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<bgsound src="ich.mid" loop=-1> 南会津  三ツ岩岳
2014年4月17日(木)


”三ツ岩岳への登りから見える「三ツ岩」”   

[概要]
暫く続いていた初夏のような好天も どうやら今日で終わりだと云う予報。 それでは と3回続けての南会津 山行となった。

大戸沢岳の北に位置する三ツ岩岳。  この山は すぐ近くの会津駒ケ岳に比べて山歩きとしての人気はいまいちだが、なかなか味わいのある山で、 例年山スキーシーズンに出掛けている。

今回はいつもと違う南東尾根ルートの滑降をトライしてみた。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:南会津(福島)、三ツ岩岳(2065m)(登山口からの累積標高差1290m 延べ距離約11.2km):

[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :6:40下大戸沢スノーシェッド(840m) - (9:00-9:10) 1426mピーク - (11:30-12:00)三ツ岩岳 - 12:30 三ツ岩沢合流点 - 13:15登山口

半月前には1m以上あった 路肩の雪壁も今は完全に消えて 麓の集落では農作業の準備に掛かっていた。

スノーシェッド脇の駐車スポットで出発準備をしていたら、単独山スキーヤーが到着。 大戸沢岳を目指すという。
大戸沢岳周辺の山の話を少ししてから出発。



6:40   下大戸沢スノーシェッド

スノーシェッドの上を渡って下大戸沢を超え、目指す尾根に取り着く。この尾根はヤセていて雪付きは悪く、 暫くはスキーを担いでのヤブ漕ぎを強いられる。





     ”雪庇状に雪が残る個所はシール登高をするが、すぐに雪は途切れる。”


この尾根に登山道はなく、微かに踏跡らしきものが確認できるが、基本的にヤブ漕ぎである。 張り出した枝にスキーを引っ掛けながらの登りは予想以上に時間が掛かり 疲れる。





     ”1150m付近の尾根が広くなる地点から完全に雪がつながってシール登高の出番。”


今日はこの時期としては異常な程の高温で 完全に緩んだザラメ状の雪質は 滑りには良いが、 シール登高ではズリ落ちるので意外に手こずる。

やがてなだらかになって、1426mのピークで大休止。



9:00   1426mのピーク


このピークから次のコルまではシールを付けたまま約60m下る。 緩んだ雪面はシール付でもよく滑る。





     ”コルの手前から見たこれから登る尾根。 三ツ岩岳はその向こう。”


コルから先の急斜面はジグを切りながら登る。 先程より更に緩んだ雪にスキーアイゼンは効かず、 神経を使いながらのシール登高が続く。





     ”左手の樹間から大戸沢岳が見え始めて、やっと所定の標高を稼いだ実感が湧く。”





     ”帰路滑り降りた ブナで覆われた黒っぽい尾根。”





     ”1750m付近の急斜面から振り返る。先ほどの1426mピークがかなり下になった。”





     ”大戸沢岳全体が見える。手前の尾根が半月前に滑り降りた北東尾根。”





     ”1800mを過ぎると少し傾斜は緩くなる。 山名の由来の「三ツ岩」が見えてきた。”


「三ツ岩」付近は急斜面のヤセ尾根になっているので通過は慎重に。





     ”黒檜沢へ落ちる急斜面を挟んで、向こうに国体登山口からの尾根が見える。”






     ”なだらかな三ツ岩岳の頂上が真近に見えてきた。”





     ”窓明山と高幽山、坪入山方面。 初夏まで雪が消えない会津の名峰群。”



11:30   三ツ岩岳

風が殆どない穏やかな頂上。気温がかなり高いためか、残念ながら遠景は霞んでいる。





     ”大戸沢岳へ続く稜線と その先の会津駒ケ岳。”


十分に休憩した後は待望の滑降。 雪質は緩んだザラメで快適とまではいかないが滑りに不足はない。





     ”「三ツ岩」から少し下ったこのルート一番の急斜面。 余りにも急で斜面の先が見えない。”


1700m付近からは南東尾根へ下る。 往路をそのまま下る手もあったが、最後300mをスキーを担いでの下りは悲惨なので、 下大戸沢の水入り渡渉を覚悟して沢へ降りることにした。





     ”南東尾根1650m付近の快適斜面。向いは大戸沢岳からの北東尾根。
       見るからに素晴らしい斜面が下まで続いている。”


今回滑り降りた尾根は遠くからは樹林が混んでいるように見えたが、実際はブナの疎林でスキー向きの快適斜面が下まで続く。





     ”今朝登った尾根と1426mのピーク。”





     ”三ツ岩沢との合流点が見えてきた。”


三ツ岩沢と合流後は下大戸沢まで下る。 三ツ岩沢は例年かなりのデブリで埋まるので雪が途切れるのは遅い。
しかし今年はデブリもなくきれいな状態の為か1000m より下は早くも沢に水流が出初めて、雪を繋いでの滑りとなる。





     ”沢に水流が現れ始めた。”


900mから下は流石にこの時期、雪は途切れ途切れ。 スキーを担いで渡渉点まで歩く。





   ”880m付近。浅そうなポイントを選んでジャブジャブと渡る。
     膝下まで潜る個所もある。雪解け水は冷たーい。”


対岸に渡って、最後は登山口までスキーで滑り降りて本日の行程は終了。 今日も山中では誰とも逢わない静かな山行だった。



13:15   登山口

初めてのコースを滑ったが素晴らしい尾根だった。 もう少し早い時期であれば、このコースを登りにも適用出来そうで また新たな発見である。。



今回のコース




  ”今回のコースのGPS軌跡”赤:登り、 青:下り


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