乗り物酔い

情報に「ズレ」脳が混乱   平衡感覚 四股で鍛える   乗る前 ツボ指圧が効果   ショウガ 吐き気を抑制 

 乗り物に酔いやすい人は、酔い止め薬を服用することも効果的だ。市販の酔い止め薬の多くは、自律神経の働きを調整する抗ヒスタミン剤が主成分。一部には吐き気を催さないよう胃腸の働きを抑える成分を含む薬もある。
 エスエス製薬学術営業研修部の伊藤淳さん(40)は酔い止め薬の一般的な使い方について、「乗る30分前に、多めの水か、ぬるま湯で服用してほしい」と話す。飲んで「大丈夫」という気持ちになることも、効きを良くするのに大切だという。効果は商品によって異なるが、1錠で4~10時間程度持続する。
 専門医がいる医療機関では抗スタミン剤だけでなく、抗不安剤や脳血流抑制剤など数種類の薬を処方してくれる。目白大学に併設するクリニック院長で、同大言語聴覚学科の坂田英明教授(耳鼻咽喉科学)は、「市販薬と違い、その人を診たうえで症状や体質に合わせて薬の組み合わせや量を決めるため、高い効果が得られる」と話す。
   一方、できるだけ薬に頼りたくない人には、ショウガをとることを勧めたい。ショウガの辛み成分であるジンゲロールには吐き気を抑える働きがある。おろしたショウガを入れ、砂糖で味付けたショウガ湯が手軽だ。ショウガ生産量全国一の高知県園芸連の川島博さん(29)は、「ショウガの蜂蜜ドリンクは暑い夏や体を温めたい冬にぴったりです」とPRする。
 北見ハッカ記念館(北海道北見市)の佐藤敏秋施設長は「ペパーミントの薬を使ったにおい袋もいい」と話す。におい袋を携帯し、時々鼻に当ててかぐことですっきりとした気分になる。ミントの精油をハンカチに染み込ませる方法もある。製油は刺激が強いので、数滴で十分だ。  (小日向邦夫)
  ショウガの蜂蜜ドリンクの造り方(4人分)
   ①ショウガ100㌘をたわしで洗い,」水気を切った
    後、スライスする。
   ②容器にスライスしたショウガと蜂蜜150㌘をいれ
    、3~5時間、冷蔵庫で冷やす。
   ③コップに❷を大さじ4杯入れ、冷水か、お湯で割
    る。
  (ポイント)皮に辛みの成分があつまっているので、
   皮をできるだけ残すようにむく。
 ペパーミントのにおい袋の作り方
   ①市販のペパーミントの葉に、レモンバーム、ジャ
    ーマンカモミールを加えて適当な瓶などに入れ混
    ぜる。
    調合割合はお好みで。
   ②調合した❶を、布製などの小袋に入れて封をす
    る。

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