山スキーのページ

<bgsound src="scar.mid" loop=-1>   鳥海山
2003年5月28日(水)


”百宅登山口から朝の鳥海山”

[概要]
五月も最後の週。今からスキーで行ける山は鳥海山ぐらいしか無い。百宅コースの林道が開通したという情報をインターネットで得たので、 ちょっと疲れるかもしれないが、標高差のある百宅登山口から入ることにした。 夏の鳥海山は行ったことがあるが、山スキーは初めて。期待を持って出掛けた。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:鳥海山国定公園(山形、秋田)、鳥海山(2236m)

[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :百宅登山口(820m)5:00 - 9:45鳥海山10:30- 12:00百宅登山口

百宅コースの林道は一週間位前に除雪が完了した模様。 登山口には前日の夜、八時に到着。途中のコンビニで夕食とビールを購入し、車の中で一人宴会した後、車中泊。

5:00  百宅登山口を出発。
駐車場にはこの時間、他の車は無い。
鳥海山が朝の陽の光を浴びて輝いている。この時期さすがに、雪は中腹から上しか見えない。木々がかなり緑になってきている。

大清水小屋の脇を通って登りに掛かる。この辺は雪はついているが、ブッシュが多いのでシール登行は無理のようだ。夏道も良く見えないので、 大体の見当を付けてブッシュを分けてツボ足で進む。しばらく行くと完全に雪がつながった所へ出た。GPSで大体夏道をインプットしてあるので、 時々確認しながら進む。ツボ足でも十分歩けるが、トレーニングの積もりで雪の状態が良くなったところで、シール登行に切り替える。 赤沢川の雪渓を左に見ながら進むと鳥海山が見える地点に出た。ここからは頂上を仰ぎながら進むことになる。






”1100m付近から鳥海山を見上げる”




やがて唐獅子平と呼ばれる少しなだらかなところに出て、唐獅子小屋が見えてきた。小屋に取り付く辺りは雪が無くブッシュをかき分けて進む。 小屋の前で休憩。小屋の脇から鳥海山を見ると近くに見えるがまだ500m登らなければならない。 南東方向を振り返るとちょっと霞んでいるが、神室、栗駒方面が見渡せる。







”唐獅子平付近から神室、栗駒方面”




再出発。小屋の右手を通って進む。この辺から傾斜は段々急になる。
1800m付近から、傾斜がきついので、スキーを脱いで、ツボ足にアイゼンを付けて登る。スキー登行より楽である。
南方を見ると斜面の向こうに月山がはるか遠くに見える。






”1900m付近の斜面と月山遠望”




急な斜面を黙々と登る。汗はしたたり落ちるが夏山と違い、暑さでバテルことはない。 最後は更に急斜面になりアイゼン登行をしていても、直登より少しジグザクの方が登り易い。 やっと頂上直下の雪の無いところへ出た。ここにスキーをデポして、最後50mくらいのザレた道を登り七高山へ着いた。

9:45 鳥海山頂上
標高差1400mを5時間弱で登ったことになる。さすがに疲れた。
新山が目の前に見える。今回はここまでとし、新山は眺めるのみとした。





      七高山から新山と大物忌神社

祓川方向を見ると、早くも下からガスが湧いてきた。







”頂上付近からの祓川方向”




視界が悪くなり始めたので、おにぎりを食べたあと、下山にかかる。 デポ地でスキーを付け、滑降スタート。急斜面を大きなターンをしながら滑る。 ちょうどよいザラメの大斜面なので、滑るのに不安は無い。一気に降りるのはもったいないので時々立ち止まって景色を眺める。





      下りの途中から大斜面と祓川方面

唐獅子小屋のすぐ上で今日始めての登山者と出会う。スキーを担いだ夫婦連れだ。言葉からすると地元の人らしい。 毎年来ているようだ。

唐獅子小屋で小休止のあと再びスタート。この辺にくると傾斜は緩やかになり少しづつブッシュが出て来る。更に下がり、赤沢川の脇を越えた あたりから木立が多くなり、コースを選びながらの下降となる。残り100m付近からはスキーを脱いでザックに付け、ツボ足で歩いた。 やがて小屋の前に出た。
小屋の周りの湿地帯に水芭蕉が咲いていた。まさに鳥海山にも春到来である。







”大清水小屋付近に咲く水芭蕉”




12:00 百宅登山口

小屋から数分歩いて駐車場へ着いた。
今年最後の山スキーは終わった。満足。
身支度をして帰途に着く。400km余の道のりを安全運転で帰る。



2003年山行一覧表  山スキーの記録  東北の山、山行一覧表  Home