09/07/18〜20 京都旅行2

一日目 大阪城から新世界・道頓堀へ

今年も夏の三連休を関西方面で過ごすべく、僕らは新幹線で一路大阪へと向かった。

正午、新大阪に到着。例年であれば列車を下りた瞬間にうだるような暑さに襲われるのだが、今年は天候不順のせいかそれほどでもなかった。不慣れな大阪の私鉄を乗り継ぎ、ひとまず大阪城を目指した。

大きく深い水堀を渡り、城内へと歩を進めると、右手に豊國神社が見えた。ここは豊臣秀吉を祀る京都の豊国神社の別社として創建されたものである。これからの旅の無事を祈願し、境内を歩いていると、遠くから一人の侍の姿が。思わず「一緒に写真を!」とお願いすると、快く承諾してくれた。それどころか、良い写真が撮れるよう、歩き方やポージングの指導を受けることとなった。実際話してみると、ノリの良い大阪のおっちゃんといった感じで、僕らを十分に楽しませてくれた。出会いに感謝。


■謎のお侍さんと遭遇


■豊國神社境内

昼食は城内の茶店で取ることにした。巨大な丼にあっさり関西ダシの「太閤うどん」は、卵焼きやら海老天やら、具もたっぷり乗っていて、結構食べごたえがあった。

そしていよいよ天守閣。再建といえどさすがは大阪城、そのスケールと存在感は並みの城を寄せ付けないオーラがある。内部は戦国時代の資料や文化財が数多く展示されており、てっぺんまで辿り着くのが大変だった。


■安居神社


■大阪城天守閣をバックに

時は夕暮れ。次に僕らは真田幸村終焉の地の碑がある安居神社へと向かった。が、しかし、開門時間を過ぎていたため、境内に入ることは叶わなかった。

そこからふと目を上げると、遠くには通天閣が。せっかくなので歩いて行ってみることにした。通天閣付近には通称新世界と呼ばれる商店街が立ち並び、独特な雰囲気を醸し出していた。少し小腹が空いたので、「かんかん」という店でたこ焼きを頂くことにした。ここは芸能人も数多く訪れているようで、とろフワでアツアツのたこ焼きの味に、その理由もうなずけた。

それから僕らは、大阪一の繁華街、道頓堀へと繰り出した。グリコの看板前で、恥ずかしい思い(僕だけ?)をしながら一人ひとり記念撮影をして、人で溢れる街中をぶらついた。路地脇の露店でお好み焼を食べて、大阪のおばちゃんと談笑し、街を後にした。


■道頓堀・グリコの看板前


■新世界・奥には通天閣

電車を乗り継ぎ、本日の宿がある京都へと向かったが、地下鉄の下車駅を間違えて長い距離を歩く羽目に。そうして辿り着いた今回の宿「お宿いしちょう」は、近くを鴨川が流れ、広い和室で、ゆったりできる空間であった。初日ということもあり、あまり夜更かしせずに就寝した。


■お宿いしちょう

二日目 比叡山延暦寺

二日目の天気は朝から曇り空。宿で朝食を取った後、京阪電車、叡山電車と乗り継ぎ、終点八瀬駅でケーブルカーに乗換えて比叡山中腹へ。そこには何やら「かわらけ投げ」なるものがあり、100円でかわらけ(丸い瓦のようなもの)を3枚買うことができ、崖の上にある輪の中を通すことができれば願い事が叶うという。果たしてその結果は…。


■かわらけ投げ 三投で輪の間を通せるか


■ケーブルカーで比叡山中腹へと向かう

中腹からロープウェーに乗り継ぎ、眼下に京都盆地を見渡しながら一気に頂上へ。そこからバスに乗って、延暦寺へと向かった。到着すると、そこには大寺院の風格が漂っていた。最澄が天台宗をこの地で開いてから1200年。長い歴史をかけて伝えられてきた仏教の教えは果たして、この現代社会の日本人の心にまだしっかりと息づいているのだろうか。ふと、考えてしまった。

鐘楼で一人ひとり、鐘を撞いた。力いっぱい、願いを込めて。それから険しい階段を上り、文殊楼でお参り。他にも見どころは数多くあったはずなのだが、何となくで歩き、何となくで素通りし、見学を終えた。比叡山内を歩いている途中、ちょっとしたアクシデントがあったのだが、親切な中国人に助けられるという一幕があり、人を一括りで見てはいけないと身を持って教えられた。


