山歩きのページ

<bgsound src="ich.mid" loop=-1> 飯豊連峰  飯豊山
2014年5月24日(土)


”飯豊山から見た大日岳、御西岳方面”


[概要]
半年間の山スキーのシーズンが終了し、山歩きシーズン最初の行先は やっぱり飯豊山になる。  山歩き再開としてはいきなり ちょっとキツイが、 まー、自分の体力確認の意味を含めて出掛けてみた。

真夏のような日が続いたと思ったら、4月頃の気温に戻ったり この時季は天候の変動が大きい。 予報では好天だが、山の天気は行ってみなければわからない。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:飯豊連峰(福島、山形、新潟)、飯豊本山(2105m)(GPS計測の累積標高差 約2300m、延べ距離 約23km):
[天候 ]      :晴れ一時強風
[行程]
:大日杉登山口(610m)4:15 - 地蔵岳(6:10-6:30) - 草履塚 8:30 - 飯豊本山(9:40-10:20) - 草履塚11:30 - 地蔵岳(13:20-13:40) - 大日杉登山口15:30


4:15   大日杉登山口(610m)

ワンデイ登山であり ちょっと早目の出発。 周囲が少し明るくなりランプを点けなくても見える状態でスタート。

大日杉小屋にある受付ボックスで入山届を出し、いつものようにいきなりの急登から始まる。ザンゲ坂には少し雪が残る。

780mで尾根に出て ブナの巨木の新緑の中の急勾配の登山道を気持ちよく高度を上げていく。

1250mで全面が雪で覆われる。今朝の気温は低く雪面はかなり締まっているので アイゼンを着けて登る。





     ”ダマシ地蔵からの地蔵岳、そしてその向こうに飯豊山の頂上が少し見える。
    例年に較べこの付近の積雪は多いように見える。”






     ”地蔵岳付近から見た三国岳、種蒔山とそこへ続く稜線。”


急斜面の雪面をアイゼンを効かせて登り 最初のポイントの地蔵岳に出る。


6:10   地蔵岳(1539m)

ここまで順調に登ってきた。 地蔵岳の案内標識は雪の下にある。 やはり例年より積雪が多い。

飯豊山とその頂上から落ちる 本社(おむろ)沢の素晴らしい景観が正面に見える。 本社沢の雪の状態はまだスキーで降りられそうだが、下の大又沢は既に水流が出ているだろう。





     ”地蔵岳付近から見た飯豊山。 そして本社沢。”


休憩の後、左に向きを変えて稜線歩きになる。ここからは殆どが残雪歩きだ。 見た目以上にアップダウンがある。





     ”種蒔山へ続く稜線。 このように割れてズリ落ちた巨大な雪庇が連なる。
   今の時季はこの稜線が全行程の中で一番歩き難い。 ”


暫く歩くと雪面に熊のものと思われる複数の大きな真新しい足跡が続いている。  遭遇するのは御免なので鈴を大きく鳴らしながら歩く。





     ”少し進んで 違う角度からの飯豊山と草履塚。 ”


例年よりかなり多い積雪の中、ルートをしっかりと見定めて進む。 雪田から夏道へ移るポイントを見極めることがルートファインディングのコツで、見逃すとかなり時間ロスをする。

御坪を過ぎて御沢方面を見ると雪面状態は良い。 切合小屋へは向かわず、草履塚まで最短距離のルートをとることにする。





     ”御沢分れで雪渓に降りる。 積雪状態は年によって異なるが 今年の積雪はかなり多い。
    右側を回り込むようにして草履塚を目指す。”





     ”最初の尾根をトラバースして次の草履塚の急斜面に取り着く。”





     ”急斜面を登ると緩やかになり草履塚は目の前。 右が飯豊山。”



8:30   草履塚(1908m)





     ”草履塚まで来ると初めて大日岳の姿が見える。 ”

稜線は西からの強風が猛烈に吹きつけて、真冬のような寒さ。 中間着、ダウンのベスト、 そしてアウターを着てフードを被る。 飯豊の気象条件はいつも厳しい。





     ”草履塚から御秘所の岩場と遠景の飯豊山。 見た目は穏やかだが飛ばされそうな強風が吹く。”


草履塚からは夏道を行く。 今年は雪解けが遅く、例年見られる夏の植生は未だ全く見えない。

御前坂からの急登では更に風が強くなる。 時々岩陰に入って休憩し暖(?)をとりながらの最後の登り。





     ”朝登った地蔵岳を見下ろす。 あそこからグルッと回って来たわけだ。 ”


一ノ王子、本山小屋を過ぎ、平坦な残雪を歩いて、飯豊山頂上に着いた。



9:40   飯豊山(2105m)

今回は草履塚へショートカットルートをとったので5時間半で登ったことになる。ここまでは良いペースだ。 まずはザックを下ろして休憩。





     ”大日岳、御西岳方面。 最近降った新雪で所々白く化粧している。”






     ”飯豊連峰の北西方面の稜線。 烏帽子岳、北股岳、門内岳方面。
    烏帽子岳から落ちる桧山沢の落差が凄い。”





     ”右に目を転ずると厳しい表情のダイクラ尾根が。”


来る度に眺める風景だが、今日もまた、この素晴らしい景色に しばらく酔いしれる。

この山の魅力に惹かれて毎年のように通い続け、今回 頂を踏むのが15回目である。
標高が 2100m ちょっとなのに この時期 これだけの雪を抱いた山は数少ない。


さて、今日はワンデイの歩きである。 十分に休憩した後 重い腰を上げて下山とする。

往路をトレースするように戻るのみ。 草履塚からは待望の雪渓下りが始まる。 この時間の雪渓下りは緩んだ雪がクッションになるので身体への負荷は軽い。  シャーシャー と軽快に下りてしまう。 もちろんピッケルは必携。





     ”草履塚からの急斜面を降りる。吸い込まれるような急な雪渓だが 雪が緩んでいるので 安心感がある。”


御沢分れで、登山道に戻り、後は往路をユックリと戻る。 小さなアップダウンを繰り返しながら地蔵岳へ。

この時間になったら厄介者のブヨが群をなして攻撃しだした。 鬱陶しいが虫避けネットを被って歩く。


13:20  地蔵岳

ここで暫く休憩。 飯豊山の雄姿を見納め、食糧を補給した後は最後の下りである。

標高の低い尾根部にはタムシバ、ヤシオツツジ、イワウチワなどが咲いている。





     ”ちょうど見頃のヤシオツツジ。”


御田、ザンゲ坂、を順調に下り大日杉へ戻った。



15:30  大日杉登山口

受付の小屋で下山の記帳を済ませ、車に戻る。

スタートから11時間ちょっと。 登りと下りほぼ同じ時間が掛かった。  当然ながら 山スキーに較べ下りの負荷、時間が掛かる。


今回のコース



  ”今回のGPSトラック”登り、下り共に同じ”

2014年山行一覧表  飯豊連峰-山行記録  Home