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<bgsound src="s_song.mid" loop=-1> 出羽三山  月山、湯殿山
2007年4月12日(木)


”湯殿山の頂上付近の稜線”

[概要]
二日前にスキー場開きをした月山。過去に来た時は月山側のみを滑っていたが、 今回は天気も良いので月山と湯殿山と両方の山をトライ。
湯殿山の標高は1500mと余り高くないが、豪雪地帯で積雪量はさすがに多い。
今からが本格的な山スキーのシーズンを迎える、月山と湯殿山の両方の斜面を一日で楽しむ、贅沢な山スキーであった。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:出羽三山(山形)、月山(1984m)、湯殿山(1500m)

[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :8:40 リフト降口(1510m) - 10:30月山頂上10:50- 11:30装束場11:50 -12:40湯殿山-13:20ネーチャーセンター

姥沢に向かう途中から見る湯殿山は朝日に輝いている。今日滑り降りる南面の斜面のV字がくっきり。モチベーションがグーンと上がる。




      ”志津の途中から見た湯殿山” 赤い線が滑走したルート
    




      ”志津の途中から見た朝日に輝く湯殿山、姥ケ岳、月山”
    

平日とはいえ、姥沢駐車場はガラガラで車は約10台程度。スキーを担いでリフト乗り場へ。 そしてリフトで1510m地点まで一気に高度を稼ぐ。

8:40   リフト降場を出発。

リフト降場から振り返ると雪を被った朝日連峰が目の前に飛び込んでくる。
いつ見ても飽きない素晴らしいパノラマ風景に暫し見とれる。




      ”リフト降場付近から見た朝日連峰”
    


前方に数名の登山者、と山スキーヤーが姥ケ岳の斜面を登っている。
まずシールを付けてスキーで歩く。少し登り姥ケ岳の途中からトラバースして金姥に向かう。
気温が低くて雪はかなり堅く、シール登高ではちょっと滑る為、金姥からは アイゼンを装着し、スキーはザックに付けてツボ足登高に切り替える。




      ”姥ケ岳の裾から見た月山と牛首方面”素晴らしい天気である。
    

牛首付近を通ってほぼ夏道に近いルートで登る。左手に品倉尾根と品倉山が見えてくる。




      ”品倉尾根と品倉山”
    

勾配が次第に急になるが締まった雪にアイゼンが良く効き、効率的に高度を稼ぐ。
1900mから上は大きなシュカブラで覆われ、ガリガリでスキーで滑るにはちょっと適さない斜面だ。




      ”発達したシュカブラ”
    

やがて真っ白な湯殿山の全体が見えてくる。標高差があるので上から見下ろすような、ちょっと珍しいアングルだ。







”月山の頂上付近から湯殿山を見下ろす”
 




やがて月山神社が見えてきて、頂上に到着。頂上小屋は殆ど雪で固まっている。

10:30  月山頂上




      ”月山頂上と月山神社”左遠方は鳥海山
    


頂上で素晴らしい眺望を暫し堪能。休んでいる間にも、一人、二人と山スキーヤーが登ってくる。単独行が意外と多い。

休憩のあとスキーを付けて下る。最初はアイスバーンとシュカブラのため慎重に。
1900mまで降りると一様な斜面になる。この斜面は東面でこの時間まだ雪は堅いが、上に新雪が載ってマズマズの雪質。 登りは時間が掛かるが、下りは早い。あっと言う間に高度が下がる。




      ”月山からの下り斜面”
    

余り高度を下げ過ぎると湯殿山へ渡る際、登り返しになるので、金姥を目指して途中からトラバース。
金姥のコルからは急斜面をトラバースして、尾根を越え、姥ケ岳から装束場への下り斜面へ出る。







”金姥のコルからトラバースする尾根の斜面”
 



装束場までの下りは新雪がパックされた素晴らしい斜面である。前日に滑ったシュプールがいくつか残っている中を 快適に滑り、鞍部に到着。







”装束場までの下り斜面” 鞍部にポツンとスキーヤーがいる。
 




11:30  装束場

暫く休憩し持参の昼飯を食べる。湯殿山方面を見ると、先程のスキーヤーがスキーを担いで登っている。
更に姥ケ岳側の斜面に目を移すと何人かが石跳沢に向かって滑り降りている。 そのまま石跳沢を下っていくようだ。

ここから湯殿山の稜線沿いに160mの登り返しである。雪が少し締まっているので、 先人のトレースを利用させて貰ってツボ足で登る。
稜線の左側の湯殿山の東斜面を覗く。かなり急であるが、ここを滑る人もいるようだ。







”湯殿山の東側の急斜面”
 









”発達した雪庇”
 



やがて湯殿山の頂上に到着。

12:40  湯殿山の頂上




      ”湯殿山頂上から見た姥ケ岳全景”どこを滑り降りても石跳沢へ出る。
    

いよいよ今日のメインイベント。湯殿山南面の滑降である。金具を締めてスタート。胸が躍る瞬間。
ドロップイン。勾配は30°以上と思われるが大斜面で、雪質もザラメ、大変滑り易い。
最初はほぼ真南に斜面を滑り、300m位下ってから少し西寄りに進む。








”湯殿山南面の下りの途中から”
 









”湯殿山南面の下りの途中からカワクルミ平を見下ろす”
 



途中からブナ林にはいるので、進む方向を上から大体見当をつけておく。
1100m付近からはブナの疎林の緩い斜面になる。日射しが強いので雪が緩み、黄砂の載った緩斜面は急にブレーキが掛かる。 おっとっと、と前傾でこらえながら進む。







”ブナ林” この辺りから滑りが悪くなる。
 



スキーは 走らないが、石跳川沿いは先に降りた人のトレースが沢山あるのでそれに便乗してなんとか滑る。 石跳川の下の方は水流が出ている。 やがてネイチャーセンターの建物が見えて、今日の行程は終了。

13:20  ネイチャーセンター







”ネイチャーセンターから湯殿山を振り返る”
 



順調に進み過ぎて姥沢へ戻るバスの時刻まで一時間以上ある。さてどうしようと考えていたら、ちょうど 姥沢まで戻る車が有り、便乗させて戴いた。千葉からのベテラン3人組で、一番年配の方が76歳という。 驚きである。




      ”姥沢から見た午後の日を浴びる湯殿山全景”左側の斜面を降りた。
    
3つの斜面(月山、姥ケ岳から装束場、湯殿山南面)を一日で楽しめる素晴らしいコースであった。




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