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<bgsound src="ich.mid" loop=-1> 尾瀬:  燧ケ岳
2014年5月4日(日)


”燧ケ岳の頂上直下、硫黄沢の源頭部”

[概要]
シーズンも終盤。 国道が御池まで開通したので、今年も恒例の燧ケ岳へ出掛けた。
このところ桧枝岐周辺へ5回続けて出掛けたことになるが それだけこの地域には素晴らしい山が多いということ。

今日登る燧ケ岳は私の山スキーの原点のような山で、通い始めてから今年で13年目になる。 良く通ったなー という実感。

御池まで車で入ると比較的簡単に2300m余、東北以北で最高峰の雪山に登ることが出来るとあって、今年もかなり多くの 山スキーヤー、登山者が入っていた。

[メンバー]  :単独 
[山域&山名]:尾瀬(福島)、燧ケ岳(2346m),登り口からの累積標高差(1060m)、 延べ距離11km

[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :御池(1510m)7:30 - (10:10-10:40)燧ケ岳 - 11:40東田代 - 12:30御池


七入から先はこの時期まだ夜間通行止め、7:00に開通するので、それに合わせて七入に到着。
7:00少し前にゲートが開き、既に待機していた20台ほどの車といっしょに御池へ。


7:30   御池駐車場を出発。

前日からの泊りか、既にかなり多くの車があった。 例年よりやや多い積雪の中をシール歩行で早速スタート。

昨夜は雨が降り、そして今朝方の冷え込みで雪面はガリガリの状態。 日射しはあるが北側斜面は雪面が緩むのは遅いので クトーを装着しても この急斜面のシール登高はかなり厳しい。

いつもよりかなり時間を掛けて 最初の急勾配を登ると広沢田代へ出た。





        ”広沢田代。 雪面には多くの登山者の足跡が残る。”


平坦な広沢田代を過ぎると次の急勾配が待っている。 登山者はそれぞれ自分の好きなルートを選択するようで、 かなり広い範囲にトレースがある。
私は正面の急壁を登らずに東側の裾を巻くコースをとって進む。 こちらは日当たりがよいので既に雪面が緩み登り易い。  





        ”熊沢田代の手前から見た燧ケ岳。
     一週間前に比べ斜面のブッシュが目立つがそれでも雪はたっぷりある。”


熊沢田代からは緩やかな登りになる。 樹林帯を通って燧ケ岳頂上まで ほぼ一直線で登っていく。
気温も上がってシール登高にちょうど良い雪面状態になり、急斜面を直登出来るのでかなり効率良く高度を稼ぐ。





        ”2250m付近の急斜面から熊沢田代、会津駒ケ岳方面を振り返る。
    下の方に登山者がゴマ粒のように見える。”





        ”ストックを使い ツボ足で急斜面を登る「山ガール」。 既に夏山の服装だ”


やがて勾配が緩やかになり俎ーの頂上に到着。



10:10  燧ケ岳頂上。

狭い頂上には 大勢の先客が写真を撮りながら休憩中。





        ”柴安ーと尾瀬ケ原、至仏山。”  





        ”平ケ岳と越後三山。”  





        ”尾瀬沼と手前のミノブチ岳。”  


馴染みの景観を楽しんだあとは後続に場所を譲って脇のスペースで暫く休憩。 昨夜は物凄い強風だったらしいが、 今は殆ど風もなく暖かい。

続々と登山者、山スキーヤーが上がってくる。暖かいのでみんなかなりの軽装だ。


ゆっくり休憩のあとは、いよいよ待望の滑り。

荒れている往路をそのまま戻らないで、  今回は硫黄沢の源頭から、その左の尾根を目指す。 こちらに進むスキーヤーは殆どいないので全く手つかずの斜面の筈。





        ”滑り開始斜面。 下が見えないくらいの急斜面を右に回り込みながら硫黄沢の源頭部に入る。”  


滑ると雪片が剥がれてザーッと落ち 追っかけてくる。 滑りとの競争である。 この音が何とも云えない。





        ”滑った硫黄沢左俣の源頭を見上げる。 左上が滑り出し点。45度くらいはあろうか。”





        ”途中から硫黄沢の左俣全体を見下ろす。 写真では緩やかに見えるが結構な急斜面です。”


調子にのって 余り沢の下まで滑り降りると登り返しが大変なので途中からトラバースして左の尾根に乗る。
尾根はブナ、ダケカンバ、オオシラビソが混じった山スキー向きの疎林である。





        ”硫黄沢の中尾根、2050m付近。”


尾根は2000m付近からかなりの急斜面に変わる。 日蔭部はまだガリガリが残っているので日向斜面を選んで滑る。





        ”2000mから下 約250m位続く快適な急斜面。 ”





        ”1750m付近から硫黄沢の右俣に降りる。 ここもかなり急斜面です。”



11:10  硫黄沢右俣 1650m地点。

ここから東田代まで約150mを登り返す。

 



        ”少し登り返した地点から振り返る。左が降りた尾根。中央が硫黄沢の右俣源頭部。 ”


東田代までは地形がちょっと複雑なところもあるので迷路に入り込まないように注意して進む。

やがて広々とした東田代に出て休憩。



11:40  東田代。





        ”東田代から見た燧ケ岳頂上方面。 ”


東田代の真ん中を突っ切って進み、1790m地点から最後の滑りが始まる。 

東田代からは勾配のある素晴らしい斜面である。雪質は適度に緩んで大変滑り易い。





        ”1700m付近の素晴らしい斜面。 ”


最後はモーカケ沢の源頭部を降り、除雪された沼山峠への道路へ飛び出して、滑りを終了。

滑り開始からここまで誰とも遭うことのない静かなダウンヒルでした。

路肩の雪解け部分から出始めたフキのトウを摘みながら御池に戻った。


12:30  御池。


広い駐車場は8割くらい埋まっていた。 好天の休日。多くの人が山歩き、周辺の散策などを楽しんでいた。

この時期に手軽に登り、滑ることが出来る燧ケ岳はやはり素晴らしい山だ。


本日のコース



  ”GPSトラック”   赤:登り、 青:下り


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