■大きな鐘を力いっぱい鳴らす


■延暦寺大講堂の前にて

比叡山を後にした一行は、京都市内の新京極界隈をぶらつき、ユニクロ、クレープ屋、うどん屋と回った。こうしている間にも時間はあっという間に過ぎていった。

気付けば夕刻、滑り込みで豊国神社へ。宝物殿には、秀吉にまつわる様々なお宝が展示され、その中には秀吉の「歯」なるものまであった。一通り見終えて外に出た瞬間、ポツポツと雨が降り始めたかと思うと、瞬く間に豪雨と化した。屋根の下で雨宿りするも、そこから身動きできない状態に。すぐ隣にあった方広寺の鐘をあきらめ、タクシーで宿へと直行することとなった。


■突然の豪雨に行く手を阻まれ…


■重厚感漂う豊国神社の唐門

昨日に引き続き、いしちょうに連泊。二日目は、宿にて夕食をいただいた。すき焼き食べ放題は始めはとてもおいしくいただけたのだが、満腹となった途中からは頼んだ分を食べきらねばならないという使命感で、苦しかった。それでもなんとかみんなで協力して完食した。

「天地人」を見て、雨が上がった頃合いを見計らい、鴨川沿いから夜の京都の街へと向かった。コンビニで買ったジュースを飲みながら、涼しげな夜風がそよぐ三条大橋の上で、それぞれが思いにふけった。


■夕食はすき焼き食べ放題

三日目 京都の寺社仏閣を巡る〜東寺・三十三間堂・方広寺

最終日、この日も宿で朝食を取り、どんよりとした曇り空のもと僕らは鴨川沿いを歩き出した。すると偶然、ドラマの撮影隊と出くわした。どうやら現在放映中の「科捜研の女」の撮影をしていたらしく、沢口靖子がすれ違い様に笑顔で挨拶を返してくれた。僕らの中で沢口靖子が好感度女優No.1に急上昇した瞬間であった。内藤剛志ともすれ違ったが、こちらはあまりの威圧感で挨拶することすらはばかれた。

バスに揺られて東寺へ。ここは1200年前の平安時代に弘法大師空海の真言密教の根本道場として開かれた深い歴史を持つ寺院である(って、自分で言っててよくわからん)。とりあえず、THE・京都、あの五重塔があるお寺と言えばわかるだろうか。境内には数々の大きな建物があり、その中の一つである毘沙門堂の前で、ララが天地人の上杉謙信のごとく「オンベイシラ…」と唱えていた。


■オン ベイシラマンダヤ ソワカ


■ドラマの撮影隊と遭遇

それから、講堂へと歩を進めた。内部には普通平面で表される密教絵画「曼荼羅」が立体的に再現されており、21体もの大きな仏像が整然と並ぶ様は何とも凄まじく、その迫力と、独特の世界観に圧倒された。続いて訪れた金堂には、巨大な仏像が三体置かれ、見るものを厳かな世界へといざなうかのようであった。そして最後に立ち寄った五重塔。日本各地に五重塔はあれど、ここの五重塔は何たってでかい!なんでも木造の塔としては日本一の高さなのだとか。みんなで記念撮影をして、東寺を後にした。

昼食は駅中の飲食店で取ることにした。関西ならではのお好み焼とライスや、焼きそばとライスといった組み合わせのメニューが用意されていたが、3日間酷使してきた胃袋をいたわるため、ここは無理せずダシ巻玉子定食にしておいた。大根おろしがとても優しかった。


■お笑い三人組のグルメリポート「ハイ〜!」


■東寺・五重塔をバックに

お腹を満たした一行は、続いて三十三間堂へと向かった。ここは名の通り三十三の柱間がある巨大な建物で、内部には1000体もの等身大の千手観音が、階段状の壇上に整然と並んでいた。端から端までどこまでも、仏像の森が続く様は正に圧巻であった。縁側を吹き抜ける外の風が、妙に心地よかった。

そこから歩いてすぐのところに、昨日豪雨にやられて行きそびれた方広寺があったので、こちらにも足を延ばした。大阪の陣のきっかけとなったとも言われる「国家安康」「君臣豊楽」と書かれた鐘を見ることができた。その銘文の真意は果たして…。


■方広寺の鐘の前にて


■三十三間堂の縁側にて

駅に戻った一行は、土産物を買って、京都にさよならを告げた。今年も素敵な思い出をありがとう。それから上野駅のいつもの店でいつものカレーを食べて、解散となった。いろいろあったけど、今回も良い旅となった。やっぱり、京都っていいもんですねぇ。


■上野駅で別れのあいさつ

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