夢荘日記    2000年11月


これまでの日記         1998年 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
1999年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2000年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2001年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2002年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

11/27(やはり泥縄ではいかないのだろう教育は、新パソコン店で思う)
11/24に「やはり凄かったパソコン専門店の対応」と書いた。確かにオープン初日の対応は素晴らしかった。混雑をキビキビと気持ちよく処理していた。その時、店員の名札をみてオヤッと思った事がある。名前を書いた名札と、説明員とだけ書いた名札が有る。両者の対応を見て、説明員の名札を付けたのは、他店からの応援だろうとは感じていた。

この休日、その店を再訪問した。説明員より名前を付けた店員が目立った。オープン初日の応援も終わり、地元の店員が表に出てきたのだろう。ところがである、この店員があまりよろしくない。インクジェットプリンター用紙のPMマット紙を探したのだが見つからない。そこで少し離れたところにいる名前の付いた店員に聞いてみた。驚くことにキョロキョロとあちこちに目がいく、そしてとんでもない方向に先導しようとする。プリンター用紙はあっちですよと教えると、付いてきて又キョロキョロ。ここに無いものは無いのですかと聞くと、蚊の鳴くような声で「・・はい」それだけ。

早朝に獲得した限定10枚のメモリー整理券を持参してレジへ。品物は直ぐに来たのだが、レジを打った価格に思わず「そんなバカな」と声を出してしまった。高すぎる、チラシと違うのだ。その旨を言うと、レジの値段だと言う。チラシを見せると、説明員を呼んで何とか納得、それでも済みませんの言葉も無い。

オープン時に見せた社長や他店からの応援者の対応とは雲泥の差。事前の教育は有ったのだろうが、まだまだ身に付いていないのだろう。もともとこの地は売ってやる、買わせて戴くの地だから、そこに生まれ育った人達が、この店の心を学ぶには相当の時間がかかるのだろうか。

帰りに立ち寄ったこれまでのパソコン店にはPMマット紙も有るし、かなりの客で混雑していた。これではオープンセールが終わったら、客の差は明白のようだ。知名度では地元の店にかなわないのだから、店員教育で大きな差を付けて欲しいなと思う。オープン時のあの心地良さをぜひこの地に根付かせて欲しいものだ。でも余程のカルチャーショックを与える教育が必要なのだろう。あの社長なら、きっとやってくれると信じ、この店をしばし愛用することにしよう。

11/24(やはり凄かったパソコン専門店の対応)
11/23勤労感謝の日、勤務先は休みでは無い。体調が完全ではないので休みをとった。ゆっくりと起き出し食事をとる。そうだ、今日はあのパソコン専門店のオープン。午後にゆっくり昼寝をすれば良いと思い、出かけてみた。

すでに開店時間は過ぎ、かなりの人出。目的のプリンター(エプソンPM900C)を探す。今までのパソコン店ではメーカーにも無いので入荷は未定とのつれない回答だったが、一杯展示されている。未だ買いたい物もあるので店内を持ち歩くには重すぎる、近くの店員にカートの場所を聞くと見事な対応。マイクでカートをここまで持ってくるよう放送、空いた店員が直ぐに持参する。客はその場で待っていれば良い。今までの店なら、あっちだ、こっちだと客がうろうろさせられる、さすがに店員教育が良くされているようだ。

買いたい物を選びレジに並ぼうとすると、一列に整列させている。レジは多数あるのだが、列の先頭から空いたレジに素早く誘導する。これなら前の人が時間が掛かっていらいらすることも無い。この処理をしている人は、どうも雑誌で見た事のある、ここの社長のようだ。聞くとニコニコと笑い、そうだと言う。社長が来るとか聞いていたが、先頭にたって一番忙しい仕事をしているのが、その人だった。

急成長しているパソコン店と聞いたが、この社長の人柄あっての店なのだろう。店員もキビキビ働き、この地の店のように売ってやるでは無くて、買って戴くの雰囲気が良く出ている。やっとここにも気持ちよく買い物のできるパソコン店が誕生したようだ。

それなのに、Macは片隅、iMacもiBookも無い。開店セールが終わり、落ち着いてきたらMacにも場所が与えられるのだろうか。その日が来るのを心待ちにしている。

