10/03/21 白河の旅
早朝から天気は大荒れ。緊急会議の末、当初の目的地米沢から白河に変更となった。車を走らせること2時間、白河に到着。その頃には空はすっかり晴れ渡っていた。
時間は丁度お昼時ということもあり、全国区になりつつある白河ラーメンを食すべく、「田中屋」の暖簾をくぐった。なみなみに注がれたあっさり醤油スープに平打ちの縮れ麺。初めこそモチモチとした麺の食感を楽しむ余裕があったのだが、トッピングに付けたワンタンが次第にボディーブローのように効き始め、ラーメンを味わうことよりもいかに完食するかが主題となってしまった。評価としてはとりあえず、まあまあといったところであった。
田中屋の向かいにあった鈴木商店で、その懐かしさに浸りつつ駄菓子を買い込んだ。道中の車内は駄菓子の強烈な香りに包まれた。
それから間もなく白河小峰城に到着。戊辰戦争で焼失したという三重櫓は、本格木造による伝統工法で再建され、現存天守閣に劣らない風格があった。また、盛岡城・会津若松城とともに「石垣造りの東北三代名城」と称されているそうで、急勾配に造られた高石垣は圧巻だった。
城内では紙で作られた兜が展示されていて、その精巧さに思わず被ってしまった。実は数十万するという代物であったようで、壊さなくて良かったとホッと胸をなでおろした。
白河駅に併設された「駅かふぇ」でしばしの休憩を取った後、革籠原防塁へと向かった。この防塁は、直江兼続が関ヶ原前夜に徳川方の攻撃に備えて造ったといわれているもので、今でもこんもりと盛られた土塁の跡が若干ではあるが残っていた。
続いて、陸奥へと通ずる街道に設けられた古代の関所、白河の関跡を訪れた。大きく深い空堀や、趣きある白河神社へと続く参道が印象的だった。
それからアップダウンの激しい山道を縫うように走り、日もすっかり落ちた頃、いわき湯元温泉に到着。実はここいわき湯元温泉は、兵庫の有馬温泉、愛媛の道後温泉と並ぶ日本三古湯なのだそうだ。「古滝屋」で日帰り入浴をしてさっぱりし、できることならこのまま泊まっていきたい…と本気で思った。
日立に戻り、Big Boyで夕食を取って帰宅。今回の旅は急な目的地変更となったが、十分に楽しむことができた。