入浴法

体温38度以上なら控えて  42度以上メリットなし  加齢臭には朝シャワー  自然素材の入浴剤楽しむ 

 日本人の生活習慣に欠かせない、お風呂。寒さが厳しくなるほど、ありがたさが身にしみる。
 さて、せきやのどの痛み、発熱など、体調に異変を感じた時、お風呂に入るべきか、やめるべきなのか、迷う人が多いようだ。入浴に詳しい専門家の意見を聞いてみると・・・・・・。
 リハビリテーション医学が専門の埼玉医科大准教授、倉林均さんは「定説は無いが、熱が37度台なら入ってもいいのでは。でも、湯冷めしないように、風呂から出たらすぐに布団に入ること。さすがに38度を超える場合は、体力を消耗するので入浴しない方がいい」との意見だ。
 入浴して体を温めれば、血行が良くなるが、風邪が治るわけではない。ただし、倉林さんによると、温浴によって免疫力の指標となる様々な数値が改善するとの研究データや、入浴回数が多い温泉地の人は風邪をひきにくいという調査結果はあるという。
 自然療法を研究する北海道大学教授の大塚吉則さんも同様の意見。
 「入浴のせいで悪化する病気は少なく、熱中症ややけどくらい。風邪のウイルスもインフルエンザのウイルスも熱に弱い。体を温めることに問題は無い」
 病原体に感染した際の発熱は体の防衛反応でもあり、多少の熱にそれほど神経質になる必要はない。「ふだん健康な人なら、寒気がするくらいなら風呂に入り、温かいものを飲んで、寝ればいい」と大塚さんは言う。
 お風呂に関する調査研究をしている東京ガス都市生活研究所の興梠真紀さんは「風邪気味の時は長湯は避け、40度くらいのお湯に5~7分程度つかる。最後に背中を2~3分間、熱めのシャワーで温め、保湿効果を高める工夫を」と提案する。

  風邪をひいたら、どうする?

熱が38度以上なら入浴は控える
軽い症状なら問題ない
 体力の消耗を防ぐため、長湯はしない
 最後に背中に熱いシャワーをかけて保温効果を高める
 入浴後、しっかりふき取り、素早く着替える
 温かいものを飲み、すぐ布団に入る

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