11/20(Macが売れる方法、それは多くの人の目に触れることでは)
Macの値引きが相次いで発表されている。売り上げ不振に喘ぐAppleが打った手なのだろうが、本当に効果が出るのだろうか。出るとしたら、買い控えていたMacユーザーが、重い腰を上げる手助けくらいだろう。買い控えは飛びつくほどの新製品がないからで、Cubeの一連のトラブル対応もブレーキになっていると思う。

先週末、この町に大型家電店がオープンした。日曜日には寝込んでいたので、実際のお店は見ていないのだが、折り込み広告にはWindowsパソコンしか無かった。このお店が専門店のノウハウを導入して今週末オープンするパソコン店の広告にはMacは有るが、iBookやiMacは載っていない。だからこの町でiBookやiMacが普通の人の目に触れる事は無い。初めてパソコンを買おうとする人がApple Storeに注文することは絶対と言って良いほど無いだろう。これではMacが売れるはずが無い。

MacTreeさんの「林檎いとしや」に、奇しくも最近Mac関係の本を出版されたtktrさんとポチさんが相次いで書かれている。お二人とも初めてのMacはPerforma5220や5210、家電量販店に置かれていたMacだ。私のMacとの出会いもPerforma5210、隣ではWindows95の予約が大騒ぎされていた時期だ。PerformaはApple混乱の一因、失敗とも言われているようだが、本当にそうなのだろうか。初めてパソコンを買おうとする初心者は、何処で、どうやって買ったらよいか不安なものだ。気軽に立ち寄れる家電量販店に有れば、買ってみるかの気も起きる。

Performaを購入するとき相談したベテランは、決してPerformaを奨めなかった。LC630とかPowerMacintosh6300とかがお奨め。でも、それは近くの家電量販店には置いて無い。それに初心者がソフトをインストールしてから使うなんて、ほぼ不可能。だからPerformaしか選択肢は無かった。おそらく今でもこの状況は変わらないと思う。そのPerformaに替わるものがiBookやiMacだろう、それもPerformaより形も性能もずば抜けている。それが普通の人の目には触れない事が、Macが売れない一番の理由だろう。

しっかりとしたサポートの出来る店員がいる所に、コンセプトに合わせた展示がAppleの美学かも知れない。しかしPerformaを買ってサポートをしてもらった事の無い私でもMacを使い続けている。案外サポートなんて関係無いのではなかろうか。そもそも初心者は何を聞いたらよいかも分からない。サポートが必要なのは拡張性を重んじるベテランユーザーで、初心者には気軽に寄れて、ただそこにMaccが有るお店が必要なのだろう。この考えは変なのだろうか。

11/15(英国陶工の父ジョサイア・ウエッジウッド展を見て思う)
休日に笠間陶芸美術館で開催されている英国陶工の父ジョサイア・ウエッジウッド展を見に行った。あの青い色に特徴のある英国の陶磁器、ウエッジウッドを集めた展示会だ。創始者の初期の作品から、最近のデザイナーのものまでで、日本初公開のものが多いとのふれ込みである。

やはり創始者が天才だったのだろう。今そのまま出しても何の不思議も無い、240年前の作品に感心する。色、模様、形状とも既に完成されたもののようだ。このジョサイア・ウエッジウッドがただの陶工で無かったのは、その経営感覚にある。王家からの注文は採算を度外視して応じたようだ。そこで得た名声から、貴族が争って購入するブランドに成長した。新しい試み、経営感覚全てが歴史的に見れば当然の成り行きかも知れないが、起業家としては相当の冒険だったのだろう。

ところが同じウエッジウッドでも最近のデザイナーのを見ると、がらりと変わったものがある。ジョサイア・ウエッジウッドがチャレンジした冒険とは全くの異次元。私の感覚では、お世辞にも良いとは言えない。決して懐古趣味では無いのだが、創始者の目が届いていた時代のもの、あるいは現代でもそれを受け継いでいるものの方が素晴らしい。

これを見ながらMac OS Xと二重写しになった。創世期の天才達が作り上げた素晴らしいMac OS。その精神は今のMac OS 9.0.4にも受け継がれている。ところがMac OS Xにはその精神が途切れているように感じる。ベースとなるものが別としても、精神は受け継いで欲しい。製品版になった時は、創世期の天才達の精神が生き返って欲しいと切に願っている。

