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<bgsound src="ich.mid" loop=-1> 八ヶ岳  阿弥陀岳、赤岳、権現岳、編笠山
2008年9月10日(水)〜9月11日(木)


”阿弥陀岳から見た主峰赤岳、横岳”


[概要]
不安定な今年の夏の天気もやっと落ち着いて、秋らしい天候になってきたので、久し振りに山へ出掛けた。
南八ヶ岳の阿弥陀岳、赤岳、権現岳、編笠山をぐるりと回るコースである。八ヶ岳は多くの登山コースがあるが、 ガイド図を眺めると、 車で入れる舟山十字路を起点とした周回コースが効率が良さそうなので、ここを選んだ。
好天に恵まれて、初秋の素晴らしい山歩き、二日間だった。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:八ヶ岳(山梨、長野)、阿弥陀岳(2805m)、赤岳(2899m),権現岳(2715m)、編笠山(2524m)
       :(登山口からの累積標高差1980m)
[天候 ]      :晴れ
[行程]
(9/10):舟山十字路(1620mm)6:00 - 7:30御小屋山7:45- 10:40阿弥陀岳11:10- 13:00赤岳13:20- 15:00キレット小屋(幕営)
(9/11): キレット小屋5:30 - 7:10権現岳7:30- 8:50青年小屋9:10 -9:40編笠山10:10 - 11:30西岳11:50 - 14:20舟山十字路



一日目:舟山十字路〜阿弥陀岳〜赤岳〜キレット小屋

鉢巻道路の八ヶ岳美術館先から別荘地脇を通って林道へ入る。ゲート前に5〜6台の駐車スペースがあり、 既に4台ほど車があった。この時期、きのこ狩りで入る人も多いようだ。

6:00   舟山十字路出発


ゲートの脇を通って、左へ曲がり、御小屋尾根方面へ進む。曲がらずに沢沿いを真っ直ぐに進み、中央稜を行くルートもあるが、 まずは、オーソドックスなルートを進む。
30分ほど歩くと林道から、狭い山道に変わり、カラマツ林の中を高度を上げていく。
約一時間半で美濃戸からの道に合流。ここが御小屋山である。







”御小屋山” 尾根上のなだらかな通過点。





御小屋山から先は暫くなだらかな道が続き、やがて水場(不動清水)に出る。水場は登山道から2分程度と近い。
この先の水場はあてにならないので、ここで3Lの水を確保。 ザックがズッシリと重くなる。

水場から先は潅木帯に変わり、勾配も段々急になる。





     ”振り返ると茅野の町の向こうに中央アルプス、御嶽山が見える。”







”登ってきた御小屋尾根を見下ろす。”




最後に崩れた溝状の長い急登をロープを頼りに登りきると、阿弥陀岳手前ピーク(中央稜分岐)に出て視界が一気に開ける。







”ピークと阿弥陀岳の間にある岩を乗り越える。”






10:40   阿弥陀岳

阿弥陀岳の頂上では行者小屋方面からの登山者も多く、賑わっている。
素晴らしい眺望にみんな感激している様子。






     ”キレット(左)と、明日のルートの権現岳、右に編笠山、西岳。左に富士山、後方は南アルプス”

休憩のあと先に進む。阿弥陀岳の急な下りを慎重に下りて、中岳とのコルへ。
小さな中岳のピークを越えると赤岳 の登りが始まる。

標高差は大したことはないが、強い日射しを浴びての登りは体力を消耗する。







”赤岳への登り”




文三郎道と合流し、ちょっと裏へ回り込んでキレットへの分岐へ出る。
ここにザックをデポして、空身で頂上へ。 今まで担いでいた荷物を降ろすと何だか、かえってバランスがとりにくいのが不思議である。



13:00   赤岳


八ヶ岳の主峰で暫く休憩し、眺望を楽しむ。今日は空気が澄んでいて、北アルプス、中央アルプス、をはじめ、 かなり遠くまではっきりと見渡すことが出来る。

休憩の後、デポ地まで戻り、ザックを担いで、キレット小屋までの最後の下りである。







”赤岳の下りから阿弥陀岳、中岳方面”




