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<bgsound src="s_song.mid" loop=-1> 吾妻連峰  西吾妻山-若女平
2014年3月4日(火)


”西吾妻山から見た西大巓、西吾妻小屋。遠景は飯豊連峰”

[概要]
毎年2月頃出掛けている若女平コースだが、今年は大雪などがあって行きそびれ、3月になってからの行動となった。

先週末は気温が急上昇し四月の陽気だったので、樹氷も融けただろうし、雪の状態は余り期待できないが、 今日は束の間の晴天。 春山歩きの積りで出掛けてみた。


[メンバー]  :単独
[山域&山名]:吾妻連峰(山形、福島)、西吾妻山(2035m)〜若女平〜白布温泉(870m)  累積標高[登り340m、下り1300m,] 延べ距離(8.8km)

[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :天元台スキー場トップ(1820m)10:15 - 西吾妻山(11:20-11:40) - 若女平(12:20-12:40) - 13:10 白布温泉


いつも一番上のリフト運転開始が遅れ 待たされるので、少し出発を遅らせて来たら、運悪く今日はロープウェーを使用して 業者がプロパンボンベを荷揚中。 更に遅くなった。


10:15  ゲレンデトップ(北望台)

平日とあって まだ誰も山へ入っていないようだ。 ラッキーにも昨夜降った 約20cmの新雪がある。

天元台の終点は既に1820m。ロープウェー、リフトと乗り継いで900m高度を稼いだことになる。 普通の山スキーだったら殆ど目的地に近い高度だ。

明け方からの晴天でかなり冷え込み、現在の気温が -11℃。 どうやら雪質はかなり期待できそうだ。





     ”登り開始地点。 昨夜降った雪花が枝を飾っていて美しい。”


新雪はくるぶしまで潜るが サラサラな雪は殆ど抵抗感はなく軽快なシール登高で高度を上げていく。
中大巓の裾を巻くようにショートカット気味に進むと暫くして 梵天岩、西吾妻山方面が見えてくる。






     ”かもしか展望台付近から見た梵天岩方面。 空には殆ど雲が見当たらない。
    この付近の樹氷は崩れたあとの名残である。”



中大巓と梵天岩のコルはいつも 風が強く 雪はウインドパックされた状態となっており、シール登高向きといえる。  





     ”梵天岩の緩やかな登りから中大巓方面を振り返る。”


梵天岩付近の樹氷も先週の高温で一度崩れたようだが、風上側は再びモンスター状に育っている。  気象条件次第で 殆ど一晩で大きくなる場合もあるそうだ。






     ”梵天岩の手前から眺めた東大巓方面。”


今まではいつもは小屋方面に進んでいたが、今日は稀にみる好天なので西吾妻山の頂上を目指すことにする。






     ”梵天岩(右)と遠景の一切経山、昭元山方面。”





     ”梵天岩を過ぎて西吾妻山に向かう。 ここからの標高差は僅か40m”



11:20  西吾妻山(2035m)

春のような好天と 歩きやすい雪質のお蔭で一時間ちょっとで到着した。 荒天の際はこの2倍以上かかる時もある。
普段は強風が吹きつける山頂も今日は殆ど風がない。 しばらく周囲を歩き回って景色を楽しむ。





     ”飯豊連峰。 風がないせいか、山裾側は薄墨を塗ったように霞んでいる。”






     ”西大巓。 東斜面に一本のシュプールが気持ち良さそうに下まで落ちている。”






     ”雪原に樹氷の頭を出した状態の 西吾妻山山頂。 遠景は東方面の東大巓、中吾妻、東吾妻。”


暫く休憩のあと、シールを外して滑降のスタート。 頂上付近は激しく出来たシュカブラでまともな滑りは困難なので横滑りを交えて。





     ”左に西大巓、右に西吾妻小屋、遠くに飯豊連峰。”


少し滑り降りると雪面は平坦になる。 積雪が多いせいか、樹氷のある小屋周辺も例年に比べて凹凸が少なく滑り易い。





     ”小屋付近の滑り。 この辺は大変締まった雪質”


オオシラビソの樹林帯に入るとツリーランの開始。 前夜に降った新雪が20〜30cm積もって 最高のコンディション。





     ”1800m付近。 パウダースノーのツリーラン。「 快適ー 」 の一言。”


今日はなるべく登り返しをしなくて済むように、尾根を忠実に辿る。





     ”所々現れるツアー標識に従って降りる。”


かなり滑り降りたなー。 と思った頃少しづつ勾配が緩くなって若女平付近に出た。



12:20  若女平

ここで暫く休憩し、持参のむすびを頬張る。 この雪原で食べるむすびは殊更にうまい。





     ”若女平から 西吾妻方面を振り返る。 雲一つない空。 上空に飛行機雲が一筋。”


休憩のあとは再び滑りの開始。 雪の状態によっては、時にスキーが走らず苦労することがある緩斜面も、 今日は堅い層の上に載った新雪の滑りが良く快調。

やがてヤセ尾根に到着。 今年は積雪が多いせいかあまり痩せていなのでスキーで難なく通過。





     ”ヤセ尾根。 右はストンと数10m落ちています。” 


1000m付近からは新雪の厚さがうすくなり、下層のガリを感じるが、それでも良く滑る。

杉の植林の片斜面の下りもそれ程荒れてなく 横滑りを交えて通過。 
藤右エ門沢の畔に降り、橋を渡ってスカイバレーの入り口に出て今日の行程は終了。

今日は入山してから誰とも会わない 静かなツアーだった。


13:10  スカイバレー入口


西吾妻山から標高差約 1170m。 この若女平下りはスキーツアーの為にあるようなコースです。

今日は三月にして思いがけずにパウダースノーを戴き、登りも楽々で、最高のツアーでした。

スキーを道路脇にデポして、天元台ロープウェー駅まで戻り下山報告をした後、車を回収して帰途についた。



今回のコース




     ”GPSの軌跡 ”赤:登り、 青:下り




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