山スキーのページ
吾妻連峰
中大巓、若女平
2007年2月13日(火)
”中大巓の登り付近の樹氷と青空”(Oさん撮影)
[概要]
先週末に行った蔵王のスキー場は既に春の様相を呈していた。 今年の山スキーシーズンは一ヶ月くらい先に進んでいる感じでちょっと焦る。
吾妻連峰の冬は厳しく、例年なら2月後半辺りから出掛けるが、今年はちょっと早めに出掛けた。 少雪々々と騒いでいる今冬でも、吾妻連峰は別格。西吾妻山付近から約1100mをスキーで降りる クラシックルートは、粉雪状態で今年も十分に楽しませてくれた。
前半は好天の中の樹氷見物。後半はパウダー三昧の滑りと二度楽しんだ山行であった。
今回はWebの友、栃木のOさんと初めて行動を共にさせて戴いた。
[メンバー] :二名(Oさん、恒)
[山域&山名]:吾妻連峰(福島、山形)、かもしか展望台(1940m)、凡天岩(2005m)
[天候 ] :晴れのち曇り
[行程 ] :#3リフト降場(1820m)9:30 - 10:30凡天岩 - 10:55西吾妻小屋11:40 - 12:45若女平 - 13:45スカイバレー入口(860m)
8:20始発のロープウェーに乗って天元台へ。そして3台のリフトを乗り継ぐ。今日は連休明けの平日とあって、リフトの運転開始はノンビリしている。 まさに各駅停車状態。#3リフト降り場まで約一時間を費やす。天気が良いのでノンビリもこれまた良し。
ここで入山届を提出し、シールを付けて登行開始。
9:30 #3リフト降り場を出発(1820m)
ワカンとスノーシューの3人が先行していった。風もあまり無く、快晴、こんな天気は滅多に無いであろう。
途中で先行者を抜き、少しラッセル気味に登高。
”樹氷になりかけのオオシラビソが青空に映える”
回りの樹氷を眺めながら、そして写真を撮りながらの贅沢な樹氷見物山行と云ったところ。
前日のトレースが僅かに見え、それをたどればラッセルも軽い。
かもしか展望台辺りに来ると木立は殆ど無くなり、少し風が出て、付着したエビのシッポが風に舞う。
”かもしか展望台近く”
ここまで来ると凡天岩方面の視界が一気に開ける。
”かもしか展望台付近から凡天岩方面を望む”
先ほどまでは快晴だったのが、早くも雲が掛かってきた。山の天気の変化は早い。
”かもしか展望台付近から東大巓方面を望む”
中大巓と梵天岩のコルまで50mの緩い下りはシールを付けたまま滑る。
”かもしか展望台付近の恒”(Oさん撮影)
真っ白な雪原と樹氷原と紺碧の空が素晴らしい。
”梵天岩の登りの樹氷原”
この辺から左手に樹氷越しに東大巓方面が見渡せる。
”梵天岩の登りから見た東大巓方面”
”樹氷の中から見た樹氷”(Oさん提供)
梵天岩付近まで来るとガスで視界が50mぐらいになってきた。
”ガスの中のを登るOさん”
西吾妻山方面は全く見えないのでパス。取りあえず西吾妻小屋方面に進路をとる。
視界が殆どきかないので方向を定めるのが難しいが 文明の利器"GPS"の威力は凄い、狙った方向はピタリで小屋に到着。
時折ガスが切れて西吾妻山がチラッと顔を出す。
”時折顔を出す西吾妻山”
”西吾妻山小屋”2階の入り口から中へ入る。
10:55 西吾妻小屋
今日は時間に余裕があるのでゆっくりと休憩。ラーメンを作って体を温める。
”小屋の中でラーメンを作る”
休憩のあと、シールを外して滑走に入る。 最初は樹氷が混みいっているので、スキマを捜しながら、高度を下げる。雪質はすこぶる良い。 沢沿いを100m程下るとオオシラビソの樹林も 適当に粗くなり快適な斜面になる。
まさにパウダーが一杯のツリーラン。至福の瞬間だ。
”パウダーでふかふかの樹林帯を滑る”
Oさんがパウダーの上を浮かぶように軽快に下っていく。
”軽快にパウダーを滑るOさん”
時々大きなギャップに突っ込んで雪だるまになる”恒”。からだ一杯にパウダーを感じて、どんどん下る。
滑っても滑ってもまだまだあるツリーラン。このコースは「楽な登りで長い滑り」最高のコースである。 1500m付近から傾斜が少し緩くなるので尾根に戻る。
若女平のダケカンバ林が前方に見えてくるとパウダーランはそろそろ終わり。
”若女平が前方に見える”
12:45 若女平
若女平の緩斜面を過ぎるとヤセ尾根に出る。今の時期のヤセ尾根は雪が多いので、前回来た時より高度感は少ない感じ。 Oさんはスキーで其のまま通過。私も滑れそうな感じがしたが、やはり身の程をわきまえてスキーは担いで歩く。
新雪なので、ツボ足も結構疲れる。
”ヤセ尾根が続く”(Oさんはスキーで通過)
ヤセ尾根を過ぎると杉の植林帯に入る。ここまで来るとこのツアーの終点も近い。 やがて右側が落ち込んだ急傾斜地形に出た。雪が張り付いているので、スキーを着けたまま降りる。斜滑降と横滑り。
次の若い杉の植林帯も同様に横滑りを交えて高度を下げるが、雪質も悪くなって大変疲れる。 やがて藤右エ門沢に出、最後は沢の左岸を滑ってスカイバレーの入り口に出た。
13:45 スカイバレー入口
”スカイバレー入口から今降りたコースを振り返る”
こうしてパウダー三昧の若女平下りは無事終了した。
ロープウェー駅まで戻り車を回収して帰路に着いた。
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