古刹巡り 福井県小浜市        

「海のある奈良」と称される小浜市は古より海路は大陸に,陸路は奈良,京都へと続き時代を超えた文化の残る街。
人口13,000人余の小さな街に130余の社寺が戦禍や災害に遭う事もなく静かな山あいに佇み
此処は神と仏の住む郷


   圓照寺   臨済宗南禅寺派
 
 創立は天智天皇の御代と言われ一四四四年
 この地に再建。けして大きくはない本堂には
 十二世紀の作と言われる金色眩い二五一cmの
 木像大日如来坐像が鎮座(重文)
 また両側に立つ像の一つ憤怒の相を表した
 不動明王立像も藤原時代の作(重文)
 江戸初期(一六一二年)に造られた
   回遊式庭園には樹上に住む
   モリアオガエルが生息(市指定文化財)
神宮寺  
  
創立は714年。
3月12日奈良東大寺二月堂で行われるお水とりの水はここ神宮寺の井戸から汲み上げられ遠敷川から奈良へと続く
3月2日のお水送り神事は神秘的
また神仏混合の寺社で同じ屋根の下,同じ段に仏と狐が並ぶ日本で唯一の寺社「数珠を持って拍手を打つ。檀家はなく住職が護る。そして住職の奥様は米人」
室町時代建立の本堂、鎌倉時代
建立の仁王門は共に重文。
      明通寺 
     
真言宗御室派



   
 
806年坂上田村麻呂による創建。
 鎌倉時代建立の本堂と総高
 22Mの三重の塔は国宝。
 また安置されている平安後期の
 4体の仏像は重文に指定され
 仏教文化の宝庫。  

    


  
羽賀寺   高野山真言宗
  七一六年、元正天皇の命により
  行基が開山。
  盛時には寺坊一八坊を有する。
  一四四七年、日本海交易により関係の
  深い奥州十三湊の武将安倍康季公により
  再建。
  
  平安初期の元正天皇に似た美人の
  木造十一面観世音菩薩立像は重要文化財
  
妙楽寺    高野山真言宗
   
719年行基が岩屋に千手観音を
安置し797年に北陸巡行の
弘法大師が諸堂を建立したと
言われる名刹。
本堂は若狭における最古の
建造物で安置されている
木造千手観音菩薩立像
共に重要文化財。

深山の為,近頃は熊や猿などの
動物の被害が多いとの事

  
萬徳寺       
    高野山真言宗        1370年、以前からこの地にあった極楽寺を改め真言宗を広め
              1602年寺号を萬徳寺とする。
               白砂を敷き詰めた枯山水の庭園は国指定名勝庭園。
                本尊の阿弥陀如来坐像や絹本着色弥勒菩薩図像は重文。

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