山歩きのページ

<bgsound src="ich.mid" loop=-1>  白馬岳、雪倉岳、朝日岳
2007年8月9日(木)〜10日(金)


雷鳥坂から”雪倉岳と右、朝日岳”


[概要]
白馬岳周辺の山々は高山植物がきれいなことで定評がある。今回は蓮華温泉を起点に白馬岳、雪倉岳、朝日岳を周回する 花めぐりの静かな山旅である。
花の多さはいろいろな報告で事前に聞いてはいたが、実際に歩いてみてその凄さに驚いた。
いつもの山稜を黙々と歩く縦走と異なり、花また花の縦走路を写真を撮りとりの花見縦走といったところであった。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:北アルプス(長野、新潟、富山)、白馬岳(2932m)、雪倉岳(2611m)、朝日岳(2418m)
[天候 ]      :晴れ
[行程]
(8/9):  蓮華温泉登山口(1470m)6:30 - 9:00白馬大池9:20 - 12:00三国境 - 12:40白馬岳13:00 - 13:30三国境  −15:00雪倉岳避難小屋(泊)
(8/10):  雪倉岳避難小屋5:30 - 6:00雪倉岳6:20 - 9:30朝日岳 9:50 - 12:00花園三角点12:20 - 15:05蓮華温泉登山口

一日目:蓮華温泉〜雪倉岳避難小屋

148号から蓮華温泉までの長い林道を約一時間走り、駐車場に到着。既に満車状態。
出発準備をしていたら、テントのポールが無いのに気付いた。ポールが無くてはテント泊は出来ない。 テントを車に置いて出発。


6:30   蓮華温泉を出発

蓮華温泉の裏手から登山道が始まる。途中露天風呂への分岐があり、風呂の客の声が聞こえる。
樹林帯の中の登山道は最初は比較的ゆるやかで、涼しく、歩き易い。道の両脇にはアジサイ、オトギリソウなどの花が咲き この先に期待が膨らむ。

約1.5時間で”天狗の庭”に到着。ここは雪倉岳の展望台である。





   ”天狗の庭から見た、雪倉岳(左は小蓮華山)”

相変わらずゆるやかな、小岩を踏みながらの登山道である。
やがて勾配がなだらかになり、白馬大池に到着。周りがグーンと開ける。

9:00   白馬大池(2400m)

残雪があり、そして碧い空に青い池。周りは花また花。凄い。みんな歓声をあげている。
花はこの先ずーと切れ間なく続く。





 ”チングルマの群生と白馬大池”

小休止の後、いよいよ白馬岳への稜線歩きである。最初は雷鳥坂と称するなだらかな登り。白馬大池を振り返りながら ゆっくりと登る。





   ”雷鳥坂の登りから行く手に見える小蓮華山(2769m)”





   ”白馬大池を見下ろす”

砂礫地の中に花の盛りを少し過ぎたコマクサがあちこちに見える。









”高山植物の女王、コマクサ”
 



稜線上では白馬岳から、大池を目指す登山者と次々と行き交う。夏休みで子供連れも多い。
雪倉岳から朝日岳への山並を眺め、両脇の花を眺めながらの稜線歩き。これぞ夏山の醍醐味。





   ”雪倉岳から朝日岳へ続く山並”

船越の頭を過ぎると白馬岳、杓子岳方面が顔を出すが残念ながら雲が掛かってきた。





   ”船越の頭付近から杓子岳、後立山連峰の稜線”





   ”斜面に咲く花と背景は杓子岳方面”

小蓮華山は崩落が激しいので頂上付近はロープが張られて近づけない。
小蓮華山を過ぎると三国境までは下りになる。右手に雪倉岳へ続く鉢ケ岳が見えるが雲が掛かってきた。





   ”鉢ケ岳方面”


やがて三国境のコルに到着。





   ”三国境と左、白馬岳方面”



12:00   三国境

今日は白馬山荘泊を予定していたが、まだ時間が早いので雪倉岳まで行けそう。ザックをここにデポして白馬岳 往復をする。

空身は軽い。花を見ながら快調に白馬岳へ。咲き終わったウルップソウが至るところに見られるが、 運よく咲いているものもある。









”雪解けの遅れた斜面に咲くウルップソウ”
 



