山歩きのページ

<bgsound src="scar.mid" loop=-1>  南アルプス 白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)
2005年9月29日(木)〜10月1日(土)


中白峰から見た”北岳と赤い屋根の北岳山荘”左は甲斐駒ケ岳


[概要]
秋の好天が続いたので、のんびりと白峰三山を歩いた。3000m超の山を5座、それも往復のおまけ付き。 例年より少し遅れているようであるが、それでも稜線付近は紅葉が始まっていた。 このコースは今まで何回も計画しながら、落石崩壊によるスーパー林道の閉鎖。台風直後でバスが不通、などで 今回三度目の正直といったところ。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:
南アルプス(山梨、静岡)、北岳(3192m)、中白峰(3055m)、間ノ岳(3189m)、西農鳥岳(3051m)、農鳥岳(3026m)
登山口からのMax標高差(1672m)
[天候 ]      :晴れ、曇り
[行程]
(9/29):広河原(1520m)8:25 - 10:15二俣10:30 - 12:20八本歯のコル12:40 - 13:50北岳山荘(テント泊)
(9/30): 北岳山荘5:10 - 5:30中白峰6:00 - 6:40間ノ岳6:50 - 7:40農鳥小屋7:50 - 9:20農鳥岳9:50 - 12:00間ノ岳12:30 - 13:30北岳山荘(テント泊)

(10/1): 北岳山荘5:15 - 6:00北岳6:15 - 6:50八本歯の頭7:10 - 8:10二俣8:20 - 9:30広河原

一日目:広河原〜北岳山荘
芦安の駐車場からバスで広河原へ。人気のコースとあって平日でもバスは満席であった。殆どの客が北岳へ向かう。

8:25   広河原を出発する。

天気は快晴である。広河原から北岳が大樺沢越に頭が見える。








”広河原から北岳を望む”




二俣までは快調に進む。 二俣で小休止。八本歯のコル方面を見ると少しづつ雲が掛かってきている。








”二俣付近から大樺沢と北岳を望む”




北岳を目指す登山者の大部分が八本歯のコルに向かっている。このコースが一番登高効率が良いためであろう。 既に雪が消えたガレた急な道を登る。 2500m付近からはバットレスの威容が目に入るが、残念ながらガスが掛かってきている。
木製のハシゴをいくつか超え八本歯のコルへ着く。

12:20  八本歯のコル

北岳方面はガスに包まれてしまった。山頂を目指しても眺望は得られないのでこのまま北岳山荘へ向かう。
北岳山荘への分岐を下っていくと少しガスが切れて山荘が見える。








”北岳山荘と間ノ岳方面をを遠望”




13:50  北岳山荘

受付でテントの申し込みをする。 今日の宿泊者はまだ数名といったところ。
テントは山荘の脇の風が余り当たらない場所を選んで設営。ガスは晴れそうもないのでテントの中で横になり 夕方までのんびりと過ごす。
二日目:北岳山荘〜間ノ岳〜農鳥岳:往復

5:10  北岳山荘出発

まだ暗いが快晴のようである。気温はちょうど零度くらいである。風がないので寒さはあまり感じない。 中白峰(3055m)まで来たら日の出である。

5:30  中白峰









”中白峰での夜明け”奥秩父方面からの日の出。




富士山が雲海の上に浮かんでいる。南アルプスから見る富士山はやはりでっかい。








”朝の富士山”




時間がたつにつれて、稜線が赤くなってくる。振り返ると昨日は見えなかった北岳が特徴ある姿で 聳えている。








”朝の北岳と山荘”




暫く写真をとって休んだあと間ノ岳に向けて出発。間ノ岳へは比較的なだらかな登りである。 それにしても間ノ岳はピークというより、全体が大きなドーム状の山である。これが唯一の特徴か。








”間ノ岳の登り”





6:40  間ノ岳

間ノ岳は山梨と静岡の県境にあり、静岡県の一番北の尖ったところである。








”間ノ岳頂上”日本で四番目の高さの山である。




今日は快晴で四方遮るものはない。



         ”仙丈岳と甲斐駒ケ岳”

間ノ岳までは二名の登山者と一緒であったが、これから先へ進む人はいないようだ。
頂上から少し東側へ下って行くと、目の前に形の良い農鳥岳とその手前に大きく落ち込むコルが目に入る。 農鳥小屋まで400mの急降下である。








