日本の面
仮面は多くの民族が古くから持っているものである。
しかし、1200年も以前の仮面を300個近くも残している国は、日本を除いては何処にも見られない。
また、日本の仮面は単に古い遺品を伝えているだけではない。仏寺の法会に用いられた伎楽面や行道面をはじめとして、宮廷の雅宴や社寺の法楽などに供せられた舞楽面、更には士庶に歓快を盡さしめた能狂言の仮面など、その種類の豊富なことも他国にその類を見ない。
しかもそれらの仮面は掌上にも支えられる小品ながら、民族性に培われて優れた芸術的価値を持っていること、また世界にその比を見ない。
まさに日本は仮面の宝庫である。(野間清六著:日本仮面史)
分 類 | 内 容 | 備 考 | |
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1 | 伎楽面 | 天平勝寶四年四月九日の東大寺大仏開眼供養の法楽中に、六十人の伎楽があった | ここをピック |
2 | 舞楽面 | 伎楽以外の演舞にて使用する仮面 雅楽は演舞奏楽を総括する言葉 |
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3 | 行道面・追難面 | 行道面は行道(練供養)に用いる仮面 追難や節分の夜に行われる鬼やらひで、疫鬼を祓うこと |
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4 | 能面・狂言面 | 能の写実性・舞踏性・悲劇性から能面がうまれ、 狂言の写実性・非舞踏性・喜劇性から狂言面がうまれた |
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