剣道道場連盟の紹介
 
 「私設道場主」が道場精神を確立し古来からの剣道の良さを残し道場相互の親睦と剣道による幼少年の健全育成を図るため、昭和37年5月に発起人会が設立され、翌38年に会長大麻勇次範士十段のもと組織結成されたのが全日本剣道道場連盟(以下、全道連と称す)である。

 少年剣道の普及という当連盟の目的達成と、全国組織へ発展のため各地区錬成会を計画し、大麻会長をはじめ、紫垣正弘、小澤武、太田義人、越川秀之介、小笠原三郎、高野武等の先生方が尽力された。
 昭和41年7月に日本武道館において「第1回全日本少年剣道錬成大会」を開催し、連盟としての体制を確立した。この時、佐藤栄作内閣総理大臣より“”の揮毫と共に、
「剣道は激しいものです。それは不屈の闘志、強固な体力を要します。
 剣道は静かなものです。それは美しい姿勢、清い心を要します。
 人は厳しい鍛錬によってのみ、みがかれます。一生懸命剣道の稽古をすることによって波涛のような強い意志、
 どんな失敗をもはね返す 気力、強い体、正しく、清く、明るい心を持つことが出来ます。
 この体と心こそが日本を発展させ、世界を平和にし、人類を幸福にする礎です。
 諸君、剣道できたえた体と心を、勉学に人生に活かしたまえ、未来は諸君のものです。」

と、歴史に残る立派な激励の祝辞をいただいた記念すべき大会となった。
 以後本大会は綿々と続き、今年で第48回大会に至っているが、全道連のメイン行事として定着している。


 一方、茨城県剣道道場連盟(以下、茨道連と称す)は、全道連が財団法人として認可された翌年の昭和50年に結成総会が開催され、会員51名(道場主数)で発足し、下記の綱領を議決した。
茨城県剣道道場連盟 綱領
  各道場の責任者は、夫々一国一城の主であり、或いは一国の宰相である。各自の道場の発展と、館生、会員の為に、
 一身を擲って尽くさなければならない。各自常に同等の権利と義務を持って発言し、履行しなければならない。
 従って、この連盟の会合においては、段、或いは技術の高低に拘らず、絶対対等であり、怒号、抑制をしてはならない。
 お互いは相手を尊重して対応しなければならない。また、精神修養と剣技の錬磨は率先垂範して精進しなければならない。」

 以後、初代会長小澤武範士八段のもとに、全道連茨城県支部として茨城県剣道連盟の絶大な助成を得ながら積極的に会員拡大を図り各種事業を遂行してきた。
 その後、第2代会長羽賀幸雄範士、第3代会長赤津正範士、第4代会長尾坐原實雄範士八段、第5代会長金谷光躬教士と会長こそ変遷したが,平成25年現在 第6代会長羽賀紀正教士のもとに、全国二位の会員数(119道場)と、全国大会優勝が延べ18回(小・中団体および個人)の実績を誇る、全国有数の組織となっている。