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<bgsound src="hosinosekai.mid" loop=-1> 吾妻連峰  西大巓〜西吾妻山〜二十日平
2014年1月7日(火)


”二十日平 手前からみた西大巓 東斜面のアップ。 滑った軌跡が見える。”

[概要]
年が明け 早一週間。 お屠蘇気分もやっと抜けて 少し身体を引き締めたい時期でもある。

年末からの寒さが緩み、この時期としては 月に数回もないという好天予報である。積雪もそこそこあるようだし、 例年よりちょっと早い出動だが、恒例の西吾妻山〜二十日平のツアーコースをトライしてみることにした。

稀にみる好天で雪質の低下を心配したが、まだこの時期は日射しもそれ程強くはなく雪質は最高。 まずは新年早々 山スキーツアーの醍醐味を堪能した一日でした。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:吾妻連峰(福島、山形))、西大巓(1982m)、西吾妻山(2035m)

[天候 ]      :快晴
[行程 ]      :スキー場トップ(1580m)9:30 - 西大巓 (11:00-11:20) - 西吾妻山(12:30-12:50) - 二十日平 14:10 - スキー場 14:30



9:30   スキー場のトップ 。

一月もまだ初旬、早い日没を考慮して 朝の行動開始は早目にと運行開始したばかりのリフトに乗った。

一番でリフトを降りたので当然のことながらまだ誰も山に入っていない。 早速シールを貼り 締まった雪の上に直近に積もった20cmほどの新雪を くるぶしラッセルで出発。






     ”青空が見える好天の中を登山開始。 気持ちいいですねー。”


浅い新雪とはいえ、慣れないラッセルはかなり体力を使う。 後ろを振り返って 後続を期待しながら黙々と登る。






     ”トレースがないので ”うさぎ”のトレースも何とか足しにしようと 導かれながら進む(笑)。”


1750m付近で待望(?)の後続が来た。 スノーシューと太板スキーヤー。  当然のことながら先頭を譲って その後はそれに付いてゆく。





     ”1800mを過ぎた付近から西吾妻山が見え始める。  雲一つない素晴らしい天気である。 ”


振り返ると この時間 磐梯山は雲海の上に頭だけを出している。今日は好天予報ゆえ そのうちに全体の姿を現すだろう。
ニセピークの左裾を巻きながら先行トレースは進む。






     ”頂上直下の開けた斜面を進む先行者。 この高度になると新雪は浅い。”






     ”雲海が消えて磐梯山、檜原湖が見えてきた。  いつものことながらこの角度からの磐梯山はあまり白くない。”



11:00  西大巓

今日の西大巓頂上は穏やかである。この厳冬期には珍しく風も殆ど吹いていない。 空には雲もなく グルッと見渡せる。





     ”西大巓頂上から お馴染みの飯豊連峰。山裾の方は少し雲海が掛かっている。”


先行のスキーヤーは往路を下るとのこと。 
暫く休憩の後 東斜面を覗いてみると、たった今ボーダーが滑り降りたところだった。





     ”西大巓頂上から見た 東斜面と 目指す西吾妻山。 右下にボーダーが小さく見える。”


私も早速この素晴らしい斜面を滑る。 雪質はまずまずのパウダー状で、大変滑り易い。標高差100m、登ればキツイが 滑ればアッと云う間である。





     ”滑り降りた地点から行く手を眺める。”


再びシールを付けて西吾妻山までの登り返し。この穏やかな天気の中のシール登高は気分爽快。
西大巓の登りで追い越していったスノーシューの若者は西吾妻山を目指している。
途中からそのスノーシューのトレースに乗る。





     ”西吾妻山への登りに差し掛かった地点から眺めた 飯豊山とコル付近の樹氷原。”


コル付近は積雪が多い関係から、樹氷の高さも低い。 遠方に見える飯豊連峰は全山が白く 威厳ある孤高のたたずまいである。





     ”西大巓を振り返る。 この景色も素晴らしい。 滑った跡がかすかに見える。”


西吾妻小屋に近づくに連れ日頃の強風のためか、オオシラビソ樹間の縦溝が激しく真っ直ぐに進めないので 大きく迂回を余儀なくされる。





     ”西吾妻避難小屋。 天気が良いので小屋には寄らずに進む。”





     ”飯豊連峰をアップ。 先程まで雲海に覆われていた飯豊前衛の飯森山、 栂峰も見えてきた。”






     ”なだらかな丘状の西吾妻山へ向かう。”





     ”西吾妻山の頂上付近は強風地帯。厳しいシュカブラで覆われている。”





     ”遠くなった西大巓をもう一度振り返る。 樹氷原とのバランスが素晴らしい。”


やがてなだらかになり西吾妻山 頂上と思われる地点に到達。 頂上の標柱は雪の下 数メートルであろう。





     ”西吾妻山 頂上。”



12:30  西吾妻山頂上


いつもは風の強い頂上も 今日は大変穏やかで とても一月とは思えない。 

暫く休憩して腹ごしらえ。保温バッグに入れておいた おにぎりが殊のほか旨い。山ならではの味わいだ。

さーてと、ゆっくりと腰を上げ、二十日平へ向かっての長い滑りを開始する。
頂上付近のなだらかな下りは いつもより障害物が少なく進みやすい。





     ”東大巓から昭元山、一切経〜安達太良連峰のパノラマ。 ”





     ”頂上付近のなだらか斜面の滑り。 硬い雪の上に新雪が薄く載ってよく滑る。”






     ”1950m付近の開けた斜面。 左遠方は安達太良山。右に光るのは猪苗代湖。”


傾斜が出てくるとツリーランの開始。 雪質も良く快適な滑降がどこまでも続く。
時々GPSで位置確認しながら 写真を撮るのも忘れて300mの滑りを堪能する。

1650m付近 まではよく滑ったが、その後勾配が殆どなくなり1600m辺りまではヒールフリーにして歩行推進。
幸いに 深雪ではないので進みは比較的よい。





     ”1600m 付近から西大巓の斜面を振り返る。滑った軌跡が見える。左の小さいターンが私の描いたラクガキ。 ”


しばらくすると 傾斜のあるブナ林に出て 再びツリーランの再開。 この辺りまで下ると積雪は十分でなく灌木が目立つ。





     ”いつも滑りに苦労する 緩斜面の二十日平は 今日は雪も締まりよく滑る。  ヤブをかき分けての障害物レースもまた楽し。”


1100m付近で中ノ沢のスノーブリッジを渉る。沢は完全に雪で繋がっているので難なくスキーで対岸へ。

あとはスキー場まで少し推進滑走し、ゲレンデに出て終了。


14:30  スキー場着

二十日平下りは素晴らしいコースです。 新年早々積雪も十分で、緩斜面もよく滑り 大変満足の一日でした。 


今回のコース




  ”今回のコースのGPS軌跡”赤:シール登高、 青:滑走



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