山歩きのページ

<bgsound src="ich.mid" loop=-1>  空木岳、南駒ケ岳、越百山
2007年8月26日(日)〜27日(月)


南駒ケ岳から”空木岳と遠方の木曾駒ケ岳”


[概要]
中央アルプスの木曾駒ケ岳の南方に空木岳があり更に南に越百(こすも)山がある。これ等はいい山との評判である。 これ等を周回する方法はないかなーと地図をみてみたら、木曾福島側の伊奈川ダムを基点に周回するルートがあった。
木曾駒と違って、これ等の山へ登るのはちょっと時間が掛かるので、余り多くの人は入らない。
夏山の喧騒が過ぎて秋を迎える時期、静かな山歩きであった。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:中央アルプス(長野)、空木岳(2864m)、南駒ケ岳(2841m)、越百山(2613m)
[天候 ]      :晴れ
[行程]
(8/26):  伊奈川ダム登山口(1090m)5:50 - 7:10うさぎ平7:20 - 10:00八合目10:10 - 11:50木曾殿乗越 - 13:30空木岳13:45  −13:50駒峰ヒュッテ(泊)
(8/27):  駒峰ヒュッテ5:00 - 5:05空木岳5:20 - 7:10南駒ケ岳 7:20 - 8:00仙涯嶺 - 9:00越百山9:20 - 13:00福栃橋 - 13:40伊奈川ダム登山口

一日目:伊奈川ダム登山口〜駒峰ヒュッテ
伊奈川ダムの少し上の林道ゲート手前に整地された駐車場がありここがスタート点である。
昨日入山したと思われる車が5台ほどあった。


5:50   伊奈川ダム登山口を出発

ゲートの脇を通って林道歩きが始まる。朝のウォーミングアップにはちょっと長すぎる。うさぎ平まで約8kmである。
倉本駅からのルートと合流し、暫く行くとやっと「うさぎ平」に着き長い林道歩きが終わる。

7:10   うさぎ平









”うさぎ平”
 



ここからがやっと登山道。既に一仕事終えたような感じである。
登山道に入るといきなりの急登が200m程続く。 この地は木曾とあって、檜の巨木が目立つ。直径1mほどのものも有る。









”檜の巨木”
 



やがて勾配が緩くなり、トラバース気味に尾根の右側を歩き、ちょっと下ると北沢の吊橋に出る。 吊橋といっても丸太を一本のワイヤーロープで吊ってあるだけで簡単なものだ。

沢を渡った後、再び急登になる。これは東川岳へ続く尾根である。急登であるが檜とシラビソの原生林で 日は射さないので涼しく具合が良い。
八合目を過ぎた辺りで見晴場と云う名のたいらな箇所に出て、ここから樹林越しに空木岳が見え出す。









”見晴場から見える空木岳”
 











”シシウドと南駒ケ岳”
 



暫く行くと最後の水場 「義仲の力水」 に着く。今晩と明日の分の水をここで汲むが、水量が僅かで、1リッター汲むのに 10分掛かった。8月の末にこんな高所の水場を期待するのが無理のようだ。
やがて木曾殿乗越に到着。

11:50   木曾殿乗越

ここからいよいよ空木岳への登りである。乗越から空木岳の頂上は見えないが、素晴らしい山容に圧倒される。









”登りの途中から空木岳を見上げる。見えているのは第一ピーク”
 











”東川岳とコルに建つ木曾殿山荘”
 



第一ピークから本峰までは岩場の連続でなかなかスリルがある。









”登った岩場を上から見る”
 







   ”やがて空木岳が間近に迫る”



13:30   空木岳









”空木岳頂上”
 



残念ながらこの時間、雲が掛かって遠望はきかない。眺望は明日に期待することにして、頂上でのんびり過ごす。





   ”池山尾根方面”すぐ下に今日の宿”駒峰ヒュッテ”が見える。



13:50   駒峰ヒュッテ

この小屋は地元の山岳会が管理する、なかなか感じの良い小屋である。食事は提供されず、みんな素泊まりである。 最近改装されたようで 、トイレもバイオ式の完結型である。



二日目:駒峰ヒュッテ〜空木岳〜南駒ケ岳〜越百山〜伊奈川ダム登山口


5:00   駒峰ヒュッテ出発

ヒュッテから5分程で頂上に着く。日の出は5時8分頃。





   ”甲斐駒ケ岳の左から日が昇る”右は仙丈岳

頂上にて、少しづつ明るみを増しながら、変化する周りの山並を暫く眺める。





   ”空木岳から赤椰岳、南駒ケ岳方面”雲が尾根を越えて流れ落ちている。





   ”空木岳から檜尾根とその向こう木曾駒ケ岳”

周りの景観を眺めながら縦走のスタート。




   ”雲海の上に浮かぶ白峰三山”左から北岳、間ノ岳、農鳥岳

南駒ケ岳の手前に赤椰岳(あかなぎだけ)(2798m)がある。立派な山であるが、頂上に標識は無い。
ここから見える南駒ケ岳の山容は堂々として素晴らしい。





   ”赤椰岳から見る南駒ケ岳”

赤椰岳から一旦下り、南駒ケ岳へ約140mの登りである。
やがて南駒ケ岳に到着。

7:10   南駒ケ岳

この山は200名山に選ばれている。頂上には立派な標識が立っている。









”南駒ケ岳の頂上標識”
 



頂上にて暫く眺望を楽しむ。





   ”南駒ケ岳から空木岳を振り返る”





   ”南アルプス南部の山並”左から荒川岳、赤石岳、聖岳

眺望を楽しんだあと仙涯嶺に足を進める。なだらかな稜線を少し歩いた後は今までと山容が違う景色に変わる。
大きな岩を抱いて天を突く頂。中国の秘境の山を連想させる姿である。





   ”仙涯嶺とその先へ続く稜線。一番先は越百山。

この山域は比較的花が少ないが、仙涯嶺とのコルの近くにトリカブトの群落があった。








”秋の花「トリカブト」の群落”
 



仙涯嶺の本峰は二つ目のピークである。狭いピークに登りコースを振り返る。









”仙涯嶺から南駒ケ岳方面を振り返る”
 











”越百山へ続く稜線”
 



仙涯嶺からは少し下った後、比較的なだらかな稜線歩きになる。最後の緩やかな登りをクリアすると 越百山の頂上へ出た。


9:00   越百山

越百山頂上はなだらかな丘、という感じ。[cosmo]は小宇宙と云う意味もある。なかなかユニークな山名。









”越百山の頂上”
 



暫く休んだあと、いよいよダムの駐車場まで1500mの下りに入る。靴のヒモを締め、スポーツタイツを着用し ゆっくりしたペースで下る。
30分ほどで越百小屋だ。こじんまりした小屋である。
小屋から少し登り返し、あとはひたすらにシラビソの巨木の中を下る。
途中2ケ所の水場を経て、福栃橋へ降り立つ。ここからは林道歩きとなるが、昨日の林道の半分くらいの距離で駐車場に戻った。


13:40   伊奈川ダム登山口到着。

昨日数台あった車は既に帰ったあとで、我が車のみがポツンと一台あった。
途中「桟温泉」に浸かり、次の目的地に向かった。


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