[概要]
奥穂高岳の頂上から上高地方面を見ると、梓川を挟んで対峙する立派な山塊がある。これが穂高岳の展望台と称される
霞沢岳である。
標高は2646mと、この地にあってはそれ程高くはないが、登山路は上高地から明神を経て、徳本峠に登り、それから
尾根を直角に西方向へ4km進むコの字型のルートである。復路は往路を戻るので、
日帰りするにはちょっと難しい山だ。
穂高連峰を間近に眺めようと、天候とにらめっこしながら出掛けたが、秋の空は気まぐれで、
山頂からの眺望はいまひとつ。
それでも、徳本峠からの穂高連峰の眺望と、それから先の訪れる人が少ない
霞沢岳までの静かな山歩きを十分に味わうことが出来た。
[メンバー] :単独
[山域&山名]:北アルプス(長野)、霞沢岳(2646m)
[天候 ] :晴れのち曇り
[行程]
(9/26): 上高地(1500m)8:50 - 9:50明神10:00 - 12:00徳本峠(2150m)(テント泊)
(9/27): 徳本峠5:30 - 9:00霞沢岳9:15 - 13:20徳本峠 13:40 - 15:50上高地
一日目:上高地〜徳本峠
8:50 上高地を出発
バスターミナル脇にあるポストに登山届を提出して梓川沿いを明神に向けて出発。
河童橋からの岳沢と穂高岳は秋の晴天に映えて、絵ハガキそのものである。
”河童橋から見た、岳沢と穂高岳”
紅葉にはまだ早い上高地はこの時間それ程の人はいない。
ほぼ平らな遊歩道を明神に向けてユックリ歩く。テントと二日分の水、食糧を入れたザックはさすがに重いが、
これも徳本峠までの短い辛抱。
明神に近くなると、そそり立つ明神岳が目の前に現われる。
”明神岳”
明神館前にはちょうど色づき始めた小梨が赤い実をつけている。これは小梨平の名前の由来でもある。
明神館前で一息ついたあと、進路を南にとり徳本峠へ向かう。1kmほどの林道を過ぎると、やっと登山道になる。
沢沿いに付けられた登山道は整備されて歩き易いが、一部崩壊のためか、ガレ沢の部分もある。
一時間ほど登ると背面に明神岳の全景が顔を出す。
”登山道から明神岳を振り返る”
水場は数箇所あり最後の水場は徳本峠から800m下がったところにある。標高2000m付近なのに水量は豊富だ。
更に登ると背面の明神岳と奥穂高岳から西穂へ続く険しい稜線が見えてくる。
”明神岳と奥穂高岳から西穂へ続く稜線”
やがて霞沢岳と徳本峠の分岐を経て徳本峠へ到着。
12:00 徳本峠
峠には日帰りの登山者二名が休憩しているのみで
静かである。
徳本峠小屋の管理人は今日は下山したようで、小屋は無人。小屋に入ってテント宿泊届を記入、500円を添えておく。
テントを設営し、昼飯を食べてゆっくりする。
”徳本峠小屋とテント場”
築70年という由緒ある小屋。補強の支柱がないと倒れそう。
峠の100m程西側に展望台があり、穂高連峰が正面に見える。ジャンダルムから西穂へ続く険しい
稜線は見飽きることがない。
”右、明神岳、その左、奥穂から西穂への稜線”
”奥穂から西穂への稜線をアップで”
時間は早いので、持参のビールを飲んで、テントで暫く昼寝。暑くなく、寒くもなく、心地良い気温に2時間ぐらい
ぐっすり。
日が西に傾く頃、テント泊、小屋泊の人たちが10数名登ってきた。 穂高の山肌の色が少しづつ変わっていく。
5時ごろ、小屋の前のベンチでお決まりの夕食(レトルト)を作り、持参のビールを飲みながら夕食。
単独行の登山者2名と暫し山談義。
隣の広場のテント泊の団体さん(10名ほど)の宴会が延々と続いていた。
二日目:徳本峠小屋〜霞沢岳〜徳本峠小屋〜上高地
あとは樹林帯を戻って徳本峠へ。行動を共にした西宮氏は途中の分岐から明神へ下山。
13:20 徳本峠。
テントを撤収し、戻っていた小屋の管理人に挨拶して上高地へ下山。
15:50 上高地着。
2007年山行一覧表
北アルプス-山行記録
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