山スキーのページ
那須連峰
三本槍岳
2005年1月27日(木)
”三本槍岳からの三倉山、流石山”
[概要]
那須の”中の大倉尾根”に足を運ぶこと3回目。やっと姿を見せてくれた三本槍岳とスダレ山。スダレ山は地形図には名前は無い。夏はただのガレた山 であるが、冬に登ると厳しいが素晴らしい斜面を有する山容に変わる。
今日はめったに無い冬の好天。那須連峰特有の強風の洗礼は受けたが、これぞ冬の那須の姿。素晴らしい一日であった。
[メンバー] :単独
[山域&山名]:那須連峰(福島、栃木)、三本槍岳(1917m)、スダレ山(1880m)
[天候 ] :曇りのち晴れ
[行程 ] :マウントジーンズスキー場トップ(1410m)9:00 - 10:30赤面山との分岐 - 11:30三本槍岳12:00 - 14:00スキー場
朝一番のゴンドラに乗ってスキー場のトップへ。今日は風もあまり無く、ゴンドラは朝から正常運転。
9:00 スキー場のトップを出発する。
ゴンドラの降場からスキーを履いて推進滑走で進む。緩い登りになってきたので、スキーにシールを付けて、左側の雑木林に入る。
先週の鎌房山とはかなり違う雪質。風のあまり当たらないところは、フカフカの新雪である。こういう雪は スキーを履いても20cmくらい潜るが余り抵抗が無いので歩いていても疲れない。
やがて北温泉からの合流点に出た。積雪は1m以上か。
”北温泉からの合流点”
ブナの木立の疎らな緩い斜面を歩くうちに汗ばんでくる。気温は低いが風が無いのでアウターを脱ぎ快調な スノーハイクが続く。 1500m付近からは木立が殆ど無くなり回りが見渡せる。雲が切れて正面にスダレ山の斜面が見えてきた。
”見えてきたスダレ山”
少しづつ勾配は増すが、まだまだ歩き易い登りである。この辺は普段風が強いらしく表面の雪は飛ばされて シュカブラになっている。過去2度、ここまで来て吹雪のため引き返しているが今日は大丈夫のようだ。
左手に朝日岳から熊見曾根の稜線が見えてきた。この時間茶臼岳は雲に隠れている。
”左から、朝日岳、熊見曾根、スダレ山。三本槍はスダレ山の向こう。”
右手、谷の向こうに前岳から赤面山の稜線が続いている。
”赤面山の稜線”
やがて尾根上部の登りに掛かる。尾根筋は相当風が強そうなので、尾根の右側をトラバース気味に登る。 右斜面の向こうに先週登った鎌房山と大白森山がゆったりとした姿を見せている。BR>
”スダレ山斜面から大白森山と鎌房山”
1750m付近からはシール登行のみではズリ落ちるので、スキーアイゼンを併用しながらの登りとなる。
斜面の最上部は雪が飛ばされてガリガリになっているので、スキーを脱いでツボ足で登る。
”スダレ山斜面”
10:30 赤面山との分岐
この稜線に出ると凄い風である。左を見ると朝日岳がまた違った顔を見せている。
”赤面山への分岐から朝日岳。左に少し茶臼岳が見える。”
雪が飛ばされて夏道が殆ど其のままむき出しになっている。しばらくスキーを担いでツボ足で歩く。
清水平への分岐へ来たら夏道が消えたので再びシール歩行で進む。三本槍岳が正面に大きく姿を現し始める。
”三本槍岳。頂上は右の上。”
この辺は風がすさまじい。歩行中に何度も突風で倒された。強風のため雪は殆ど飛ばされている。 歩きにくいハイマツ帯を過ぎると三本槍岳手前の雪の急斜面である。風でパックされた雪であるが、 シール歩行でなんとか登る。 一旦なだらかになりその後最後の斜面をクリアして三本槍岳の頂上に出た。
11:30 三本槍岳
頂上は凄い風であるが素晴らしい眺望が待っていた。西側のすぐ目の前に三倉山、流石山の稜線を見下ろすことが出来る(トップの写真)。 ミニ飯豊と云われるだけあって、美しい山並である。
360度遮るものなし。日光連山から燧ケ岳、会津駒ケ岳に続く峰々。右を見ると、旭岳から遠く磐梯山 、安達太良連峰がぐるりと見渡せる。
頂上付近の全てのものがエビのシッポで固まっていた。
”三本槍岳頂上。ピラミダルな白い山は旭岳(赤崩山)。”
”天を指す旭岳と右遠方、磐梯山と猪苗代湖”
風を避けて窪地でちょっと休憩していたら、 スノーシューを履いた若い人が登って来た。休まず其のままさっと引き返していき、暫くすると視界から消えた。 歩くのが恐ろしく速い人だ。
休憩のあと元の道を戻る。茶臼岳が全容を現している。
”茶臼岳”
三本槍岳手前の斜面はシールを着けたまま滑る。真っ直ぐ滑るのはいいが、曲がるのがちょっと難しい。
赤面山との分岐まで戻りここからいよいよ滑降である。
大斜面であるが上部は大きなシュカブラが盛り上がっていて 滑りにくいので斜滑降で高度を下げる。中腹からは深雪の一様な大斜面である。
”スダレ山の急斜面”
左側は凄い角度の斜面である。未熟者の私にはちょっと無理なので真ん中の少し緩くなった斜面を滑る。
20cm以上沈むがなんとかターンが出来る。(格好いいターンというレベルでなく、なんとか曲がると云ったほうが合っている)
あっという間に緩やかな斜面まで降りてしまった。
木立の無い最初の緩斜面は大部分の雪が飛ばされたシュカブラ状であるが、所々吹き溜まりがあり、滑りが変化するので 注意しながら滑る。
ここまで降りてきたら茶臼岳と朝日岳が傾いた陽に陰影がはっきりとして、朝見た時とまた違う姿で趣がある。
”帰りの斜面から茶臼岳、朝日岳とスダレ山。”
あとは緩い斜面をスキー場の上までゆっくりと滑る。深雪の緩斜面であるが、雪質が良いのでよく滑る。
14:00 スキー場トップ着
ゲレンデを滑って降り、車に戻って帰途についた。
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