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<bgsound src="s_song.mid" loop=-1> 越後三山  越後駒ケ岳
2007年4月20日(金)


道行山付近から見た”朝の越後駒ケ岳”


[概要]
越後駒ケ岳はスケールの大きな山である。特に山スキーの場合は銀山平から入り往復15kmのコースとなるので、 シルバーラインの開通を待って、他の山ではそろそろスキーシーズンが終わる、 3月末からが山スキーのシーズンとなる。
奥深さを体感しながら登り、小倉山でまず越後駒ケ岳の姿に圧倒され、頂上に立って四方に広がるパノラマに再び感動。 その余韻を残しながら1200mを滑り降りる。まさに山スキーの醍醐味を味わえる第一級の山である。

[メンバー]  :単独
[山域&山名]:越後三山(新潟)、越後駒ケ岳(2003m)
[天候 ]      :晴れ
[行程 ]       :銀山平奥(800m)7:00 - 9:40道行山 - 10:20小倉山脇- 12:20駒ノ小屋 - 12:50越後駒ケ岳13:10 - 14:40道行山 - 16:00スタート点


6:30にシルバーラインを通り、石抱橋の先から北又川沿いに除雪された別荘地(ログハウス)奥まで入る。

7:00   別荘地(ログハウス)奥(800m)を出発する。


最初は平坦な雪原を北又川に沿って進む。川に出て浅そうな所を渡渉。持参したスパイク付きの長靴で何とか渡りきる。







 ”北又川を渡渉し左岸へ渡る”
 行きは問題なく渡れたが、果たして帰りは?。



まずはツボ足で左岸を進む。今年の少雪を象徴するように、川沿いの積雪はかなり少ない。
白沢との二俣から右の柳沢に入り、二つ目の支尾根に取り付く。尾根の斜面は所々地肌が出ているところがある。






 ”左の尾根に取り付いて登る”
 行く手の尾根を見ると雪が途切れている箇所あり。



支尾根の急登を終え、1050mまで来ると道行山からの尾根に出て、ここから緩やかな稜線をシール登高を開始。
ここから周りの景色を見ながら稜線漫歩といきたいところだが、暫く進むと雪が途切れ、大きなクラックが待ちうけていた。
ここは斜面を右に下りて 迂回する。厳しい傾斜と悪雪でシール歩きは出来ず、スキーを担いで急斜面を一歩一歩悪戦苦闘しながら進む。この箇所がこのコース の一番の難所だった。

再び尾根に戻り、暫く進むとなだらかな道行山へ出た。

9:40 道行山

休憩するにはもってこいの平坦地で、ここでやっと回りの眺望を楽しむ。




     ”越後駒ケ岳から中ノ岳”大きなスケールに圧倒される





     ”銀山平方面を振り返る。”








 ”道行山から小倉山への稜線”
 一旦60mほど下る。



道行山からはシールのまま少し下る。ここからいよいよ稜線漫歩。日射しが強く雪は少しづつ水を含むようになる。
小さなアップダウンを繰り返しながら、小倉山の下へ出た。ここは左側をトラバース。

早くもスキーヤーが降りてきた。早いなー。シルバーラインは夜間も通行出来たので朝5時に出発したそうだ。

10:20  小倉山脇

トラバース先の平地で休憩し、まわりの景色に見とれる。







 ”小倉山から道行山を振り返る”
 







     ”眼前に大迫力の越後駒ケ岳”







 ”百草ノ池から前駒へ続く稜線”
 



暫くは緩斜面の登りである。 先方を見ると登山者が数名見える。駒ノ湯から登ってきたようだ。



     ”百草ノ池付近を行く登山者と越後駒ケ岳”

登りが段々きつくなって来た。下からみると大したことないと見えた前駒の登りは厳しい。シールで直登ギリギリの勾配を黙々と進む。



     ”前駒の登りと左手の荒沢岳”

前駒まで登るとまた違う景色である。越後駒ケ岳から中ノ岳へ続く稜線が新雪で白く輝く。



     ”前駒から見た越後駒ケ岳” 駒ノ小屋への登りがきつそうだなー。

前駒からは左雪庇、右は急斜面のヤセ尾根。勾配の緩いヤセ尾根を過ぎると小屋前の急斜面。この斜面は途中からスキーを担いでツボ足で喘ぎ喘ぎ登る。 やがて駒ノ小屋へ出た。

12:20   駒ノ小屋







”雪に埋まった駒ノ小屋”






     ”駒ノ小屋から来たルートを振り返る”遠かったなー。銀山平が遥かかなたに。


駒ノ小屋から頂上までは最短距離をシール登高。この辺りは新雪がかなり積もったようだ。
やがて頂上に出た。

12:50   越後駒ケ岳

出発してから5時間50分。やはりタフな山だった。




     ”越後駒ケ岳の頂上から、背面は八海山”




     ”越後駒ケ岳の頂上から、中ノ岳方面”




     ”越後駒ケ岳の頂上から、荒沢岳とそこから兎岳へ続く稜線”


いつまで見ても飽きない景色に別れを告げ、 いよいよダウンヒルの開始である。まずは頂上直下の斜面を。重い新雪でちょっと滑りにくい。それでも何の障害物もないボール状斜面 を気持ちよく、あっと言う間に小屋脇へ。







”駒ノ小屋脇の急斜面”



小屋脇の急斜面を2,3ターンしてみた。案の定、堅い雪の上に載った10cmくらいの新雪が後ろからズリ落ち、追っかけてくる。  斜滑降でやり過ごし、ホッ。







”駒ノ小屋脇の急斜面”表層の新雪がズリ落ちていく



尾根に戻って急斜面を慎重に降りる。
ここから先は余り嫌な斜面は無い筈。前駒からは雪質も良く今日の最高の斜面だった。







”前駒からの斜面を振り返る”
 左側が私が書いたラクガキ



午後の日射しを浴びて、駒ケ岳が光っている。



     ”百草ノ池付近から、前駒と越後駒ケ岳を振り返る”




     ”百草ノ池付近から、行手の尾根を見る”


道行山手前の登りはシールを貼って登り返す。



     ”道行山で越後駒ケ岳の勇姿を見納め”

道行山から暫くは滑り易い斜面であったが、クラックの迂回辺りからは、雪質もザクザクで、ヤブも出てきて疲れるスキー。 それでも、スキーで降りられることはヤブスキーもまた楽し。
午後の日が少し傾いた頃、北又川沿いに降りる。

さて最後の渡渉。川面を見ると、どうも朝より水量が多いみたい。考えてみれば当たり前か。昼間気温が上がって雪解けが進んでいるんだから。
濡れるのを覚悟で一歩一歩渡る。案の定、長靴に水が入った。まっいいか。

最後は平坦地をスキーを漕いで出発地点へ。
渡渉で行き帰り、30分位短縮しただろうか。労多くして実入り少なし。急げば廻れの教訓だ。

16:00  スタート地点

長かったが素晴らしいスキーツアーは無事終了した。




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