぐ”




単調な林道歩きもやっと終わり。ここから登山道に入る。

登山道は比津羅山の裾を巻くように北へ伸びていく。最初は殆どアップダウンのないトラバース気味の歩きである。
殆ど葉が落ちたカラマツ林を進む。こういう景色もなかなかいいものである。






”カラマツ林”




1200m付近から登山道に雪が現れた。昨夜降ったばかりの新雪である。落ち葉の上にちょっと積もっているだけなので 余り抵抗はないが、滑り易い。

雪の上に先行する動物の足跡がある。よく見ると爪があり、クマのものとも見える。






”動物の足跡”大人の握りこぶし位の大きさ。




ちょっと気味が悪いので、チリンチリンを大きく鳴らしながら、そしてわざと声を出しながら進む。
ブナ林のなかの急勾配の登山道がしばらく続く。ブナ林が過ぎると、樹木はあすなろが目立つようになる。 急勾配を登りきると1514mのピークらしいところへ出た。ここでちょっと休憩するが、木立が深く回り は余り見えない。

8:40   1514m地点

ここから一旦50mくらい下る。その後最後の登りになる。登山道は少しづつ狭くなり、ちょっと積もった雪が 意外に抵抗になる。靴の裏にダンゴになるので、しょっちゅう雪落としが必要である。
1750m付近に来たらやっと頂上が見えてきた。朝見た時よりは少ないが、なんとか部分的に霧氷で化粧している。






”1750m付近からみた日留賀岳”




頂上付近の木々は霧氷で白くなっている。冬の装いである。






”日留賀岳頂上付近の霧氷”




西側へ回り込むように進むと平坦な頂上へ出た。

10:00  日留賀岳頂上







”頂上に鎮座する日留賀岳神社”




頂上は回りが刈り払われていて四方遮るものは無い。
日光連山、会津駒ケ岳、高原山がくっきりと見える。雪を被った富士山もみえるが、残念ながら私のカメラには写らない。




        ”日光連山、左から女峰山、男体山、白根山”





        ”会津駒ケ岳とその周辺の山々”





        ”高原山。ハンターマウンテンのゲレンデがちょっと白く見える。”

北方に目を移すと鹿又岳へ続く峰が目の前に見え、その向こうに男鹿山系を縫うようにして延びる 塩那スカイラインが見える。このスカイラインはこの先使われることがないと聞く。






”鹿又岳へ続く峰”










”鹿又岳と山肌を切り裂くように延びる塩那スカイライン”




頂上でのんびりと眺望を楽しんだあと、下山に掛かる。今朝登った道をそのまま下りる。
シャーベット状になった下りの雪道は滑り易いので注意を要する。1200mを過ぎた辺りから雪も消え、落ち葉を踏みながら快適に下る。

木々の間から名残の紅葉が輝いて美しく映る。







”紅葉風景-1”




林道まで下りると左手、向かいの斜面の紅葉がちょうど見頃である。






”紅葉風景-2”




鉄塔から再び登山道に入り、樹林帯を下って元の駐車場に戻った。

12:50  小山氏宅登山口

男鹿山塊、秘峰の山歩きは無事終了。実質の歩行時間は約5時間であったが、夏場に歩けば暑さでかなりの時間を要する であろう。
家の方に駐車場のお礼を云って帰途に着いた。

今回のコース



     ”地形図にルートを記入したもの”


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