もう一つの採算を度外視した方法はMacなら何なのだろう。私は教育市場かなと思う。小さい頃からMacに親しんだ子供達こそ王家の人々。今の市場が急に変わる事は無いだろうが、Macに親しんだ子供達が成長すれば、大きな市場になる。ジョブスがジョサイア・ウエッジウッドになるのか、一時代の花火になるのか。ともかくMacは精神を引き継いで欲しいと、陶器展を見ながら違ったことを考えてしまった。

笠間陶芸美術館はここです。茨城県陶芸美術館(メニュー)

11/12(iBook全国制覇達成、でも、この町では見られない)
サミいさんの無iBook県掲載運動が、目的を達成して終了した。これで全国どの県でもiBookが見られる事になった。でも、どの県でもであって、どの町でも無いし、通常の生活の範囲で見られる訳でも無い。○か×かで県を塗りつぶしたら、全て○になっただけで、その中身はグラフの状態に近い。

この町にもついに躍進めざましいパソコン店が進出する事になった。開店を2週間後に控え、最初の折り込み広告が入った。この町最大級のパソコン専門店と謳うだけあって、勿論Macも有るようだ。しかし、よく見ると、Macintosh(パワーマック、パワーブック)、どうやらiMacやiBookは無いようだ。展示販売店の資格が厳しいのか、アップルの言う通りの展示では効率が悪くて拒否したのか、どうやら未だiBookは見られそうも無い。

もし資格が厳しいなら、その資格って何なのだろう。今iMacやiBookをを置いている隣町のパソコン店にはその資格が有ると判断されたのなら、アップルの資格審査なんて全く当てにはならない。何しろ”3000円でiMacを配達してあげます。”と言う店なのだから。今回進出したパソコン店は日本全国無料配送と広告に有る。以前ここの通販でMacを購入した時のクレーム処理は非の打ち所も無かった。その店にはiBookが無くて、売ってやるの態度の店に有るとしたら、アップル自身がiBookを売りたくないとしか考えられない。

最後に判決を下すのはユーザーだから、これから状況は変わるはずだ。売ってやるの態度の店が変身するのか、アップルが展示販売店を変えるのか、ともかく新しい風が吹きそうだ。その前に、この町にもiMacとiBookをとTell Usしておくことにしよう。

11/10(Mac OS X Public Betaに、しばしお別れ)
Mac OS X Public Betaをしばらく使ってみた。ともかく慣れなくては、こうして欲しいと言えない、言ってはいけないと思って使ってみた。ところがどうにも慣れないのだ。ベーター版だから、当然これが全てでは無い、でも根本的な精神は評価できるのだろう。

Macと向き合うデスクトップ、これが自由に配置できる自分の机の感じでは無い。新入学の小学生の机みたいな感じ。予め本棚、照明、時計、鉛筆削り等が取り付けられ、ちょっと見ると便利そうだが、自由がない机の感じなのだ。大人なら購入時には何も無く、自由にものが置ける机が良い。これまでのMac OSはそんな自由さがあった。

それがドックとか言う余計物が鎮座している。大画面のモニターなら邪魔では無いのだろうが、17インチモニターでも邪魔になる。おまけにクリックすると、プカプカ浮いた後にそのウインドウが現れる。これが遅くてイライラする、何もなくスパッと切り替わって欲しいのだ。それに階層表示出来るアップルメニューが無いから、ここから行くしか無い。

そこからハードディスクの中身を見てもMacらしく無い。私が初めて触れたWindows3.1みたいな、イライラする感じなのだ。確かに半透明のプルダウンメニューは新鮮だ、でもそんなものはMacらしい使いやすさ、優しさがあって生きるもの。自由にファイルの名前を変えたり、移動したりはどうなのだろう。どうも機能拡張など自由にはいじれないようだ。

フィードバックするにも上手い表現が出来ない。Macの心を忘れないで下さい、開発者はiMacやiBookの小さな画面でも見て下さい、くらいの言葉しか出ない。こんな初心者の願いにも耳を傾けてくれるのだろうか、ともかく言葉を選んでフィードバックはしてみよう。結論としては今のままでは使えないのだが。