キレット小屋はすぐそこに見えるが、なかなか近づいてこない。 この下りが凄い。このコースで一番の難所であろう。


最後のガレた下りがこれまた凄い。崩れ易い岩のルンゼ状の長い下りである。 剥がれ易いホールドにガレた急な下り。  荷物が重いのでバランスを崩さないように四肢をフルに使って慎重に一歩一歩下る。  ここは奥穂高から西穂高ルートの間ノ岳のガレた下りを彷彿とさせる。







”ガレた下りを下から見上げる”




ガレ場を過ぎると、間もなくキレット小屋。 テントを申し込んで、すぐ下のテント場へ。
水場は案の定、涸れているとのこと。重いが水を担いできて正解。

15:00   キレット小屋

テント場は余り広くないが 5張くらいのスペースがある。既に先着2張が設営されていた。
設営後、暮れ行く、赤岳を見ながらノンビリと夕食を楽しむ。







”テント場から夕方の赤岳を見上げる。”中央のルンゼ状の下りが厳しかった。





二日目:キレット小屋〜権現岳〜編笠山〜西岳〜舟山十字路


5:30  キレット小屋出発

夜中に起きてみると、満天の星。今日も晴天が約束された。
テントを撤収して出発。晴天なのに、フライシートは結露していないので、撤収は楽勝。


小屋の前を通って尾根に取り付き、権現岳へ向かう。 昨日テント場で一緒だった、茨城の波崎の方と編笠山まで行動を共にする。
幾つかピークを越えていくが、どこも眺めは素晴らしい。








”旭岳からみた朝日を浴びる権現岳” 









     ”旭岳からみた権現岳(左)とギボシ”

幾つかのアップダウンはあるが、キレットの下りに比べれば、遥かに楽な登山路である。
権現岳へは長いハシゴが掛かっている。







”名物 61段の源治バシゴ” 浮いている空中階段のようだ。途中で休まないと息が切れる、 




ハシゴを終わって少し行くと権現岳分岐に出る。ここにザックを置いて空身で山頂へ。分岐から一分と案内にある。

7:10  権現岳


昨日より少し霞んでいるが、ここでも素晴らしい眺望である。





     ”権現岳から赤岳、阿弥陀岳方面を見る”

分岐に戻り、権現小屋の前を通って先に進む。次のピークは立派な形をしているが、名前はギボシ というのみで、山頂へは行かないで巻いて進む。
このトラバース路は急斜面をへつった露岩でクサリを頼りに進む。 雨の時は神経を使いそう。








”のろし場から見た今日の最終行程の西岳方面”










”同じく、のろし場から見た編笠山”




更に岩のトラバース路を経て青年小屋へ出る。

水が底をついたので、ザックをデポして、水場へ水汲みに。 水場は5分ほど、西岳方面へ行ったところにあり、豊富な水が出ていた。
のどを潤した後、小屋まで戻り、編笠山へ。

編笠山の最初はゴロ岩地帯。これを過ぎると潅木帯へ、標高差約140mを30分弱で頂上へ。


9:40  編笠山

平坦な頂上には数名の登山者が休憩していた。



まだまだ素晴らしい眺望が続く。 南に来た分、富士山が大きく見える。







”編笠山頂上からの富士山” 少し雲がかかってアクセントに。 





ここで、波崎の方とお別れ。彼は観音平へ下るとのこと。

青年小屋へ戻り、ザックを担いで、最後の山、西岳へ。
樹林帯の中の緩やかな登りを約一時間で、なだらかな露岩のピークに出た。

11:30  西岳






     ”西岳から見た赤岳、権現岳、編笠山”見納めの眺めである。


あとは樹林帯をひたすら、登山口まで戻るのみ。
千枚岩の先の分岐から右に進路を取り、広河原方面へ。 このコースは余り人が入らないような廃道に近く、非常に解り難い。
夕暮れ時などは、間違いなく迷うであろう。

広河原から林道歩きとなる。舟山十字路の手前に「阿弥陀の水」なる、立派な水場があり、地元の方が水を汲んでいて、 親切なおばさんから 2Lボトル、2本のプレゼントを戴いた。

最後に重いおみやげを担いでしばらく歩くと、駐車場へ到着。昨日は数台あった車が今日は全て引き揚げていた。


14:20  舟山十字路

途中八峰苑の温泉で疲れを癒したあと、帰途に着いた。



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