1.日 時 平成14年7月16日(火)・17日(水)
2.場 所 東京・新宿地区
3.講 師 泉田 豊彦 氏 (株)泉田事務所 代表取締役社長
4.総合テーマ 「時代のトレンドを探る〜今、新宿が熱い〜」
5.参加者 12名(その他、講師、事務局小室様)
6.内 容
第1日 (1)ガイダンスセミナー(11:00〜13:30)
1)例会の目的
総合テーマを基に各業界を代表する店舗を実地に体験することにより
各業界の店舗戦略を探り、比較対照することにより、特色・差異の根本を
明確にし、その結果を今後の事業展開へ活かすことを目的とする。
2)比較対照店舗を探るポイント
西口ではビックカメラ・さくらや新館・ヨドバシカメラの家電3点を比較
ポイントは「ヨドバシカメラが利益率で一番よい・・・なぜか?」
南口〜東口ではユニクロ・GAP・コムサの衣料品3店を比較
ポイントは「ユニクロは売り上げ減少中だがなぜか?」
「この3店の違いはどこにあるのか?」
もう一店、大塚家具を見学する
ポイントは「一流百貨店・三越が立ち退いたあとに出店した訳は?」
東口では小売業のドンキホーテを見学する
ポイントは「陳列方法はどうして決められたのか?」
3)トレンドキャプチャー(視点)
@店の見方・街の見方(違いを見つけるコツ)
a.定点観測 (同じ所で同じ物を長期間見る)
b.定物観測 (同じ物がどのように変化していくか長期間見る)
c.「客・店・商品」の一致
(自分の好みで売っても「客・店・商品」が合わなくては売れない。
探る方法(例)
ア・比較する店の商品を買ってみる。
イ・行列のできる理由を探る。
Aトレンドを知る
a.最新現象から時代の変化を知る。
b.その変化は自分の業界にどのような影響をもたらすか。
c.他の業界を見て、自社への仮説を作る。
B感性を磨く
a.良いものを見る
b.本物を体験する
c.人気の場所へ行く
d.買ってみる
<ここで昼食。その間、ガイダンスの感想を述べ合う>
(2)ツアー(14:00〜18:00)
1)3班編成で対照店舗を体験し相違点を探る。
班編成 1班:藤田富夫・幡谷史朗・常井美治・照沼 毅
2班:大平敏明・佐藤 孝・岡本俊一・小室 勉
3班:煙山 弘・増山英和・相澤祐一
第2日 (3)まとめセミナー(9:00〜11:20)
1)参加者より対象店舗での体験を発表、講師よりコメント
@ヨドバシカメラの利益率(5%)が一番良い理由(家電業界)
a.無駄を省く(経費削減)
発表から抜粋した参考例
ア).エスカレーターが無い
求める物があれば客はどのような手段でもその場に行く
イ).ポイント制度
値引きに感じられるが、貯めたポイントを使わない客もいるので
値引きより良い。また、元値をいじらなく良い。
ウ)セルフサービス
サービスが悪いと思わせない仕組を作り、客を働かす。
b.省いた経費で得た利益
ア)無駄をせずに貯めた利益で、人の集まるところに出店する。
AGAPがユニクロより売上が良い理由(衣料品)
a.品物をグレードを付け、別ブランドで販売
ア)客層に合わせブランドを変えて売る。
イ)販売する店舗も客層を考えて立地点を変える。
Bドンキホーテの陳列方法は何故雑然としているのか
a.高級品を安い商品の中に陳列することにより、
「私にも買える」というイメージをつくる。 (客層に合わせた陳列方法)
2)まとめ
@時代の変化は街に現われる。
A定点観測のすすめ
a.一定の物・情報を時間を変えて観察する。
B定物観測のすすめ
a.場所を変えて一定のモノや情報を観察する。
C時代の覇者は「一等地」に出たがる。
D「客・店・商品の一致」と「立地・客層にあった品揃え」をしている店は売れている。
以上