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<bgsound src="scar.mid" loop=-1> 北アルプス  剱岳 (早月尾根)  
2013年8月9日(金)


”剱岳から見た、剱御前、室堂、薬師岳方面。”

[概要]

梅雨明け直後に考えていた山行だが、天候が安定せず、とうとう暑い8月になってしまった。

「馬場島からの早月尾根を経由して剱岳を往復してみたい」 と以前からこのコースに憧れていた。 

標高差、登山口の標高、共に甲斐駒ケ岳の黒戸尾根に匹敵する、日本でも有数の急登尾根である。

現在の自分の体力を確認する意味もあり、日帰り登山を試みたが、記録的な猛暑日の登山は厳しかった。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:(富山) :北アルプス、 剱岳(2998m)、 (GPS計測 累積標高差:2300m、延べ距離:18km)

[天候 ]      :曇りのち晴れ
[行程 ]      :馬場島登山口(750m) 3:20 - 早月小屋(7:30-7:45) - 剱岳(10:40-11:10)- 早月小屋(13:30-14:00) - 馬場島登山口 17:20


3:20  馬場島登山口(750m)

登山口にある公営駐車場に車を入れて、暗いなかをランプを点けて長丁場の登山を開始する。

多くの車が駐車してあるが、既に登っている人達のものか、この時間スタートする人は見当たらない。

登り始めて直ぐに急登の開始で、木の根が露出したジグザクの登山道を行く。 暫くすると後方に明かり が見え登山者がいることが判る。

松尾平と呼ばれる台地で一旦なだらかになるが、ここを過ぎると頂上までは殆ど急斜面の登りが連続する。





     ” 5:00  1600mを通過。標識は200m毎に設置されている。”


明るくなりランプを撤収し、登りに専念するが、今日はいつになく汗をかき 足が重い。 昨夜 高速SAで寝ていたら、 隣に侵入してきたマナーの悪いトラック のエンジン音で寝不足になったのが原因なのか。





     ”登山道の中にある 1920.7mの三角点。 これは歴史ものの標点のようだ。”


2100m付近は新しい登山道に付け替えられている。 まだ荒れ模様の急な登山道が終わると間もなく 2224mの高台に出て、 目の前に早月小屋が現れる。


7:30  早月小屋(2200m)





     ”登山者が出払った後の 閑散とした早月小屋。”


暫く休憩したのち、再び登山開始。 周囲は明るいが 遠方はガス模様で山々の姿は残念ながらよく見えない。

2400m付近で灌木帯からハイマツ帯に変わり登山道に変化が現れて、ガスも少しづつ切れてきた。この先の眺望に期待が。





     ”変化の出た登山道の2600m付近から小屋方面を振り返る。”






     ”2614mのピークから見た剱御前方面。”






     ”ガスが切れて小窓尾根と池ノ谷雪渓が現れ、剱岳が段々近づいている。”






     ”ガスの切れ間から見える長次郎ノ頭(左)。 剱岳はこの右。”


2800mの小ピークを過ぎると岩場が続く。





     ”最初のクサリ場。 この後 クサリ場が連続する。”






     ”やがて剱沢からの登山道と合流。”






     ”剱岳の頂上は目の前。 遠望の際の端整な山とイメージが違う岩クズ?の頂上。”



10:40  剱岳頂上





     ”剱岳の頂上。”


以前建てられていた祠は今はなく、登山者が勝手に持ち込んだ頂上看板(板状の)が幾つも置かれている。 しっかりした標識がないのはちょっと淋しい 感じがする。

大勢の登山者で賑わう頂上から四方の眺望をカメラに収める。





     ”剱岳頂上からの代表的な景色。剱沢の上部と別山、剱御前。 少し雲が掛かる立山。 槍穂高は立山の影で見えない。”






     ”旭岳、白馬岳、白馬鑓ケ岳と続く後立山連峰。”






     ”鹿島槍ケ岳。”






     ”蓮華岳、針ノ木岳。”


ゆっくりと腹ごしらえをして、いよいよ長い下りの開始。 この時間も剱沢側から続々と登山者が上がってきている。





     ”前剱、カニのタテバイ、ヨコバイ方面を見下ろす。 点々と登山者が見える。”






     ”室堂から遠く薬師岳をズームアップ。 立山道路も見える。”






     ”少し下って前剱、剱御前方面を見下ろす。”






     ”剱岳の見納め。”






     ”下りのクサリ場の始まり。”






     ”こんなクサリ場も。 クサリがしっかりしているので危険はない。”


下りはゆっくりと行けば楽勝。と考えていたが、今日の気温と日射は半端ではない。水を頻繁に飲み、日射対策をするが、 通常に比べ疲労が激しい。


13:30  早月小屋

小屋前で休憩し、水の予備を500ccボトル 500円で購入する。 これが結果的に大変有効だった。

小屋から先を2時間半ほどで下る予定が、どうも身体が云うことをきかない。  富山の単独行の方と一緒に話をしながら400m毎に休憩して下る。 独りで黙々と下るより 疲れが紛れて良い。





     ”1100m付近の立山杉の巨木。 樹齢1000年以上。 こんな巨木が数多くある。”


標高1000mの平坦な松尾平まで降りてやれやれ。 残り1kmの標識をみて最後の急斜面を下り、登山口に戻った。





     ”剱岳登山口の標識。(早月尾根を経て、とある)”



17:20  登山口

長い長ーい下りだったが、無事下山した。 それにしても今日の暑さは半端ではなかった。 地上では記録的な猛暑日だったようだ。 ボヤキの記録になってしまったが、長い登山人生の間には こういう日もあるんだなー っと。

「高い山は涼しくて良い。」 は通常の気温の場合で、猛暑の場合は下りの暑さに要注意。良い経験になった。

予定では、登り7時間、下り5時間だったが、下りで2時間程 余計に掛かった。 そして、途中の小屋調達を含めて約 3Lの水を殆ど消費した。

行程難易度から判断すると、甲斐駒ケ岳の黒戸尾根と同等と感じたが、もう少し涼しい秋に来れば、もっと楽に登ることが出来ると思われる。

いつか再挑戦してみたい。



  咲いていた主な花々。




今回のコース




  ”今回のGPSトラック”   

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