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労働安全コンサルタント
        小 澤  清

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3.11東日本大震災の教訓より「奇跡は偶然では起きない」



 2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、約20,000人近い人命が失われ、2,000人

以上の方が今だに行方不明のままです。この戦後最悪の災害の中で、様々な観点からの考察、

検証が行われ、特に防災という観点から多くの教訓が後世の我々に託されました。


 そんな中で、震災から5年がたった2016年3月13日の、一つの記事を紹介したいと思います。


「「奇跡は『偶然』ではおきない」 園児を津波から救った保育所長が伝えたこと。次の災害は近づいている」(BuzzFeed Japan 3月13日(日)配信)
http://www.buzzfeed.com/satoruishido/3-11-yuriage-hoiku#.xyJopywVg


 宮城県名取市閖上地区。津波により753人が亡くなった閖上地区にある名取市立閖上保育所

は、園児54人全員を避難させ、一人の犠牲者も出しませんでした。


 「閖上の奇跡」と呼ばれた避難行動でしたが、「釜石の奇跡」や「普代村の奇跡」がそうであるよ

うに、この「閖上の奇跡」もまた、実際には「奇跡」ではなく、事前の周到なリスクアセスメントに基

づく、的確な危険予知行動(KYK)の準備がもたらした「奇跡」でした。


 いくつもの防災教訓が込められた逸話ですが、特に重要なことは佐竹園長の赴任以前に、土

地の伝承として「リアス式海岸ではない閖上地区に津波は来ない」という言い伝え(先入観)が

あったことです。しかし、よく考えてみれば、自然相手にそんな保証があるでしょうか。

 佐竹所長は、そんな「先入観」に疑問と危機感を感じ取り、事前に行動を起こしていたのです。