11/7(関東育ちが中国地方を旅して)
出張では何度か訪れたが、プライベートな旅の無かった中国地方を旅した。新入社員の長男が配属されたのがこの地、どんな生活環境なの見るのに合わせ、付近の観光をする事にした。東京を午後7時に出る寝台特急に乗り込むと、早朝には広島に着く。そこからの移動は長男の車だから、かなり効率の良い旅になった。

なんだ、同じような所では無いかが第一印象。山が近くに迫り、海も近く工場が点在、この付近に似た環境だ。同じ日本なのだから、かなりの距離が有っても同じなのか、工場の設置環境から同じなのか、ともかく似たようなものだ。

食べ物はどうなのだろう。見知らぬ土地で、美味しい店をさがすのは難しい。観光案内の本には、ここが一番なんてお奨めの店が出ているが、意外とがっかりするものだ。と言って、飛び込みで当たる確率は低い。小さい町ならともかく、広島の夜の食事を予定したのだから。

今回はクレジットカード会社のレストランガイドのページから検索した。幾つか見つかったお店はいずれもガイドブックには無い。本とのギャップに戸惑うが、第一候補に電話してみると、予約は一杯、日曜日は定休日とのこと。第二候補は空いていたので、広島一の繁華街へ向かう。細い路地を入り込んだところで、これでは飛び込みで入る可能性は全く無い。

ところがこの小さな店(白鷹)はしっとりと落ち着いた良い店だった。最近まで一見の客は取らなかったとかで、客は常連の人のようだ、落ち着いて食事を楽しんでいる。良いネタを丁寧に料理しているのが分かる味。穴子の白焼きを初めて食べたが、何故普通の穴子はタレを付けるのだろうと思わせる味。勘九朗(文字が違うかな、歌舞伎の)が広島に来たときは寄る店の一つらしい。

こんな店が、会員限定とは言え、ネットで検索できるのはInternetのおかげ。ガイドブックにもないのだから、地元の人(ホテルの人)も知らないようだった。そんな所を探し、一見の客が入れない店で食事を堪能出来る、Webにもこんな面が有った。

(追記)
お近くにお住まいの○○さんへ。日記をお楽しみ下さってありがとうございます。しかし、これはあくまでも匿名のページですので、読んだら私が書いたとは忘れてください。何処かの誰かが書いた日記ですので。中身は真実ですが、誰かの夢荘日記。

11/1(全くの初心者にiMacを奨めて思うこと)
Mac OS Xをいじりだして、日記の更新が飛んでしまった。新しいOSらしく良い点も有るのだろうが、未だ十分に慣れていない。慣れない状態でネガティブな印象を述べるのも気が引けるが、一言「アップルメニューが欲しい!」。

このアップルメニューも使いやすいように設定したiMacを、初めてマウスに触れる超初心に引き渡した。ともかくマウスの操作がおぼつかない。普段の生活では縁のないものだから当然の事。思うところに動かない、力が入ってしまいクリックしてしまう、クリックするところでは指が動かない。マウスになれるまでが最初のハードルになる。

ところが初心者用のiMacに、マウスを練習するソフトが無い。仕方が無いので新規フォルダーを作り、それを左右に動かす、デスクトップピクチャー(西洋のお城)の決められた所に置く練習をした。私が最初に購入したPerforma5210には確か船に荷物を積むようなマウスの練習ソフトが入っていた。慣れてしまえば馬鹿らしいソフトなのだが、初めてMacに触れる時には必要なソフトだった。

Appleが考える今の初心者は、キーボードやマウスには慣れているが、コンピューターの設定には慣れていない人なのかも知れない。Internetへの接続が、箱から出して短時間に出来るのを売りにしたiMacのコンセプトには、初めてマウスに触れる人は含まれていないようだ。

確かに私が設定した感じでは、かなり簡単にプロバイダーに繋いでオンラインサインアップは出来た。これはこれで素晴らしい。でも、未だ今のコンピューターは難しい、キーボードやマウスに初めて触れる人にとっては、未知への遭遇。そんな人にも優しいパソコンがMacのはずなのだが、まだまだ十分とは言えない。

さて、Mac OS Xはどうなるのだろうか?まずは慣れることだろうか。

夢荘ホームページに戻る