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<bgsound src="ich.mid" loop=-1>   富士山
2007年5月20日(日)


”滑り開始地点から。急斜面と雲海”滑っているのは”恒”(Oさん撮影)

[概要]
今シーズン最後の山スキーは日本最高峰、富士山の頂上からのダウンヒルである。
山スキーをやっている者であれば一度は滑ってみたい山。
富士山の山スキーは単純明快だ。標高差1300m余をひたすら登り、そして登ったところを豪快に滑って降りる。
頂上付近は氷化していて滑ることが出来なかったが、それでも3660m地点から、標高差1000mを一気に滑り降り。 今シーズンの板納めとした。
今回も栃木の Oさん と行動を共にした。

[メンバー]  :二名(O さん、恒)
[山域&山名]:富士山(3776m)(富士宮口)
                 
[天候 ]      :晴れ
[行程 ]      :新五合目(2370m)6:10 - 7:00六合目- 9:45八合目 - 12:30銀明水(3720m) - 13:10滑降開始(3660m)-14:40登山口

朝からピーカンの天気である。登山口へ向かって車を走らせると、五合目付近から上が雪で覆われた富士山が見える。









 ”御殿場から見た富士(東斜面側)”



更に富士山スカイラインを進んで行くと、今から登る南斜面が前方に現れる。




        ”富士山の南斜面” 赤いラインが滑降したルート。八合目付近で上部と下部の雪渓に別れている。

新五合目まで来ると、上の駐車場は既に満杯。売店下の駐車場に入れ、出発準備。天気は快晴、気温は零度。 ザックにスキーを着け、兼用靴でいざ出発。


6:10   新五合目を出発。

既に準備を終えたスキーヤー、ボーダーが次々と出発していく。こんなに多くの人が入山するとは予想外。









 ”登山口から頂上方面を見上げる”


30分程、夏道を行くと6合目付近から雪渓が始まり、早速アイゼンを着けて、雪上登高を開始する。直登できるので夏道より楽である。
富士山は登り一辺倒の山なので、自分でペースを作りながらゆっくり歩かないとアゴが上がってしまう。

登る人の構成を見ると、スキーヤー:6割、ボーダー:3割、山登りスタイル:1割 位か。若者が多いが、 それでもいろんな年齢層の老若男女が黙々と登っている。

8:40   七合目(3030m)。

この時間になると下の方に雲が湧き出して雲海を構成し始める。









 ”七合目付近の斜面と湧き出す雲”


登っても登っても同じような斜面。元気よく追い越していく人がいれば、ゆっくりゆっくり歩く人もいる。 殆どの人がアイゼン着用、ダブルストックのスタイル。

八合目付近で一端雪渓が途切れ、右に少しトラバースして、上部雪渓に移る。




        ”八合目付近から上を見上げる” 続々と登って行く。




        ”3200m付近” スキーを担いで黙々と登る。

登るに連れて勾配は少しづつ急になってくる。それに空気も少しづつ薄くなるのか、疲労度が増す。


11:00   九合五勺(3500m)。









 ”3500m付近の斜面” 斜面が急になるので直登は難しくなる。










 ”3500m付近から上方を見上げる”


直登より、ジグザクに登ったほうが足首が楽である。
雪の状態が少しづつ変わり、この辺りに来ると、表面10mm位が氷化している。直射日光を受けてもこの氷は解けない。
足を踏み出す度に表面の氷が割れて、バラバラと落ちて行く。時折、強風が吹き、氷片が飛んでくる。

早くも先行のスキーヤーが滑り降りて来た。 氷化した斜面をガリガリさせながら滑っている。その後から、氷片がザーと音を立てて我々の方に落ちてくるので 其の都度、頭を下げてやり過ごす。

上からスキーを担いだスキーヤーが次々と降りて来ている。 やはりこの氷化した斜面は滑るのはかなり困難のようだ。 我々は3660m地点にスキーをデポして取敢えず頂上を目指す。


12:30   銀明水(3720m)









 ”銀明水の鳥居” まだかなりの積雪がある。


銀明水まで登ると吹きさらしとなり、かなりの強風である。剣ケ峰まで登る人は極僅かで、殆どがここから引き返している。
強風でアイスバーン。ピッケルを使用しないと安全確保は難しそう。剣ケ峰は次回に譲って引き返すことにする。




        ”銀明水から剣ケ峰を望む”

登って来る人を避けながら、スキーのデポ地点へ戻る。大勢の人が滑る準備をしている。









 ”滑降準備をする人々”




13:10   滑降開始(3660m)



いよいよダウンヒルの開始。この辺りでもまだかなりのアイスバーンなので、慎重に滑り出す。
100mほど下るとザラメになり快適斜面。勾配は30度くらいであろうか、延々と続く斜面。あっという間に数百mの高度が下がる。
Oさん と写真を撮りながら下る。私のカメラは購入したばかりで操作が不慣れ、なかなか巧く取れない。(言い訳?)











 ”3600m付近からの滑り開始。(恒) 遠景だとなんとか恰好が付いている。”












 ”Oさん の滑降ー1”










 ”Oさん の滑降ー2”後姿ですみません。










 ”恒 の滑降ー1”










 ”恒 の滑降ー2”


広大な快適斜面のゲレンデが何処までも続く。休み休み滑らないと疲れる。




八合目付近の下部雪渓への渡り場所を見定めて、降り、一端スキーを脱いで50mほどトラバース。
再び広大なゲレンデへ。  長い雪渓といっても終わりはある。終点近くは、ガスが上がってきている。









        ”3000m付近から下方を見る”
        終点はまもなく。




最後は火山灰で汚れた雪渓の終点でスキーを脱ぎ、スキーを担いで登山口へ。
この最後の歩きが無ければ最高だが、仕方が無い。ガスの中を歩いて登山口へ到着。


14:40   登山口

素晴らしい、豪快な滑りで今シーズンの板納めは無事終了。
Oさん 有難うございました。





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