”農鳥岳全景とコルに建つ農鳥小屋”




コルまではほぼ真南方向に下っていく。一部ザレた滑りやすい部分があるが、あとは比較的歩き易い急坂である。 この坂を後で登り返さなければいけないと思うと気が重い。

7:40  農鳥小屋

小屋の先の小高い丘で休憩し、農鳥岳への登りに備える。
農鳥岳までは270mの急登である。まず西農鳥岳(3051m)に着く。標高は農鳥岳より少し高い。








”西農鳥岳からみた農鳥岳と富士山”




西農鳥岳からは少し岩場のあるアップダウンをいくつか越えていく。
右前方に特徴ある形の塩見岳とその奥に悪沢岳、赤石岳が大きく広がっている。




         ”塩見岳とその左奥に悪沢岳、赤石岳”

最後はなだらかな道をトラバース気味に進んで農鳥岳へ着いた。

9:20  農鳥岳









”農鳥岳頂上。後方は間ノ岳、北岳”












”農鳥岳頂上から西農鳥岳を振り返る”
  西農鳥岳の方がなぜか形が良く、標高も高い。




暫く休んだあと、来た道をそのまま戻る。同じ道でちょっとつまらないが、来たときとはまた違う景色を 見ながら歩くので飽きることはない。








”農鳥岳から見る間ノ岳は本当に大きな山である”




中央アルプスが雲の上に浮かんでいるように見える。



         ”雲の上に浮ぶ中央アルプス”

間ノ岳まで来ると農鳥岳が朝とまた違う顔を見せている。なかなか端整な形だ。








”間ノ岳から農鳥岳を振り返る”





12:00  間ノ岳

間ノ岳まで戻ったのでここで大休止。のんびりと眺望を楽しむ。




         ”白い岩肌の鳳凰三山”

北岳山荘までは緩やかな下りである。








”間ノ岳と秋空”












”北岳と紅葉”












”北岳山荘直下の斜面の紅葉”




13:30  北岳山荘

そのまま広河原へ下っても可能な時間であるが、連絡バスの便がないので、のんびりとここでもう一泊 とする。
小屋脇のベンチでラーメンを作り、ビールを購入し遅い昼食を楽しむ。この時間、山荘には客は数名しかいない。 その後はテントの中でのんびりと昼寝。 夏であれば暑くて寝られないテントの中も、この季節ちょうどよい環境である。

三日目:北岳山荘〜北岳〜八本歯の頭〜広河原

5:15  北岳山荘出発

4名の登山者が5時前にライトを点けて北岳に向かって出発して行った。
山頂までの最初は緩やかな登りである。途中で日の出の時間(5:40)。富士山が昨日とはまた違う 色をしている。








”夜明けの富士”





6:00  北岳

今日も晴天である。北岳の頂上からは四方遮るものはない素晴らしい眺望。日本第2位の高さの山から暫く 眺望を楽しむ。








”北岳頂上”後面は仙丈岳









         ”北岳から間ノ岳、農鳥岳を遠望”

途中にデポしたザックを担いで、八本歯へ向かう。八本歯のコルへ再びザックをデポし、バットレスの展望台である 八本歯の頭へ登る。
なるほど、バットレスの全景を見渡せる絶好の展望台である。写真を撮るが、近すぎて小生のカメラではなかなか全景が入らない。
もう少し池山吊り尾根側に行けば良さそうであるが、ここで我慢し、目に焼き付ける。








”北岳とバットレス”









         ”八本歯の頭からの甲斐駒ケ岳”

再びコルに戻り、バットレスを左に見ながら大樺沢を急降下。








”下りの途中からのバットレス”





二俣まで戻ると登ってくる大勢の登山者とすれ違う。50名以上とすれ違っただろうか。今日は土曜日で山荘も 久し振りの賑わいになるであろう。

9:30  広河原着

広河原のバス停で解ったが広河原から奈良田へ行くバスがあるようだ。このバスを利用すれば奈良田から入り白峰三山を縦走 のあと奈良田へバスで戻れば、今回のような往復をしなくて済む。後の祭りである。
バスで芦安へ戻り、温泉で3日間の汗を流したあと、帰途に着いた。




2005年山行一覧表  南アルプス山行記録  Home