講演会および学習会(平成23年度)
1.ニューモラル講演会「困難を乗り切る力:グリーフケアの視点から」(平成23年7月17日)
  講師:水野次太郎(麗澤大学名誉教授・臨床人間学

   講師の水野次太郎氏は日本で最初にケアという働きを総合的な視点で研究したと評価されている。
   「生と死を考える会」を立ち上げ、死別体験者の「痛みの分かち合い」を18年間開催。延べ2千人以上の心の痛みに向き合ってきた。
   現在も「グリーフケア講座」を桜美林大学、麗澤大学等で担当。地域ではグリーフケアを毎月四か所、月7回開催。
   「千葉県東葛飾地区、生と死を考える会」代表。
    代表的著書:『ケアの人間学−成熟社会が開く地平』、『おとなのいのちの教育』、『命を支える知と技』、『ほも・ぱちえんす』等。

   
 
     今回のニューモラル講演会には、一般の人はもとより医療関係者の介護士さん、看護師さん及び教育関係者の先生方も多数参加され、会場は一杯になり補助椅子を出すほどでした(参加者85名)。
 水野先生は今回の東日本大震災に際し、何度も被災地を訪問され、また講師に招かれました。講演ではこのご経験も踏まえて以下のようなお話をいただきました。
 
 被災されて生き残った人たちは、
@先ず最初に自分を責める。
A次に客観的に見るようになる。
 ・話を聞いて一緒に苦しむ。 
 ・ゆっくり悲しむ
 ・意味の再構成
 ・日本人の死生観は自然と共に生きるという考えがある。
 ・悲しみが悲しみを癒してくれる。
 ・人間は理解が出来ないと苦しむ。
 ・死は死者からの贈り物
 ・亡くなった人を他人に語ると自分が元気になる。
B痛みを分かち合う事で、悲嘆が軽減するだけでなく、死者からの沢山の贈り物が届けられていることに気づく。
C今自分の置かれている状況に向き合い、自己に背負えないものは外部にあると考える。
 ・無理に自己内に収納しない。地震で家族を失い、財産を喪失するのは、本人の責任ではない、そのうえで自己の弱さを正直に認める。
 ・自分一人では生きられない現実から出発して、他者につながる。自己表現・自己解放。
 ・語ることで解決される訳ではないが、整理されて行く。
D悲しい喪失の悲嘆の物語が変化して、新たな未来創造の物語と変容する。
 ・その力はどこから湧いてくるかと言うと一つは「外在化」である。出来事が自分の力ではどうしようもない自己外の力が働いた結果だと 位置づける。
 ・「ユーモアのセンスである」ユーモアとは、人間的弱さへの温かな肯定的感情に由来する。
以上
 
   
     
     
  なお本日の講演会に対する感想を多くの方々からいただきました。その内容はアンケート集の形でまとめましたのでご覧になってください。アンケート集のページは下記をダブルクイックすれば開くことができます。
         アンケート集

 会場:茨城県県北生涯学習センター(平成23年7月17日 13:30〜16.00)
     主催:日立モラロジー事務所 松浦祐太郎 Tel&Fax:029-272-6998
     協力:ひたち生と死を考える会 河越保久 Tel&Fax:0293-24-0334  


2.学習会「東日本大震災の体験」(平成23年5月29日)
   
5月29日学習会を行いました。
(参加9名)

今回は震災に会った時の体験やさまざまな思いを話し合いました。
皆さんそれぞれに
大変な状況に会われて大きな恐怖感を持ったそうです。
そんな思いを話し合うことで、少しずつ心の安定を取り戻せたのでないかと思います。
 


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