山歩きのページ

<bgsound src="scar.mid" loop=-1>  吾妻連峰 一切経山、家形山、烏帽子山、東大巓
2005年10月12日(水)〜10月13日(木)


”一切経山から見た五色沼”


[概要]
10月に入ってから前線の影響であまりパッとしない天気が続いたが、やっと晴れ間が広がったので 紅葉を求めて、吾妻連峰に出掛けた。
今回はKさんの小屋泊デビューである。天候は素晴らしかったが、登山コースは悪路の連続でちょっと手こずった 山行であった。

[メンバー]  :二名(Kさん、恒)
[山域&山名]:
吾妻連峰(福島、山形)、一切経山(1949m)、家形山(1877m)、烏帽子山(1879m)、東大巓(1928m)
登山口からのMax標高差(373m)
[天候 ]      :晴れ、曇り
[行程]
(10/12):浄土平(1576m)8:15 - 9:20一切経山9:25 - 11:55烏帽子山12:10 - 14:35東大巓 -15:00明月荘(小屋泊)
(10/13): 明月荘6:40 - 9:20谷地平9:25 - 11:00姥ケ原11:20 - 12:00浄土平


一日目:浄土平〜明月荘
天気予報では晴れの筈なのに車で目的地に向かう途中から霧雨になり、ちょっと心配したが、浄土平に着いたら 青空が見え出し、一安心。

8:15   浄土平の駐車場を出発する。

一切経山までは樹木の生えていないガレた道を行く。最初から急坂でいきなり汗をかかされる。








”登山道の途中から一切経山を望む”




東吾妻山方面はガスに包まれているが、行く手の北方方面は晴れてきた。途中から鎌沼を見下ろすが、紅葉の ピークは過ぎたようである。








”一切経山への登りから鎌沼方面を望む”




やがてなだらかな道になり、一切経山の頂上に到着。

9:20  一切経山

ここはいつも風当たりが強い場所であるが、今日は比較的穏やかである。 頂上から少し北側へ下りると、眼下に五色沼が俯瞰できる。(トップの写真)
”魔女の瞳”と呼ばれる通り、コバルトブルーがまことに鮮やかである。
今から進んで行く稜線が見える。東大巓付近は少し雲が掛かっている。




         ”一切経山から東大巓方面を遠望。左奥は西吾妻山”

小休止のあと、五色沼を眺めながらゆっくりと家形山方面に下る。 沼の畔まで来ると、コバルトブルーがまた鮮やかである。








”五色沼の畔”




一切経山方向を振り返ると、違う姿の五色沼と一切経山を見ることが出来た。








”五色沼と一切経山を振り返る”笹の葉が逆光で光っている。




沼から離れて少し急坂を登り詰めたところが家形山である。
家形山から先はシラビソの樹林帯であるが、この登山道の悪さにびっくり。泥濘というより、たんぼ状態が延々と続く。 昔このコースを歩いたことがあるが、以前はこんなではなかった筈。所々飛び飛びに踏み石が置いてあるが、全くの焼け石に水。 靴とズボンの裾を泥だらけにしながら、眺望の無い樹林帯を黙々と進むこと2時間、やっと回りの開けた烏帽子山に出た。

11:55  烏帽子山

ここで大休止し昼食。左手はるか下に明日歩く谷地平が俯瞰できる。








”烏帽子山から谷地平を俯瞰”




烏帽子山の下りは今までと全く異なり、大きなゴロ岩が連続する急坂である。登山道は無く岩を乗り越えながら高度を下げて 行くので大変歩きにくい。Kさんはここでストックを曲げてしまった。
視界が開けたのはほんの少しの間で、再び樹林の中の泥濘の悪路に変わる。
昭元山のピークを越え、鞍部まで下りると東大巓が視野に入ってきて近づくのが実感できるようになる。 谷地平への分岐辺りから木道になり、やっと歩き易くなる。しかし木道の濡れた箇所は滑り易く神経を使う。
東大巓のピークを踏むが、回りを樹木で囲まれて全く眺望はない。再び木道に戻り、暫く進むと弥兵衛平全景が広がり今晩の宿 の明月荘が見えた。




         ”東大巓の下りから見た弥兵衛平全景。右手奥に明月荘が見える。”

15:00  明月荘

予定通りの時間で小屋に到着。小屋には先客が一名いるようだ。荷物を置いてどこかに出掛けている。
この小屋はかなり立派である。早速二階に荷物を上げ、のんびりと休養。 シュラフとマットを広げゆっくりするが、ちょっと手持ち無沙汰。

そうなると結果は見えている。
時間は早いが早速、二人宴会。重いながらも持参した氷を使って、最初は水割りのウイスキーで乾杯。
あとはお決まりのコース。いろいろの料理(レトルト)を作って宴会は最高潮。 やがて西に日が沈む時間。小屋の窓から今日の太陽が沈んだ。








”西吾妻方面に沈む夕日”




二日目:明月荘〜谷地平〜浄土平

小屋の造りがしっかりしているので、冷え込みは感じない。 それでも明け方、小屋の外に出てみると、枯れ草に霜がびっしり下りて、水溜まりは氷が張っている。最低気温は氷点下まで 下がった模様。

明月荘  6:40

小屋の回りを少し散策すると、季節はもう冬。 回りの草花が冬化粧している。








”霜で化粧した草花”




朝日を浴びながら東大巓に向かって進む。木道に霜が降りて非常に滑り易いので慎重に。振り返ると蔵王連峰が雲海上に頭を出している。








”明月荘から朝の東大巓”








         ”東大巓付近から雲海上の蔵王連峰を遠望。”

木道も谷地平への分岐付近で終了。それから先は昨日のコースに負けない悪路になった。

谷地平まで約400mの下りが、たんぼ状態の泥濘と、ゴロ岩の下り、そして川の状態になった登山道の連続である。
樹木の切れた地点では冷え込みが厳しかったようで、笹の葉や、草紅葉に付いた霜の造形が美しい。








”紅葉に着いた霜”




川をいくつか渡って谷地平の湿原に出た。

9:20  谷地平





         ”谷地平の湿原”

谷地平の十字路から少し進んだところに谷地平避難小屋が建っていた。








”谷地平避難小屋”新築のきれいな小屋である。




谷地平を後にして浄土平へ向かう。今度は約300mの登りである。登山道は今までと変わり、泥濘はないが、 今度はシラビソの根っこをまたぎ、えぐれた道の露岩を踏んで進む。これも余り歩き易くない。

この辺は高度が低いのでシラビソの樹林の中に所々広葉樹の紅葉がまだ落葉せず、美しく輝いている。








”紅葉風景”




やがて視界が開けて姥ケ原の平原に出た。









”姥ケ原”





11:00  姥ケ原

木道脇のベンチで大休止。ここまで来て初めて登山者に出会った。この近辺を散策する人たちである。

浄土平までは殆どが木道である。浄土平に近づくにつれ、ハイキング姿の観光客が目立つようになる。 少しピークを過ぎた紅葉が回りを彩る。








”ナナカマドの赤い実”












”浄土平付近の紅葉”





12:00  浄土平

駐車場は紅葉見物の車であふれていた。
帰りに岳温泉で2日間の汗を流したあと帰途に着いた。



2005年山行一覧表  東北の山山行記録  Home