やがて左側がスッパリと切れ落ちた白馬岳の頂上が近づいてくる。





   ”白馬岳山頂方面”



12:40   白馬岳


頂上はガスで視界は悪い。白馬岳は三回目であるが、またしても視界不良。この山での眺望は縁が無いようだ。
再び三国境に向けて出発。ガスが出てくると雷鳥の出番である。ヒナを連れた雷鳥がハイマツの中にいた。









”雷鳥”
 












”斜面に咲くシナノキンバイ”
 





三国境からは砂礫の道を進む。鉢ケ岳は巻き道を進む。小屋の手前の雪渓で水を補給しやがて雪倉岳避難小屋へ到着。









”雪倉岳避難小屋”
 





15:00   雪倉岳避難小屋

小屋に到着すると先客が2名いた。その後何名か到着し今夜の宿泊者は8名である。 小屋は20名くらい宿泊できるスペースで、朝日、飯豊の小屋には及ばないが比較的きれいだ。
夕方小屋の外へ出てみると、ガスが切れて白馬岳方面がきれいに見渡せる。明日も天気は良さそうである。





   ”避難小屋から夕方の白馬岳方面”

宿泊者はそれぞれ食事の準備をする。 レトルト御飯とレトルトのカレーを食べ宿泊者と談笑。
 暗くなってきたので19:00頃就寝。


二日目:雪倉岳避難小屋〜雪倉岳〜朝日岳〜蓮華温泉

朝、小屋の脇で日の出を迎える。









”妙高方面からの日の出”
 





5:30   雪倉岳避難小屋出発

今日の行程は登り900m、下り1900mの長丁場である。まずゆっくりと体調を確認しながら登る。
雪倉岳までは程よい登りで汗をかき始めた頃、山頂に到着。 山頂からは360度遮るものなし。暫く景色に見とれる。









”雪倉岳山頂標識”
 







   ”雪倉岳から白馬岳方面”





   ”雲海に浮かぶ妙高方面”





   ”朝日岳方面”

景色を堪能したあと、朝日岳へ進む。ここから約600mの下りのあと400mの登りである。

グングン下り、赤男山の左を巻いたところのツバメ平付近までが下りでその後、朝日岳の分岐までは湿原が続く。





   ”チングルマの花穂と朝日岳”









”湿原と朝日岳”
 



朝日小屋への分岐から朝日岳への登りが始まる。
最初はシラビソの樹林帯の中の急登である。陽が遮られているので暑くなく具合が良い。
250mほどの急登のあと樹林帯は終わり、少し勾配が緩やかになって、花が広がる。





   ”コバイケイソウの群生”

最後は少し左に回り込みながらなだらかな道を進むと朝日岳の頂上に出た。


9:30   朝日岳

ここも素晴らしい展望台である。ちょっとガスが掛かっているが、時折晴れて周りの山々が飛び込んでくる。





   ”白馬岳とその右、旭岳”

何時まで見ても飽きない風景に後ろ髪を引かれるように先に進む。
栂海新道への分岐までは、ゆるやかな下りでお花畑の連続である。





   ”ハクサンコザクラの群落”





   ”斜面と花”

栂海新道への分岐を過ぎると小沢が流れるぬかるみの下りが続く。今まで見た花々が続々と現われ、又違う顔の花を 写真に撮ったり、眺めたり、なかなか先に進まない。









”ヒオウギアヤメ”
 



五輪高原からは木道の下りである。ぬかるみは無いが単調な歩幅で意外に疲れる。









”五輪高原と続く木道”
 



なだらかな下りは果てしなく続く。白高沢に掛かる鉄パイプの橋を渡り、さらに200mほど下ると瀬戸川に掛かる 鉄橋で1250m続いた下りが終了。









”瀬戸川に掛かる橋”
 



ここから蓮華温泉まではなぜか、300mの登り。下りの連続でガクガクになった膝には再度の登りは最初は心地よく 感じたが、これも最初だけ。疲れた身体には最後の登りは効く。
伝馬ノ平の湿原を過ぎ暫く登るとやがて、出発地の蓮華温泉に到着。


15:05   蓮華温泉到着。

小谷村の道の駅で温泉に浸かり、二日間の疲れをとったあと 帰途につく。


  咲いていた花々。(主なもののみ)



2007年山行一覧表   北アルプス-山行記録   Home