08/07/20 京都旅行 二日目

安土城跡を登る―信長の夢の跡を訪ねて―

この日も朝から快晴の天気。予定通りに宿を出発し、駅で青春18切符を購入。8:14発の電車で京都へ向かい、さらに琵琶湖線に乗り換えて、9:57安土駅に到着した。

安土城の石段で大はしゃぎ

駅前の観光案内所でレンタサイクルを借り、一路安土城跡を目指してペダルをこいだ。久しぶりの自転車の感触と風を切って進む開放感でテンションが上がった。田園風景を横目に通り過ぎ、やがて安土城跡に到着した。

目の前に現れたのは、山上にまで続く見事な石段と石垣であった。入り口に用意されていた箱の中からそれぞれがお気に入りの杖を選び出し、ズンズンと石段を上っていった。

安土山頂にて杖を交わす

ようやく辿り着いた山頂の天守跡からは、麓の田園地帯と琵琶湖が一望でき、素晴らしいの一言だった。信長はこの山頂にさらに七重もの豪壮な天守を築き上げたという。その最上階からの眺めがどんなに素晴らしいものだったかは、想像に難くない。ふと木立の間を突き抜ける空を見上げながら、感慨に酔いしれた。

それから僕らは、信長の真似をしたりチャンバラしたり杖で空を飛んでみたり…と、はしゃぎながら石段を下り、再び自転車にまたがった。通り道沿いにあったスーパーで弁当を買い、12:23発の電車に乗って次の目的地姫路へと向かった。

世界遺産姫路城を登る―現存天守白鷺城の美しさ―

美しい瀬戸内海の風景を横目に弁当を食べつつ、14:46、姫路駅に到着。あとは、お城へ向かって前進するのみ。

姫路城を背景に

商店街を通り抜けると、目の前に白亜に輝く姫路城がお目見えした。その圧倒的な迫力と美しさに、否応にも気持ちが高ぶる。

門をくぐり、細く入り組んだ土塀の間の道を進む。土塀にはたくさんの挟間が設けられており、ここから鉄砲や弓矢を撃つことを想定して作られたことがわかる。さらに城の真下に行くと石落としが設置されており、城としてただ美しいだけでなく、堅牢な防御も兼ね備えているという点に魅力を感じた。

土塀の間を縫うように進む

ほの暗くひんやりとした城内を、床をきしませながら進む。この雰囲気こそが、コンクリートで再建された城では味わえない、現存天守の醍醐味である。最上階からの眺めもゆっくりと味わいたいところであったが、そこは観光客でごった返しており、早々と階段を下った。

姫路城を後にした僕らは、商店街でしばし買い物を楽しんで、本日の締め、有馬温泉を目指し17:57発の電車に乗り込んだ。

山深き有馬温泉郷へ―太閤ゆかりの名湯で疲れを癒す―

三ノ宮から北神急行に乗り換え、谷上で神戸電鉄に乗り換えて、有馬温泉駅で下車した。

風情のある温泉街

駅前にあった秀吉像の前で記念撮影をして、温泉宿が立ち並ぶ路地を進む。さすがは道後、白浜と並ぶ日本三古泉の一つ、風情がある。土産物屋で日帰り温泉の場所を教えてもらい、とりあえずそこへ向かった。

細い坂道を上ったところに、日帰り温泉「金の湯」はあった。受付を済ませると、僕らは湯へと急いだ。さすがは金の湯というだけあって、お湯の色が金(っぽい)色をしていた。どのような効能があったのかは忘れてしまったが、とりあえず元気を取り戻したことは確かだ。

有馬サイダーを飲んですっきり爽快、そろそろお腹も空いてきた。何を食べようか、いろいろな意見が飛び交った。そして僕らが選んだのは…

「有馬ラーメン楽しみだね。」「うん。」

駅前にあった、その名も「有馬ラーメン」。ラーメン好きの僕らはどうしてもこの店が気になってしまった。席に着くと、早速有馬ラーメンを注文。しばらくした後僕らの前に現れたそのラーメンは、チャーシューの代わりに鴨肉が乗っている珍しいものであった。スープはあっさりしていて程よく麺に絡み、全体として風呂上がりには丁度良い感じのものに仕上がっていた。

疲れを癒しお腹も満たした僕らは、電車を乗り継ぎ22:40奈良に到着した。コンビニで買出しを済ませると、片方の部屋に集合した。時計の針が24時を回り、日付が変わった。7月21日は海の日、そして海野の日である。乾杯―。みんなで祝いの気持ちを込め、杯を交わした。この日の夜は多少盛り上がってしまったところもあり、明日の日程も定まらぬまま、夜は更けた。

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