骨を元気に 
女性に多い骨粗しょう症   お薦めは納豆ドリア   片足立ちで過度な負荷   1日15分は日光浴びる 

 元気な骨を作るには、運動も大切になる。骨に適度な負荷をかけることで、骨量が増えるからだ。実際、負荷のかからない無重力の宇宙空間で長時間過ごした後に帰還すると、骨が弱くなることが知られている。長時間、寝たきりで過ごした場合も同じだ。
 骨粗しょう症なった高齢者に起こりやすくなるのが、太ももの付け根の骨折。西蒲田整形外科(東京)の院長、坂田桂造さんは「ほかの部位の骨と違い、太ももの付け根は骨折するとつきにくい。大がかりな手術が必要になるため、日頃から骨を強くしておく必要があります」と話す。
 体力に自信があれば、ゲートボールや太極拳など、好きな運動に取り組めばよい。しかし、そうでない人の場合は選択肢が限られる。そこで坂本さんは「ダイナミックフラミンゴ療法」=図=を推奨している。簡単に言えば、片足立ちだ。
 坂本さんによると、片足立ちをすると、両足でたっている場合と比べ、太ももの付け根には約2・75倍の負荷がかかる。左右1分ずつ行うと、約53分歩くのと同じ負荷になるという具体的には、左右1分ずつの1セットを1日に3回行う。連続して1分できなければ、最初のうちは途中でもう一方の足をついてもいい。また、壁や柱、イスの背などに手をついて行うと、体を安定させることができる。
 坂本さんは1993年から10年間、骨粗しょう症の人に片足立ちを1日3回実践してもらったが、3ヵ月後には、約6割の人が太ももの付け根の骨量が増えた。その後、骨量は緩やかに減少するが、運動を始めた時期の骨量は維持された。「元々、片足で15秒程度しか立てない人には有効。骨盤周辺の筋力やバランス感覚を養い、転倒する予防も期待できます」と坂本さん。
 ただ、片足立ちをすると、ひざには太ももの付け根以上の負荷がかかる。ひざに痛みがある人には勧められないという。
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