[概要]
那須 茶臼岳の南に位置する 日の出平から 沼っ原調整池方向へ落ちる斜面が、以前「岳人」で山スキールートとして
紹介された。
一度トライしようと計画するが、ここ那須は聞きしに勝る「風の名所」 故になかなか 実行出来ないでいた。
今年の冬は寒いが、2月も末になって、少し季節が前へ進みだしたので、出掛けてみた。
[メンバー] :単独
[山域&山名]:那須連峰(栃木)、日の出平 南端(1760m)
[天候 ] :雪のち晴れ
[行程 ] :沢名川ゲート(860m)7:40 - 白笹山分岐 9:10 - 日の出平 南端 (11:00-11:30) - 登山口 12:20
7:40 沢名川ゲート(860m)。
”4月20日まで閉鎖されている沢名川ゲート。 この辺りの積雪は余り多くない。”
沢名川ゲート前の
除雪されたスペースに駐車して スタート。 既に一台 車が置いてあるので先行者があるのかも知れない。
雪がちらつき、少し風がある中、まずは林道を進む。 少し行くと先行者のトレースがあり、これに従って適当に林の中へ入る。

”カラマツ林の気持ち良い空間を進む。”
林の中は静かだが、林道は こんな穏やかな日でも風が通りぬけて 結構寒い。

”端整な形の白笹山が見えてきた。”
沢名川沿いの尾根を最短距離で進む。 1250m付近で目指す 日の出平からの斜面 が視野に入ってくる。

”日の平からの左側へ落ちる斜面と手前の沢が見える。 まだまだ遠い。”
沼っ原調整池の駐車場を左に見ながら 進み しばらく行くと白笹山への分岐標識へ出る。
9:10 白笹山分岐。

”白笹山への分岐。”
先行者のトレースは白笹山へ向かっているので、ここからはトレースのない 日の出平 へのルートを進む。
積雪はそれほど多くなく、そしてウィンドパックされた雪面は余り沈まないのでラッセルは思いのほか 楽である。

”1350mで尾根に取り付くと ダケカンバの美しい樹林帯が広がる。”
この斜面は 山スキーに持ってこいの疎林帯である。 滑りに対しては 今日の雪質が締まり過ぎているのがちょっと残念だ。
高度を上げるにつれて背面の景色が見えてくる。

”1550m 付近から沼っ原調整池方向を振り返る。 段々と雲が取れてきた。”
この付近から灌木が増え始め シュカブラが出来て 快適な滑りは期待できそうもない。 尾根の南端を進み 沢の状態
を覗いてみる。

”1650m 付近 尾根の沢寄りを進む。 沢は灌木、ダケカンバなどが目立つ。”
勾配は段々なだらかになり、日の出平 南端の平坦地へ出ると三倉山や三本槍ケ岳の頭が顔を覗かせる。

”三倉山、流石山方面。”

”滑り易そうな南側の沢。”
11:00 日の出平 南端。
ここから先に進んでも、滑りの要素はなさそうなので、ここを今日の頂上と決める。

”背面の男鹿山塊と沼っ原調整池。
”

”茶臼岳の頭が少し見える。
”
沢の入り口まで移動し、風避けをして暫く休憩。 上から見る沢は灌木などの障害物は多そうだが適度な斜度で滑りに期待が持てる。
大休止の後は、待望の滑降に移る。 雪質は尾根筋よりははるかに良い。 パウダーの部分とガリの部分が入り混じる。
右岸側は日当たりが良いせいか、ガリが多く、左岸寄りは雪質も良い。

”沢の上部から滑り始め。 この辺りはウィンドパックされた やや堅い雪面。 遠くからの眺めより遥かに滑り易い斜面。”

”下るにつれて勾配は急になり、ダケカンバが目立つ 素晴らしい斜面に。”

”滑り降りたダケカンバの急斜面を見上げる。”

”沢の下部は小さな雪庇と溝が出来ているので要注意。”
1400m付近からは右岸に移り、朝登ってきたルートへ戻る。

”1350m の平坦地まで戻ると、三倉山、流石山方面がスッキリ晴れていた。”
あとは今朝登ってきたルートを忠実に辿る。 平坦地は朝のトレースに乗り、傾斜がある樹林帯は新雪の上を滑り登山口まで
戻った。
12:20 登山口。
登山口まで戻ったら、若者数人がスノーモービルで林道に向かうところだった。 途中で出会わなくて幸いだった。
那須連峰にこんな素晴らしい、手軽なルートがあることを再認識した一日だった。 雪質が良ければ尾根の斜面も面白そう。
今回のコース

”GPSの軌跡 ” 赤:登り、 青:下り
2013年山行一覧表 山スキーの記録
那須、日光、山行一覧表 Home